私的ブルース入門編
その昔、80sのときから私はブルースを聴き始めた。基本的にはCDで揃えようと思っていて都内のタワーレコードなんかでまだ黎明期だったCDを探した。私のブルース聴き始めの話です。
まあブルースと言えばBBキングだろうということで、BBキングのCDを購入したがあまりにロックな内容なのでこれ偽物なんじゃないかと思った。ブルースはもっと古のサウンドかと思っていたので逆に面食らった。
BBキングは70年代にアメリカのMCAというメジャーレーベルと契約してブルースロック的なアプローチもやるようになった。今思えばそんなことも知らなかった。絶対偽物だと思った。その後、50年代のマイナーレーベルのケント盤を買ってこれが本物だと満足したが、結論としてはBBキングに偽物・本物なんてない。
マジックサム。これもかなり洗練されており、これが本当のブルースなのかという疑念が湧いた。馴染みやすかったけど。正直クラプトンとほぼ変わらないどころかクラプトンよりロックだった。もしかしたら偽物かもしれないと思った。
このYouTubeのタイトル見れば分かるがマジックサムはクラプトンとほぼ同世代の人で、マジックサムのスタイルはモダンブルースと言われるものだった。そんなことも知らなかった。当たり前だがマジックサムはブルースマンとして本物中の本物。
ボディドリー。確かブルースガイドでは必須のブルースマンだということになっていたのでCDを購入した。有名なブルースレーベルのチェスのミュージシャンだし。お金がなかったので慎重にタワーレコードの店員に「これブルースですか?」みたいなことを聴いたら、「聴いてみないと分からない」的な不親切な答えが返ってきた。聴いてみたらブルースという感じではなかった。
ボディドリーはブルースマンではないと言ってもいいだろう。独自のロックを目指していたロックンローラーという感じか。こういったYouTubeの動画を見るまでボディドリーがどういうタイプのミュージシャンかわからなかった。
シュレルズ。60年代のブリティッシュロックを聴く人なら知っていると思うがビートルズを始めとするバンドに集中的にコピーされていたアメリカのガールズポップグループ。こういったモノまでブルースだと思っていた。CDを買ったが絶対おかしいと思った。それだけ情報がなかったということか。
ロバートジョンソン。海外盤がCD化されてすぐ購入した。かなり粗末なジャケットだったのを覚えている。内容があまりにも地味で天を仰いだ。リアルなフォークブルースをいきなり聴いて面食らった。それと当たり前だが録音状態が悪かった。すぐ聴くのを止めた。というか渋すぎて聴けなかった。
今ではこういった素敵な動画もいくらでも見られる。音がショボくて嫌いになるということもなかろう。特にロバートジョンソンの場合はクラプトンがかなりお薦めしていた。今思うと正直それほどお薦めする必要もない感じ。他にブラインドレモンジェファーソンとかビッグビルブルーンジーとかいろいろいるし。なぜロバートジョンソンだったのか逆に疑問だ。
もちろんこの他にもブルースのCDはたくさん買った。今でも聴くのもあるし、これはダメだなーと思うのもある。結論としてはブルースも偉大だが、YouTubeも偉大ということか。違うか。
おしマイケル。