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どこかの街で

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いつか・どこかの街の光景
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2022年2月の記事一覧

きな臭い【2022/02/24】

きな臭い【2022/02/24】

国際情勢が語義のとおりきな臭い感じになってきた。事が進んでも、目に見える世界は静かである。
綺麗事では世の中は生きてゆけない。しかし綺麗事も言えないような世の中というのは、来るところまで来ている。
人の行く末は究極は楽に死ぬか、苦しんで死ぬかの何れかである。どのように振る舞うかは考えるべきだが、深く悩むことではない。騒ぐことでもない。ただよく世界を観察していることが大切だと思っている。

野菜ジュース【2022/02/19】

野菜ジュース【2022/02/19】

向こうから歩いてくる女性がまじまじと歩道の表面を見つめていたので、すれ違いざまに自分も確認すると、血飛沫のようにオレンジ色の液体が撒き散らされていた。近くには野菜ジュースの紙パックがペタンコになって転がっていたので、液体の方も野菜ジュースだろう。
数メートル近く飛び散った跡があるので、相当勢いよく噴射したのだろうな。ただ落としただけではあんなにはならないだろうから、自転車とかで踏まれたんかな。人の

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プラスチックを踏む【2022/02/12】

プラスチックを踏む【2022/02/12】

週末の雪はこの間の雪ほどは積もらず、残りもせず、翌日が晴れていたから日の射しているところはおおかた凍ることもなく元通りになっていた。日影にも雪は残ってはいなかったが、稀にぼろぼろにされた発泡スチロールの破片のように雪が転がっていたし、或いは本当に発泡スチロールだったかもしれない。
神保町という街は本が焼けないようにする都合で、古本屋のほとんどが北向に建っていることもあって、雪が残っていなくてもなん

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