見出し画像

Singer Song Marimba 新谷祥子 マリンバ弾きがたり November Eleventh1111 2010.05.27.

新谷さんのライヴが素晴らしいのは、観るたびに内容が毎回違うことだ。もちろん似たような雰囲気ではあるけれど、伝わってくるものは明らかに違う。

マリンバ弾き語りのソロ・ライヴには足を運ぶのは、もう5回目になる。
よって、今ではライヴで聴きたいと思う曲が、オリジナルはもちろん、カヴァーも含めて僕にはいくつかできている。しかし彼女のライヴは、演奏される曲があまりダブらないのだ。前回…今年2月の南青山MANDALAのライヴで歌った曲で今回も演ったのは、おそらく「冬の線路」だけなんじゃないだろうか。

また、単に演奏される曲がダブらないということだけでは無い。必ずいくつかの新曲も披露されるのだ。しかも、これがまたクオリティが高いものばかり。もちろん、自信を持って演奏する曲だろうから当然なのだろうが、僕がファンだということを差し引いても " いい曲だなぁ " と思う新曲が必ずあるのは凄い。

こういうことがあるので、例え僕自身が " 聴きたい " と思っている曲を演ってくれなくても、満足できなかったなぁ…ということは、これまで一度も無い。

さて、今回はウッド・ベースの吉野弘志さんとのDuetだった。ソロも素敵だが、他の楽器が加わったときのマリンバの魅力を再確認した。フレーズの一音一音がハッキリと聴こえるし、実に表情豊かなのだ。ほとんど生音のウッド・ベースも心地よく、会場の雰囲気にも合っていた。吉野さん、渋くてかっこいいベーシストでした。2人の相性はバッチリだったと思う。

ライヴのオープニング。目の前で演奏されているインストは確かに知っている曲なのだが、それが何なのかを把握できるまで、少し時間がかかった。

  これは「哀愁のヨーロッパ」だ!

サンタナの有名なこの曲をマリンバで演る。こんなことはハナからアタマに無いので、驚きと共に思わずココロの中でニヤリ。好きだなぁ、新谷さんのこのセンス。

ということで、取り上げられるカヴァーも彼女のライヴの楽しみのひとつだ。今回演奏されたカヴァー曲は、直球のビートルズ「レット・イット・ビー」。以前から歌いたいと思っていたという井上陽水「闇夜の国から」と、
西田佐知子の「アカシアの雨がやむとき」等。

本編とアンコールの両方で演奏された「コーヒー・ルンバ」もとても良かった。そういえば、調べたら「コーヒー・ルンバ」は西田佐知子のヴァージョンが有名らしい。しかも、井上陽水もカヴァーしている。この共通点は偶然なのか、それとも理由があるのかな。

新曲で印象に残ったのは3曲。「春シャララ」「鐘が鳴る」「静かな少女」だ。タイトルは聞いただけの判断なので、もしかしたら字が違うかも知れないことをお断りしておきます。

特に「鐘が鳴る」と「静かな少女」は個人的名曲になる予感なので、再びライヴで聴いてみたい。僕は歌謡曲チックなメロディが新谷さんの魅力のひとつだと思っているので、その点で言えば「静かな少女」は僕的にはバッチリな感じだった。

この日のライヴに来た人だけの嬉しい知らせもあったよ。今から秋が待ち遠しい。

P.S.
個人的に、とんでもないサプライズもありました。2010年5月27日は、忘れられない日になります。新谷さん、ありがとう。<2010-05-28 記>

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?