h1To10se=春夏秋冬

誰かに「何か」を届ける人になりたくて、始めてみました。 誰かを救えるような言葉は届けら…

h1To10se=春夏秋冬

誰かに「何か」を届ける人になりたくて、始めてみました。 誰かを救えるような言葉は届けられなくても、 何か一つ届けばいい。そんな感じで、歩くような速さで。

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  • ある喫茶店の話。

    昔完結させたお話に一部加筆して 投稿していく予定のお話をまとめてあります(* . .))

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9歩目「名前を、呼ぶよ。」

「︎︎      。」    ──名前を、呼ばれた気がする。 「僕」を「僕」たらしめる、一つだけのもの。 「僕」が「僕」であるという、ただ一つの証。 それが、誰かの声で紡がれた気がする。 いや……聞こえた気がしただけ、かもしれない。 辛うじて聞き取れるかどうか、という程に 小さな──本当に小さな声、だったから。    「気のせいか……」 呼ばれた気がして振り返ったが、そう言い聞かせて 声の聞こえた方に背を向けて踵を返し、 歩き出そうとして────。 「      。」

    • 20歩目「あれから。」

        どうも皆さん、お久しぶりです。 最後にここに投稿した日から色々ありまして、 結局は元サヤに収まりました( ˊᵕˋ ;) そしてサムネにした写真から 察する方もいたりするのかな…? 3人目、産まれました。 今年の1月9日、午前9時22分。 出生体重、2,808g。 元気でやんちゃな(気配がするw) 女の子です。 名前は、旦那と候補を出し合ったり 短い面会時間で何度も話し合い、 退院して帰宅後に軽く揉めた結果、 『 奏穂  』に決まりました。 名前の読みは、『かほ

      • 19歩目「芽吹きの気配…?」

           どうもご無沙汰しております。 ここ最近連日の仕事で疲れ切ってしまっていて 更新が滞っておりました(・ω・`) まぁ、大して書くことないし…って事で ここから離れてたのもあるんですけど(苦笑)    さて、そんな中 今回どうして更新したのかと言うと。 ちょっとしたご報告…みたいなものがありまして。 何とですね、わたくしことひととせ、 好きな人が出来ました。   以前からチラホラ話していた配信アプリで ある日偶然出会った子なんですけど、 ボクの4個下で、誕生日も近くて、

        • 18歩目「ミワさんなりすます」

             先日、仕事終わりに立ち寄ったコンビニで キレイめなタッチの表紙を見かけて 「ん……?」と手に取りました。 作品のタイトルは「ミワさんなりすます」。 どんなお話なのか気になって裏表紙を見たら 簡単なあらすじと本編中の場面カットがあって、 ざっくりと目を通しただけで買う事を決めました。 久保田ミワは、アラサー・独身・映画マニア。バイト先のレンタルDVDショップでは映画愛が強すぎて客を怒らせ、クビになってしまう。そんな冴えない日常を支えるのは、愛してやまない国民的俳優八海

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        9歩目「名前を、呼ぶよ。」

        マガジン

        • ある喫茶店の話。
          2本

        記事

          17歩目「最長記録、更新中。」

             今の会社に面接行って、試用勤務決まってから 今日で4ヶ月と2週間と2日。 何がすごいって、部署異動を挟んでこそいるけれど ボクがこれだけ長い期間働けている事がすごい。    高校を卒業してすぐ 知り合いの友人の紹介で入った保険会社は、 必要な資格を取る為の試験が大変だったのと、 研修終えた翌日から実務に入ったものの、 ちょっとしたミスで怒られて落胆して 気力が削げてしまい、あえなく退職。    元旦那と別れて実家暮らしになった時 姉の友人に紹介してもらった清掃のお仕事

          17歩目「最長記録、更新中。」

          16歩目「Makes your VALENTINE.」

             今年のバレンタインデーは、お仕事でした。 でも何とか定時に上がって、仕事終わりのその足で 自転車かっ飛ばして自宅近くのケーキ屋さんまで。 とてもとても美味しい生チョコを1つ買いました。 それだけだと届けたい、伝えたい気持ちを 伝えるのに足りなかったので、間に合わせだけれど コンビニでマカロンを1つ買いました。 そして家に帰って、その2つを1つにまとめ、 手書きでメッセージを書いて、 遅い時間になってしまったけれど届けに行きました。    行き着いた頃にはもう子供たちが

          16歩目「Makes your VALENTINE.」

          15歩目「はたらくって、くるしい。」

             最近、「はたらく」という事に対して感じる やりがいとか、大変さが分かってきた気がする。 現在の職場に就いてから、4ヶ月。遅めの気付き。    今の職場は、2ヶ月の試用期間で適性を見て 正規採用するか否かを決める方針を取っています。 そしてその2ヶ月の試用期間の結果、ボクには 当初入れてもらった部署での仕事は合わなかった。 そんな事実が判明したので、別部署に異動して 改めて試用期間から、となった。 今は、その試用期間の2ヶ月目である。 業務内容としては、 工業用部材に

          15歩目「はたらくって、くるしい。」

          14歩目「にーぜろにーにー。」

             新年、明けまして おめでとうごさいます!!……ご挨拶が遅くなりまして、 大変申し訳ありません(;´・ω・) まぁ…何も複雑な事情があっての事ではなく、 前日に美味しいご飯食べたりして、しっかり ぐっすり寝てたっていうだけなんですけど笑 ──とまぁ、それはさておき。    昨年は、ボクにとって本当に忙しい1年でした。 Twitterのフォロワーさんの力を借りながら 生活保護の受給申請をして。 それから、生活していくための家を探して。 実家から持ち出せる限りの私物や荷

          14歩目「にーぜろにーにー。」

          13歩目「何食べ式家族の在り方」

             先月公開された、劇場版「きのう何食べた?」 (通称「何食べ」)。 ドラマから好きになったボクは、 もちろん公開初日に見に行きました。 ドラマと変わらない、いや、ドラマ以上に コミカルなシーンやシリアスなシーンが盛り沢山。 とても見ごたえがありましたよ! 何より、登場人物たちの話す言葉のひとつひとつが 愛おしくて、暖かくて、胸を締め付けてきて。 映画を見終わって、気付いたら グッズをひと通り買っていたくらいです笑 今回は、そんな本編の中でとても響いたセリフを いくつかご紹

          13歩目「何食べ式家族の在り方」

          12歩目「取り留めもない、愛言葉。」

             「今日はいつもより冷えるし、 風邪ひいたりしたら大変だからさ、 ねぇ……あっためて?」 …寒いと、大好きな人とくっつく口実ができる。 冬って、とっても素敵な時期だと思う。    「寒いけど、この時期って寒ければ寒いほど 星が綺麗に見えるんだよねぇ…。 …あっ!ねぇ!"星が綺麗"だよ!」 「そうだな。でも、"月も綺麗"だ」 ("星が綺麗"=片思いの告白) ("月が綺麗"=両思いの告白) …これは、ボクが文学的な会話したくて 長らく温めてるネタです笑    「アナ

          12歩目「取り留めもない、愛言葉。」

          11歩目「暖かなしあわせ。」

             先日、元旦那と子供たちと一緒に 江ノ島に行ってきました。 想像していたよりも気温が高く、2人して 「着てくる上着間違えた…」なんて話をしたり笑 そうして江ノ島に無事に着いて、 駅から少し行った路地のラーメン屋さんで 子供たちと自分たちの分の朝ごはんを済ませて 当初の目的地である新江ノ島水族館へ。    それぞれに分かれて回ったのですが、娘は娘で 「あっちー!あっちー!」と言って グイグイ引っ張ってくるし、息子は息子で 元旦那を振り回し倒してたらしいです笑 娘は、大きな

          11歩目「暖かなしあわせ。」

          10歩目「君の、」

             君の、声が好きです。 夏の盛りに海の家で食べるかき氷の様な涼やかさ、 それでいて、冬に飲むココアの様な じんわりと、ほわほわとする暖かさがあって。 聞いているだけで落ち着くし、 心が寒くてたまらなくて泣いている時に聞くと、 気付けば寝落ちてしまっていたり。 それくらい、君の声が好きです。    君の、手が好きです。 私の手もすっぽり包み込めるくらい大きくて。 節々が筋張り、骨張っていて男らしくて。 1度触ると離したくなくなる程に温かくて。 頭を撫でてもらうのが、すごく

          10歩目「君の、」

          8歩目「ある喫茶店の話。」②

          第1章 「Ballad de Lovers」 (恋人たちのバラード)   「マスター、ブレンド1つ!」 「カフェモカ、クリーム多めでよろしくぅ♪」 カップルらしき男女2人から、そう注文される。 マスターはゆっくりと2人の方へと向き直り、 「ブレンドとモカですね、かしこまりました。 甘過ぎるとお体を冷やしてしまうと思うので、 ミルクの代わりに豆乳を使用しているのですが、 そちらは大丈夫そうですか?」 と、注文の内容をしっかりと確認しつつ、 モカを頼んだ女性に確認を入れた。

          8歩目「ある喫茶店の話。」②

          7歩目「とある喫茶店のお話。」①

          序   ある時、客のひとりが尋ねた。 「この店に"名前"はあるの?」と。 その客は恋人を連れた、20代前半〜半ば程の男性。 見た感じ、会社員でもなければ公務員でもない。 眼鏡がよく似合う──どちらかと言えば、文系。    「この店の"名前"は──」 と、喫茶店のマスターが客の方を向いて、 薄く微笑みながら問いに答える。    この喫茶店には、何故か恋人たちが集まるという。 ムードの良い音楽が掛かっている訳ではない。 そして、恋仲にある男女を迎え入れられる様な そんな雰囲

          7歩目「とある喫茶店のお話。」①

          6歩目「雨音と金木犀と、珈琲。」

             雨の降る、パタパタ……という音が聞こえる。 こんな日には誰かにこの音を届けたくなって、 ボクは配信アプリを開いて枠を立てる。    YouTubeやツイキャス、zoomと違って、 映像の共有は出来ない。 けれど、まったりできる癒しの時間を 誰かにもたらしたい。誰かに届けたい。 こんな気持ちは、ボク1人の エゴでしかないんだろうけど……それでも。    ついでに自分もまったりしようと、配信中に 珈琲を1〜2杯分、用意する。 「もうひと息頑張りたい自分に」というテーマ

          6歩目「雨音と金木犀と、珈琲。」

          5歩目「藍に混じり、朱に溶けて」

             夜の空、藍色。 黒になりきらない夜の藍は、落ち着く。 「今日1日何にも出来なかったとしても、 ちゃんと生きられたんだから、いいんだよ」 ……なんて、言って貰えている気がする。    朝の空、朱色。 夜を焦がしていく朝の朱は、暖かい。 「昨日の涙なんて乾かしてあげる、 今日もキミらしく生きていいからね」 ……なんて、背中を押されている気になる。 つくづく、空に生かされている。と思う。    夜は、月や星に心が動いてふいに涙し、 気紛れに淹れた珈琲に癒され、 未だ顔も

          5歩目「藍に混じり、朱に溶けて」