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2025年2月11日新日本プロレス大阪府立体育会館~現地観戦記~

こんにちは。
今回は先日の新日本プロレス大阪大会の感想を書きます。

去年5月のBOSJ大阪大会以来の現地観戦でしたが、結論から言うと今回は今までで一番の神興行だったと思います…
本当に現地行って正解でした!

今回はどの試合も印象に残っているので、長くなりそうですが全試合の感想を書いていこうと思います。

※敬称略とさせていただきます。


第0試合

村島克哉、エルデスペラードvsジェフコブ、フランシスコアキラ

僕としてはジェフコブの去就が気になっていて、相手がジュニアのデスぺとヤングライオンの村島なので、流石にジェフコブが直接負けることはないとは思っていましたが、アキラのキックがコブに誤爆してデスぺがピンチェロコの体勢に入った時は驚きました。

結果としては旗揚げ記念でデスペラードが持つIWGPJr王座への挑戦が決まっているアキラがデスぺから直接3カウントを奪いました。
その後、コブがリング内で四方に向かって礼をするようなことがあれば退団が現実味を帯びてきたのですが、それはなくその時の僕が少し安心しました。

バックステージでは「またね」と言っていたので再度不安になりましたが、翌日に発表されたニュージャパンカップ(以下、NJC)にはコブの名前があったので、再び安心しました^^;
まあエンパイアからは抜けるかもしれませんが…

NEW JAPAN CUP 2025の出場者

第1試合

棚橋弘至vs真壁刀義

僕の中でこの2人は新日本の再建に大きく貢献した選手なので、本当に感謝しかないんです。
僕が新日本を観始めたのはすでに暗黒期を脱し、再び黄金期に入りつつあった2016年頃なのですが、これも新日本が苦しい時に踏ん張った方々のお陰だと思うからです。

試合内容は棚橋はハイフライフローに行く際にロープを飛び越えるのに手間取ったり、3カウントを奪ったジャパニーズレッグロールクラッチがかなり不完全だったり、真壁もパワースラムで投げきれなかったりで、会場からは笑いも漏れていましたが、今の2人のコンディションを考えると致し方ないと思います。

初めからこの試合はやることに意味があると思っていたので、試合内容はそこまで気にしていません。
「縁(えにし)」の題の通り、今後も棚橋と深い縁のある選手とのシングルマッチを進めていってほしいですね。
「縁」では、旗揚げ記念で戦う後藤はもちろん、永田、内藤あたりとはやらないといけないでしょう。

第2試合

鷹木信悟vsドリラモロニー

モロニーが勝ったらヘビー級に完全に転向するんだろうなと思っていましたが、その通りになりましたね。
あの肉体にフィニッシャーのドリラキラの破壊力、鷹木にシングルで勝ったとなれば十分ヘビー級で通用するでしょう。

ドリラキラの体勢に入った時のお客さんのザワザワ感も好きですね。
それだけこの技が決まったらやばいと周知されていることがわかります。

第3試合

海野翔太vsグレートオーカーン

海野が攻撃するたびにブーイングが飛んでいました。
オーカーンが勝つのは予想できたのですが、海野が自らバリカンで頭を丸めるとは思っていませんでしたね…

ただ、海野が自ら頭を刈っても歓声が上がることはなく、どちらかというと会場は引いているような感じがしました。
僕の近くのお客さんからも「一番最悪の判断」とか「そこまでしろとは…」といった旨の声が聞こえてきました。

最近の海野は通過儀礼的にブーイングされているように思いますね。
僕は現地行った時のブーイングは心底腹が立った時のみやるものだと思っているので、今回の海野には一切ブーイングしませんでした。
「海野ならとりあえずブーイングしとけ」という風潮は好きではないですが、逆に海野に過保護になりすぎるのも違う気がしますね。
プロレスラーをそんな目で見たくないんですよね。

ただ、今の時代「完全なベビーフェイス」ってなかなかウケにくいんだろうなあとは思います。
内藤がブレイクしたあたりからその気はあって、今人気の辻もゲイブも内藤と似たような、新日愛があって、正論をズバズバ放つタイプの選手ですからね。

完全なベビーフェイスの発言は悪い言い方をすれば「綺麗事」や「お花畑」に聞こえてしまうので、ダークヒーロー全盛の今の時代支持を得られにくいのだと思います。
それでも海野にはまだヒールターンはしてほしくないですね。
そろそろフィニッシャーをデスライダーから変更してもいいんじゃないかと思います。

第4試合

タイチ vs SANADA

正直、どちらが勝ってもあまり得はないけど負けたら格が下がる一方というなんともいえない試合でした。

結果的にSANADAが金蹴りからのデッドフォールで勝ちましたが、正直ここでも負けてしまうとタイチはもうトップ戦線戻るのきつくないですか…
僕は2018~19年のヘビー級転向後のガチヒールだったタイチが好きなので、だからこそ今のタイチは見ていて歯がゆいというか…

SANADAはWar Dogs加入以降金蹴りおじさんになっていますが、今回のコスチュームは面白かったです笑

スピーカーにアコギ…

試合後にタイチにギター攻撃をしようとしたところで、欠場していた上村が出てきて復帰が決まりましたね。
正直上村はエースの正統後継だと思っているので早めに本隊に行ってほしいのですが、まずは復帰できてよかったと思います。

去年のG1でフィンレーと竹下に勝った時はすごく上村が輝いて見えたので、この後のNJCでもいい試合を見せてほしいですね。
決勝ぐらいまで行くかと思ったけどフィンレーにリベンジされそう…

第5試合

IWGPジュニアタッグ戦
ロビーイーグルス、藤田晃生vsロッキーロメロ、YOH

最近はAEWとの仕事も忙しいロッキーを現地で観れたというのは今の時代レアだったんじゃないでしょうか。

僕は六本木3Kの頃のYOHは好きではありませんでしたが、今のYOHは振り切っていて面白いですし、師匠であるロッキーとのタッグもうまくいっていると思います。
それだけに"今の"YOHとSHOのタッグも見てみたい気はしますね…

試合はロビー、藤田組が防衛し、次の挑戦者は石森、ロビーX組になりました。
ロビーXの格上げを考えると、次はベルトが動くかもしれませんね。

第6試合

NEVER無差別級王座戦
Konosuke Takeshita vs ボルチンオレッグ

去年のG1でボルチンが勝ったのは驚きましたね。
それでも勝たせてもらった感は全然感じず、実力で勝ちきったと思いました。

やっぱり大型選手同士の対決っていいですね。
現地で観ると、文字通り衝撃でリングが跳ねていました…

終盤ボルチンがフィニッシャーのカミカゼを決めたときは本当にボルチン勝ったかと思いましたよ。
それを竹下が返したのは凄いと思います。

竹下がフィニッシャーのレイジングファイヤーを出す前に執拗にフロントネックロックをかけていたのは印象に残りましたね。
完全に動きを止めてからとどめを刺すということで、竹下の本気度が伝わってきました。

次は大岩が挑戦するようですが、正直竹下相手にどこまでやれるかといったところだと思います。
ノアから新日本に戻って以降まだそこまで大きなインパクトは残せてないと思うので、結果よりも内容が気になります。

彼のように、体格とパワーが明確にヘビー級だといえる日本人選手は最近貴重なので、応援したいんですよね。
と思ってたけど同型の竹下が新日本所属になりましたね…
大岩には竹下の下位互換にならないように頑張ってほしいです。

第7試合

IWGPタッグ王座戦
ヤングバックスvs内藤哲也、高橋ヒロム

令和7年になってヤングバックスを大阪で観れると思わなかったので、これも嬉しかったですね。

バレットクラブの頃のヤングバックスはタッグチームとしてもヒールとしても憎たらしいくらい強かったのでそんなに好きじゃなかったのですが、今はその強さとうまさに感服しているような気持ちです。
実際、また日本に来てほしいなって思いました。
道頓堀のグリコポーズをしてくれたのは大阪人として嬉しかったです笑

もうしばらくヤングバックスが防衛するのかなと思っていましたが、内藤ヒロム組が勝ちましたね。
ヒロムがジュニアのままヘビー級のベルトを獲ったというのは凄いことだと思います。
内藤ヒロム組はヘビー1、ジュニア1というタッグの可能性を示してくれたので、今後もこの組み合わせのタッグが出てきてほしいです。

第8試合

IWGPグローバル王座戦
辻陽太vsゲイブキッド

この試合の盛り上がりえぐかったですね…
ゲイブの入場曲の「GABE! GABE! War! Ready!」のところは合唱しましたよ。
これは現地のお客さんにもっとやってほしいです!

対して辻もコスチュームをショートパンツにするなど、試合の形も内容も"新日本"を強く意識した試合でした。
ゲイブが「俺たちは新日本の未来じゃない、今だ」と言っていましたが、この試合を観れば本当にその通りだと思いました。

ショートパンツで試合に臨む辻

両者KOの引き分けは予想外でしたが、この2人の試合の価値を高めたいと考えるならこの結末は納得いきました。
次はもっと大きい舞台、例えばG1の決勝などでこのカードは組まれるんじゃないでしょうか。

そして、何より衝撃だったのは試合後です。
新日本コールが起きるほどの素晴らしい試合の余韻に浸る間もなく、House of Tortureが乱入してきました。
その後、場内が暗転した時に会場が湧きました。
しばらく行方をくらませていたEVILが現れたからです。

思ったより早いご帰還でした

リングに入るとEVILが辻を助けると見せかけてのイービル(技名)!
まあこれは予想通りでした。

その後一応バレクラ同門のゲイブを労わると見せかけて捕まえたところに成田がプッシュアップバーで殴りつけました。
ついに待望のバレクラ内乱かと思いましたが、EVILはWar Dogsをユニットごとバレクラから追放すると宣言しました。

正直内乱をするならトーチャーがバレクラから独立すると思っていたので、これはびっくりしましたよ。
トーチャーはバレクラの乗っ取りを選んだということでしょう。
確かに言われてみればEVILの「こんなクソ会社に媚びうる奴はバレットクラブにいらねえんだよ!」は的を射ていると思います。

とにかくこれで僕が個人的に待ちわびていた、トーチャーとWar Dogsの抗争が始まりそうなので楽しみにしています。

早速NJCの1回戦で辻vsEVILとゲイブvs成田が組まれましたが、ここでそのことまで書くと文字数が増えすぎるので、NJCの予想は別の機会にしようと思います。

第9試合

IWGP世界ヘビー王座戦
ザックセイバージュニアvs後藤博央紀

現地に行って本当に良かった。
そう思えたのはこの試合で後藤が勝ったからです。

入場の時点から大後藤コールが起きていたし、後藤への声援が大きかったので、ザックはやりづらかったと思うし、気の毒には思いました。
僕は去年ザックがIWGP獲ってからは長期政権を築いてほしいと思っていたので、10月のSANADA戦、11月の鷹木戦、1月の海野戦、リコシェ戦も全てザックの勝利を期待していたんですが、今回だけはどうしても後藤に勝ってほしいと心から願いました。

僕は基本的に新日本箱推しで、ここまで特定の選手が勝つことを本気で願ったのは初めてだと思います。

試合は開始5分くらいで後藤の大技である牛殺しが出たので、わりと短期決着になると思いました。
12~15分あたりはザックが関節技で完璧に捕獲する時間が続いていたので、ここは本当にドキドキしましたね…
あの場面はいつタップしてもおかしくなかったと思います。

そんなピンチを何とか乗り越え、昇天改が決まった時の盛り上がりは凄かったですね。
そして、最後はGTRからのGTR改で3カウントを奪い、後藤が悲願を叶えました。

試合後のマイクで後藤がお子さんをリングに上げる時、お子さんがしっかり靴を脱いで上がったのを見て、後藤が父親としても素晴らしい人なんだなと思いました。

若いうちから能力があり、NJCもG1もインターコンチもNEVERもタッグも全て獲ってきたのにIWGPヘビーだけはどうしても獲れないまま、9年前に白塗りでオカダに負けてからはIWGPに挑戦すらできなかったわけです。
そんな中でも腐らず、大きな怪我をせず、タッグなどで実績を上げ、45歳になってもコンディションも試合内容も衰えず、むしろここにきて再び状態を上げてきたのは、誰にでもできることではないですし、凄いとしか言いようがありません。
だからこそ、マイクで後藤が「22年間やってきた自分の身体に感謝したい」と言ったのも、心から納得しました。

旗揚げ記念では棚橋を挑戦者に指名しました。
これは棚橋のコンディションがどうとか関係なく、やるべき試合です。
後藤がIWGP戦で勝てなかったのが武藤、棚橋、中邑、オカダで、後藤が希望した相手が棚橋、オカダ、柴田です。
この中で現状すぐに組める相手は棚橋しかいませんし、後藤もIWGP戦で棚橋に勝ってこそだと思っているでしょう。

バックステージでは永田も挑戦表明していましたし、若手を売り出していく風潮の中で、ユークス時代から第一線で活躍しているベテランが再び日の目を浴びるのも素晴らしいと思います。

本当におめでとうございます!

改めて、最高のハッピーエンドでした!!

まとめ

プロレスの試合を現地観戦したのはプロレスを観に行ってこれほどまでに幸せになったことも、感涙したことも過去にありませんでした。

長年の苦労と努力がついに報われたという最高のハッピーエンド、若造の僕ですら泣いてしまったんですから、オールドファンはもう洪水になってるかと思われます…

改めて、2.11大阪大会は本当に神興行でした。
今後の新日本がより楽しみになってきました!

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