ROCK'N'ROLL GYPSIES / ROCK'N'ROLL ALWAYS 2007.09.03. 新宿LOFT
こんなに耳がキンキンするライヴは久しぶりだ。
新宿LOFTに花田と下山、ROCK'N'ROLL GYPSIESを観に行った。二人が並ぶステージを観るのは実に8年ぶりだ。何と長い間さぼっていたのか…。
この日のライヴはDUST'N' BONESとの対バン。オープニング・アクトのバンドが終り、二番目にGYPSIESは登場した。
メンバーが現れたときも、オープニングの「NATURAL POWERED 1」が始まったときも、待ちに待っていたはずなのに意外に冷静な自分に驚く。先週は下山淳フェアを開催していたこともあるし、週末はGYPSIESを聴きまくっていたし、挙句の果てにはギターを手にして1stアルバムの「TRUCKIN'」をコピーしていた。そんなこともあり、気持ちの下準備は十分にできていたからだろう。
それでも前半に、その「TRUCKIN'」が演奏されたときは身体の内側が燃えた。この曲は本当にカッコイイ。二本のギターで同じリフを弾き、曲をドライヴさせていく。何にも難しいことなんてやっていないのだが、ロックのカッコよさが溢れ出た名曲だと思う。花田の特徴である投げ捨てるようなヴォーカルも絶好調。間奏ではスライドではないソロを下山が聴かせてくれた。最高であった。
MCはほとんど無い。休みなく、次々と曲をぶちかましていく。きっといつものことなのだろうが、ワンマンではなく対バンがあることもあったし、そんな構成が、僕にはかえって気合いを感じさせた。
CDでは比較的淡々としたヴォーカルの曲が多いのだが、ライヴではまったく様相を変える。当然だ。ライヴでのあのギターとドラムをバックにしたら、CDのように歌うことは不可能だろう。また、メロディをラフに崩して歌うところなどはROOSTERZ時代から変っていないな、花田は。まぁ、下山がヴォーカルを取る「N.W.O.」も、花田同様にCDヴァージョンとは違って強く歌われていたしな。
そうそう、下山は自分が歌う曲の演奏が終わると「どうもありがとう」と言うのである。これはROOSTERZの時から変らないと思う。人柄だ。とてもいい人なのだ、下山さんは。
客席での僕は、ステージ中央に向かってやや右寄りのポジションだったので、僕の場所から観ると、向かって花田の左後ろに常に下山の姿があることになる。白状すると、二人を観ていてグッときた瞬間が何度かありました。
それにしてもギターを弾く下山淳の姿はカッコ良くて美しい。かのCharがギタリストとしての仲井戸麗市を評した表現を借りてみる。まず、何といってもギターを持っている恰好が魅力的で良いのである。ストラップの長さとか弾くときのアクション。ギター・ソロの時にヘッドがどの位置にくるのかとか、首の垂れ方や髪の毛の動きまで。これらがすべてここしかないというところに収まっている。そしてギターを " ジャーン! " と鳴らしたときに、その " ジャーン! " という音にピッタリの恰好とアクションで弾いているのである。僕は惚れ直してしまった。
花田? 花田は花田だったよ。あの徹底的にクールではき捨てるような歌は健在だったし。ただ、ギターは力強かったな。花田のギターがバッチリと曲を押さえていた。ROOSTERZ時代はここまでではなかったと思う。335、いい音でした。
こんな二本のギターがギンギンなうえ、後ろでは池畑のドラムが物凄い音をたてている。ベースも安定していてリズム隊も強力である。凄いバンドだ。
こんなライヴを体験したら、当然、次はワンマンを観たくなるよね。次回は是非、下山の前かぶりつきで観たいものである。
※追記
物販コーナーに、何と『汚れた顔の天使』のレコードがありました。あれ、売り物だと思うけど、びっくりしました。<2007-09-04 記>