感情の解放へ
わたしを守る武器を手放し、武器など持たない日々が始まった。
毎日、苦手な家事には追われているが、それ以外の時間は、自由に過ごしている。
時々、こんなぼんやり呑気に過ごしていていいのか?と罪悪感なるものが、わたしを襲う。
何もない、何も持たない自分に不安感がやってきて、武器を手にしたくなるのだ。
いや、いいんだ。
とにかく今は、わたしの身に何かを纏うことは、やめよう。
書くことが好きだから、この際、いろんなこと、好き勝手に書いて、わたしの感情を解放してみよう。
まずは、自由にのびのびと過ごしていた、幼い日々を書いてみることにした。
今のわたしに、悲しみや辛さなどの感情の記憶は、全くと言っていいほど、そこには残っていない。
本当に幸せな日々を過ごしていたのだと思う。
ただ、たくさんの古びた写真の中に、気になる数枚がある。
その写真の存在をなんとも思わずに、生きてきた。
しかし、自分と向き合い出した数年前から、その数枚の写真の存在が、わたしの中で、どんどん大きくなっていった。
今やっと、その写真の中にいる、幼いわたしと、深く向き合うときが来たように感じている。