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🍶🥃 保命酒って何?

※2024/11/19追記あり
※2024/11/18追記あり

1. はじめに

先日入手した切子ショットグラスで何飲もうかな?ウイスキー?日本酒?梅酒?そういや健康のために養命酒なんかもありだなーと思っていろいろネットで検索してたら保命酒(ほうめいしゅ)なるものを見つけた。

養命酒は飲んだことあるから、一度保命酒なるものを飲んでみたいなと思ってちょこっと調べてみた。

2. 保命酒とは

養命酒はわりとメジャーなので特に説明の必要は無いと思うけど、「瀬戸内の養命酒」と言われることもある保命酒は正式名称を「十六味地黄保命酒」といい、江戸時代から鞆の浦(とものうら、広島県福山市)で作られている。養命酒が第2類医薬品の指定を受けているのに対し、保命酒は医薬品に指定されていない生薬(薬味)を使ったリキュールとなる。

3. 保命酒の蔵元

保命酒はオリジナルを製造していた蔵元が既に廃業しており、現在は4つの蔵元からそれぞれ販売されている。味の傾向やボトルデザインで好みのものを選べばいい。

① 岡本亀太郎本店

安政二年(1855年)に清酒の蔵元として創業。明治36年(1903年)()に廃業した保命酒の元祖「中村家」から「保命酒」の看板と醸造に使っていた道具一式を譲り受けて保命酒の醸造を開始。

後述する八田保命酒舗のWebサイトでは明治33年(1900年)と記載されているため廃業時期は諸説あり。

自家製の濃厚なみりん酒を使うことで、うまみを与え、くさみを消している。甘くてとてもまろやか。

② 入江豊三郎本店

江戸後期に酒造業や問屋などで栄えた鞆の浦の豪商大坂屋の血族である入江豊三郎が明治19年(1886年)から保命酒の醸造を開始。

広島県産のうるち米を使用。
味はさっぱりしてほどよい薬味の量がとても飲みやすい。

③ 八田保命酒舗

明治41年(1908年)創業。
太平洋戦争時の物不足・戦死(人手不足)により一時製造を休止していた時期がある。
江戸時代からある保命酒(赤ラベル)だけではなく、時代に合わせて甘味を押さえて香りを大切にした保命酒(緑ラベル)も造っている。

薬味の使用量がとても多い。
そのため色が濃く、薬味そのものの味がよくわかる。

④ 鞆酒造

明治12年(1879年)創業。
通常の保命酒に加え、現地(鞆浦)の店頭でしか買えない鞆酒造の主人が作った豆徳利に入った保命酒も販売されている。

現存する最古の製法でつくる保命酒。
ちょっとトロッとしていて、味は濃い目。

※2024/11/18追記

4. 保命酒を飲んでみた

1800ml/1本の保命酒が各蔵元から4000円弱で買えるが、900ml/1本の飲み比べセットが4400円で売られていた。
少しでも味の違いを知りたいのでこちらの方を注文してみた。

岡本亀太郎本店と入江豊三郎商店の保命酒(900ml)2本セット
Amazonで価格比較(2024/11/18現在)
左:入江豊三郎本店900ml、右:養命酒1000ml
同じ容量だと値段の差は誤差レベルでほぼ同じ値段

保命酒が口に合えば、保田保命酒舗や鞆酒造の保命酒も飲んでみたい。

※2024/11/19追記

届いたので早速飲んでみた。

注文していた900ml×2本セットが届いた

① 入江豊三郎本店

甘いリキュールでアルコール分をまったく感じさせない。
生薬の薬味感はほんのり舌に残るが、養命酒のような桂皮の味は感じない。
誰にでも飲める、炭酸水で割ると良さげ。

② 岡本亀太郎本店

入江豊三郎の保命酒と比べると色が濃く味もまろやか。またほんのちょっとだけ生薬の薬味感が強い。

今回2つの蔵元の保命酒を飲んだかぎりでは、炭酸水で割ってハイボールにするか、ストレートで養命酒代わりに飲むといいと思った。

ちょうど我が家にシナモンパウダー(※)があったので岡本亀太郎本店の保命酒にちょこっとかけてより桂皮感を強めるために十六味→十七味にしてみたけど個人的にはこれもあり。


※桂皮とシナモン、ニッキは厳密には以下のように異なる。

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