Devolverland Expoの衝撃!東京ゲームショウ2020が盛り上がる唯一の方法
コロナの影響で軒並みオフラインイベントはキャンセル・延期され、コミケも冬の開催すら中止になってしまった。日本最大級のゲームイベント「東京ゲームショウ」(以下、TGS)も今年はオンラインでの開催がアナウンスされており、「年に一度のゲームのお祭がなくなる」といった意気消沈コメントも散見される。
しかし、本当にそうなんだろうか? 私は違うと断言できる。それはここで紹介するDevolverland Expoを体験するとわかるはずだ。
今年のDevolver Directは例年以上にぶっ飛んだ内容
アメリカのゲームパブリッシャーDevolver Digitalは、7月12日の4:00(日本時間)に同社のオンラインイベント「Devolver Direct」を開催した。オンラインで新作を発表をすることはコロナ前からよくあったことで、今回も特に珍しいことではない。
Devolver DirectにはSIEの吉田修平やMSのフィル・スペンサーも登場しているので、ゲームファンなら見ておくべきだ。
しかし本当に驚いたのは、このオンラインイベントの中でマーケティングシミュレーションゲーム『Devolverland Expo』を発表。同時にSteamでの無料配信を開始したことだ。
Devolverland ExpoはPCで体験できる新しいゲームイベント
このタイトルは、なんらかの理由でキャンセルとなったゲームイベント会場に潜入して、最新ゲームのトレイラーを見たり、会場内でアイテムを集めたりするFPS風のゲームだ。
ゲーム序盤で入手する武器はナーフガン。これはよくオンラインゲームのバランス調整で下方修正されたキャラに使う「ナーフ」のナーフだ。
進行上、絶対に視聴しなければならないトレイラーがあるなどの仕掛けの関係で、「マーケティングシミュレーション」とジャンル分けされているのだろうか。中には、開発者のコメント付き映像もあるので、強制感はなく普通に楽しめる。
また、各ゲームごとにブースがある設定で、このあたりも現実のゲームイベントに来ている感覚に近い。ブースの作り込みというか演出はある意味デジタルワールドならでは。あまり詳しく書くとネタバレになるのでやめておくが、グロテスクなキャラクターもあらゆる角度から待ち時間ゼロで楽しめる。
つまり、現実でイベントをできなくなったんだったら、オンライン+ゲームにしてしまえというユニークな発想で実現された新しい体験をもたらす試みだ。
・容量:7GB
・日本語対応:未対応
・言語バリア:低
・リリース日:2020年7月12日
・価格:無料
TGS Expoを実現したら世界が注目するイベントに
オンラインでの開催を発表してから、ほぼ音沙汰がない今年のTGS。9月23~27日の日程こそアナウンスがあるものの、そもそもなにをするのかもまったく見えていない。
TGS出展常連のゲームメーカーにも独自取材してみたが、「まったく決まっていない。逆にどうすればいいか途方に暮れている」といったあまり明るい材料はなかった。
これは予想の域を出ないが、おそらくこのままいけばよくあるオンライン配信をやって終わりだと思う。新規性はゼロどころか、金額の関係で出展を見合わせるメーカーも出てくる可能性さえあると思っている。
悪いことは言わないから、Devolverland ExpoのTGS版をやりなさい。こういうときこそ、CESAが音頭をとってメーカーをまとめて、あっと驚かせるデジタル体験をユーザーに提供するチャンスなのだから。
実際これといったアイデアも出てないようだし、残された時間を考えてももうこれしかない。
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