新谷祥子 マリンバ弾き語り Woodscape「秋を…」 November Eleventh1111 2009.10.30.
・マリンバ・フラメンカ
・異国
・ボンネット・バス
・傘がない
・バイ・バイ・オータム
・竹田の子守唄
・五木の子守唄
・鬼遊びのうた
・未来
・アフロ・ブルー
・めまい
・ノルウェーの森
・冬の線路
・花
・November Travail
記憶だけなので、多少の間違いや抜けているものはあるだろうけれど、この日、ライヴのMCで紹介されていた曲のタイトルを覚えているだけ挙げてみた。そのタイトルから想像がつくと思うので、あえてオリジナルとカヴァーという表記はしない。
これらのタイトルを並べてみての印象は人によって違うと思うけれど、僕自身は、色々なところへ連れて行ってもらえるように感じている。この " 色々なところへ " というのは、聴いている僕自身が想像できる場所ということだけではなく、ココロが感じる様々な感覚すべてを指す。しかも、これはタイトルや曲調からだけでなく、彼女のMCによってもそういった感覚は助長される。例えば " アラビックなアレンジで… " とか、" 晴れているのに傘を差している風景 " などというMCがそれだ。それにより " アラビックって、いったいどんな風に? " と音を想像してみたり、" 雨でもないのに傘って、どんなシチュエーションなんだろう? " みたいに、具体的なシーンを思い浮かべながら聴く…ことができ、観る…ことができる。これこそが、新谷祥子のライヴの魅力だ。
要するに、チャボとの共演でも良く思ったものだが、聴いていると映像が浮かぶのだ。新谷祥子の音楽は、とても視覚的なのである。
それだけではなく " 学生時代にピアノを習って(?)いたときに毎日弾き語っていた曲 " と紹介し、井上陽水の「傘がない」を演奏するなど、一方で彼女の素の部分も想像できたりするので、このギャップもまた、ライヴの魅力となっているのではないだろうか。
MCも楽しく興味深い話が多い。彼女自身が歌うようになってからは、今までは断っていた歌手のライヴでも招待されたら行くようにした…の流れから、松田聖子やユーミンを観に行ったこと。これはいい話でした(笑)。それは確かに僕でも途中で帰ったかもしれない(笑)。
ノルウェーだったかな、そこで観たマリンバをストリートで演奏している人の話。彼女もいつかストリートで演ってみたいと言っていた。マリンバだぜ? 絶対にカッコイイと思う。僕も観てみたい。
そして(おそらく94年)東大寺で行われたロック・フェスでのエピソード。
結局、ボブ・ディランと共演?したことになるのかな…。でも、この話は僕も聞いていて " そりゃそうだよなぁ " なんて深く納得した。
ところで、開演前のステージにはマリンバがドーンと置かれているだけ。
これまで僕が観たライヴでは、その前後左右には色々な楽器がセットされていたけれど、今回はとてもシンプルで新鮮だった。実際にはマリンバ以外の楽器も使用していたのだけれど、でも、このシンプルさは歌うということに重きが置かれているからこそ…なのだろう。
さて、浜田真理子もブゥ博士名義(笑)で歌っている「竹田の子守唄」。2ndステージの1曲目がこれだったのだけれど、これを彼女はカリンバで歌った。ちなみにカリンバって知っています? 親指ピアノと呼ばれる小さな楽器だそうです。僕はこの楽器を知らなくて、ライヴ中は " オルゴールの類の楽器かなぁ? " なんて思っていた…。
実はこの日、嬉しいことに、ライヴ後に新谷さんとお話する機会があったのです。「竹田の子守唄」がとても気になっていたので、そこで僕は " あれはオルゴールですか? " なんて間抜けな質問をしたところ、新谷さん本人から教えてもらったのだ。ちょっと興味を持ったのでチェックしてみます。
まだライヴのみの体験だけれど、いつか歌モノとしての作品が発表されるのを本当に楽しみにしている。
食事をしながらの、ちょっと贅沢気分で観た2ステージ。仕事で疲れた身体やココロを吹き飛ばしてくれた秋の週末だった。<2009-10-31 記>
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