佐野元春 and The Hobo King Band Billboard Live Smoke & Blue 2012 MARCH
今月からBillboard Liveにてシリーズで行なわれるマンスリー・ライヴ " Smoke & Blue " 。3月は大阪の1st、東京の2ndを観ることができた。基本のセット・リストはあったが、それぞれ数曲が差し替えられていた。
僕が聴きこんだと言える佐野元春のアルバムは90年の 『Time Out!』 まで。もちろん 『sweet16』 以降もふれてはいるけれど、80年代作品の比ではない。今回はコアなファンでも珍しいと思うような曲が演奏されたようだから、僕なんかは大阪ではその場で反応できなかった曲もあったけれど、結果としてライヴ後に収録されているアルバムを聴き返すことになり、久しぶりに佐野元春の追体験という時間を過ごした。
個人的な " 抱きしめたいレコード " を代表する1枚が 『SOMEDAY』 ということもあり、佐野元春は僕自身の十代に密接に結びついているアーティストだ。そのまま思い入れを持ち続けて今日まで聴いてきたわけでは無いが、僕を作った重要な一人には間違いなく、今もそれは変わらない。
大阪公演を観た直後に感じたことが " 1stアルバムから聴き返したくなった " で、実際にそれを実行してみたわけだけれど、色々なことを思い出したり感じたり、追体験はなかなか凄いものだった。
大阪で聴いた「情けない週末」「バルセロナの夜」「二人のバースディ」。こういった初期の佳曲が大好きな僕は、やっぱりグッときたよ。「二人のバースディ」は当時のラジオで聴いた山下久美子とのライヴを思い出したりね…。「彼女」や「アイム・イン・ブルー」なんかも聴きたいなぁ。
さて、大阪と東京の公演を観て思ったこと。あくまでも個人的な印象なので変な表現になるかもしれないけれど、佐野元春に対するファンとしての姿勢や思い入れが、フラットだった。デビューから追い続けているファンも、今年になってファンになった人も、きっとあの会場…Billboard Liveでは同じだった…ように僕は感じた。良い意味でスペシャルだということを思わなかった。とてもスペシャルなライヴだったろうに…だ。
僕は何の無理もせず、負担もなく、力みもせず、引け目も感じず、2012年3月の自分が自分のままで、佐野元春の音楽を音楽として楽しんだ。こんなライヴ体験は過去にあまり無い。もしかしたら初めてかもしれない。
佐野元春、古田たかし、kyOn、井上富雄+1という最低限の編成だったためか、Billboard Liveという会場だったためか、演奏された曲、自分自身の精神状態、あるいはおかれている状況が関係しているのか…。いずれにせよ理由はあるのだろうが、それを明確にする必要も無いだろう。
この1年、自分にとって音楽って何だろう、どうして音楽なんだろうと思ってきた。音楽は音楽だし、音楽でしかない…としか言えないけれど、その音楽を僕は間違いなく必要としている。
僕が好きなアーティストには、いい音楽を聴かせてほしい。僕が好きなミュージシャンによる、いい音楽を聴きたい。<2012-03-30 記>
●Billboard Live OSAKA 1st Show 2012.3.20
Please Don't Tell Me A Lie
It's Alright
マンハッタンブリッジにたたずんで
だいじょうぶ、と彼女は言った
ハッピーエンド
ジュジュ
7日じゃ足りない
バルセロナの夜
虹を追いかけて
君の魂 大事な魂
二人のバースディ
遠い声
明日を生きよう
トーキョー・シック(街に出かけようよ)
情けない週末
約束の橋
ドライブ
old RRメドレー
バイバイ・ハンディ・ラブ
●Billboard Live TOKYO 2nd Show 2012.3.29
Please Don't Tell Me A Lie
It's Alright
マンハッタンブリッジにたたずんで
だいじょうぶ、と彼女は言った
ハッピーエンド
ジュジュ
7日じゃ足りない
楽しい時
君の魂 大事な魂
二人のバースディ
メッセージ
トーキョー・シック(街に出かけようよ)
天国に続く芝生の丘
情けない週末
約束の橋
ドライブ
old RRメドレー
バイバイ・ハンディ・ラブ
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