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本の部屋

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わたしの大好きな本だけを並べた部屋。 いつか壁一面の本棚みたいになる日を夢見てニマニマしています。 「ふーん、どれどれ」くらいのスタンスで気軽に立ち寄ってみてくださると嬉しいです…
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記事一覧

女友達とのお喋り ー 『シェニール織とか黄肉のメロンとか』/ 江國香織

江國香織さんの、『シェニール織とか黄肉のメロンとか』を読んだ。 ここに描かれているのは、…

さち
2か月前
84

底の知れない物語-原作『風の谷のナウシカ』

何度読んでも読み終えた気のしない物語、というものがあるけれど、『風の谷のナウシカ』はわた…

さち
2か月前
120

なかなか暮れない夏の夕暮れ ― 夏に会いたくなる人々

江國さんの描く夏が好きです。 夏を描くとき、暑さではなく、暑さの中でしか感じられない涼し…

さち
3か月前
104

言葉のひとひら『あなたのための短歌集』

少し疲れたとき、わたしには詩や短歌が効く。 心も体もいっぱいで、もうこれ以上何も入らない…

さち
1年前
268

センス・オブ・ワンダーを育む

早朝の公園。 誰もいない新鮮な空気の中を、 まだ小さかった娘と、よく一緒に歩いた。 草の上…

さち
1年前
194

【読書】『じゃ、また世界のどこかで。』ー撮って 笑って 旅をしてー

笑顔、笑顔、笑顔。 「僕の写真でもっとたくさんの人を笑顔にして、幸せを贈りたい」。 『は…

さち
1年前
59

【読書】『ティファニーで朝食を』トルーマン・カポーティ

このタイトルを耳にして多くの人がまず思い浮かべるのは、オードリー・ヘップバーンが主演したあの映画だと思う。 誰もいない早朝の街、ティファニー宝石店のショーウィンドウ、シックな黒いドレス、パンとコーヒーの朝食、うっとりするほど美しいオードリー。 何度観たかわからない素敵な映画だし、オードリーはわたしの憧れの女性だ。 映像も音楽も、とてもとても素晴らしい。 けれど。 けれど、けれど、けれど。 この映画の華々しい知名度は、原作にとっては少し迷惑なことだったかもしれない、と思

春樹さん、「壁」って一体なんですか。(システムとしての「強固な壁」と、意識の境界…

わたしは普段、小説を分析したり検証したりすることは、どちらかというとあまり好きじゃない。…

さち
1年前
133

『街とその不確かな壁』ー村上春樹さん6年ぶりの長編小説

「きみがぼくにその街を教えてくれた。  その夏の夕方、ぼくらは甘い草の匂いを嗅ぎながら、…

さち
1年前
168

【読書】極上のエンタメ『ウィンダミア卿夫人の扇』/オスカー・ワイルド

19世紀末英国文学の旗手、オスカー・ワイルド。 彼の戯曲はエンターテイメント性がものすごい…

さち
1年前
40

【読書】『人は何で生きるか』トルストイ

ロシアの文豪、トルストイ。 『戦争と平和』『アンナ・カレーニナ』などの大作で知られるけれ…

さち
1年前
73

【読書】『お探し物は図書室まで』/明日が少し楽しみになる本

青山美智子さんの小説は、いつも優しい。 何気ない言葉で心の中にするりと入り込み、蓋をして…

さち
1年前
54

【読書】『タコの心身問題ー頭足類から考える意識の起源』/村上春樹ライブラリーで出会っ…

早稲田大学構内にある、「村上春樹ライブラリー」。 そこに収められているのは、村上春樹作品…

さち
1年前
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【読書】『星の王子さま』が光を放つわけ

『星の王子さま』。 数えきれないほどの人がこの本について語ってきたけれど、決して語り尽くされるということがない、不思議な名作。 何度読んでも、読み終えた気がしない。 何度語っても、語り尽くせた気がしない。 それは、なぜなんだろう。 だってこんなに薄い本なのに。 子どもにも読める、平らかで素直な言葉で書かれた本なのに。 あらすじだって極めてシンプルだ(砂漠に不時着した飛行士と、彼の前にふいに現れた不思議な少年「星の王子さま」との友情の物語)。 それなのになぜ、この物語は