【読書】『お探し物は図書室まで』/明日が少し楽しみになる本
青山美智子さんの小説は、いつも優しい。
何気ない言葉で心の中にするりと入り込み、蓋をしていた気持ちに優しく触れて、そっと開いてくれる。
青山さんの言葉に導かれて、きつく閉められていた蓋が、ほんのすこし、開く。
一度開いた蓋からは、止めようもなく自分の気持ちが溢れ出る。
ほんとうは、こうなりたい。
ほんとうは、こう言いたい。
ぎゅっときつく蓋をしていた箱の中身は、
たくさんの「ほんとうは、こうしたい」。
そこから溢れ出たたくさんの本音の中には、自分でも気づいていなかったも