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ジョン・レノンは、眠らない 初台DOORS 2004.12.07.

松村雄策さんがジョンやビートルズ(もちろんジョンの話中心)に語り、その間に曲をかける、ラジオの生公開みたいな感じで進行した。ここにゲストでチャボが出るというのだから、観に行かないわけにはいかないのである。

松村さんひとりの語りで進んだ前半、ここでかかったのは次の3曲。

  1. BAD BOY

  2. ANY TIME AT ALL

  3. NOWHERE MAN

「ANY TIME AT ALL」は、常々松村さんがフェイバリット・ソングに挙げていたから当然として、僕は「BAD BOY」がちょっと意外だった。「BAD BOY」はチャボがライヴでカバーしているから、そういうことでの選曲だったのかも。

ここでゲストのチャボが登場。チャボはいつものミニギターを持つことなく、手ぶらだ。大丈夫なのか(笑)。

やはり椅子とマイクだけで手持ち無沙汰の様子だったが、トークが進むにつれ違和感も無くなってきた様に見えた。そのチャボが選んだのは、次の5曲。

  1. TWIST AND SHOUT

  2. IN MY LIFE

  3. STRAWBERRY FIELDS FOREVER

  4. GOD

  5. (JUST LIKE)STARTING OVER

たった5曲だから仕方が無いが、ソロ時代の曲をもっと選曲して欲しかった。

チャボが退場し、松村さんだけが再び残る。ちなみに、チャボが登場した時に、松村さんは「真冬の熱帯夜」をかけており、同じく退場時は「メリー・クリスマス・ベイビー」だった。これは季節がらの選曲だろう。

開演前にお客さんに配布したアンケートについて、松村さんが回答するコーナーが設けられた。何と、ここでは僕が書いた質問に答えてくれた。僕が書いた質問とはこれだ。

  一般的にアルバム『WALLS AND BRIDGES』の評価は低いのですが、
  松村さんは高く評価しています。その理由を詳しく教えてください

" いい質問ですね " と言った後、" ジョンは何かにぶつかったときや、状況が厳しいときに作る作品に素晴らしいものが多い。このアルバムはまさにそういった作品なので云々" と回答してくれた。

最後にかかったのは次の2曲。

  1. ANGEL BABY

  2. WHAT YOU GOT

以上、およそ2時間。ステージ後方にはスクリーンがあり、NYのジョンに関する景色に、歌詞がコラージュされた映像が終始映し出されていた。

僕はチャボはもちろん、松村さんの大ファンでもあるので、本当に楽しい2時間であった。ただ、せっかくの機会だったのだが、僕のように松村さんの著作を読破しまくっている人だと、どうしても聞いたことがある話が多く、そういった意味では新鮮さには欠けた。でも、周りの雰囲気を察するに、松村さんのファンというよりも、チャボを見に来ていた人が多そうだったので、そういう人達にとっては、かなり面白かっただろう。これを機会に、松村さんのファンが増えてくれるといいなと思う。

また、松村さんとチャボのトークも、やはりどこかで読んだことがある内容が多かったので、個人的にはこちらももう少し突っ込んだ話が聞きたかった。

ただ、名曲「GOD」に関してと、1980年12月8日、チャボはそのニュースをどこで聞いたのか…。この話を聞いたのは、おそらく初めてだと思う。興味深かった。

更に希望を言えば、ビートルズのジョンよりも、ソロになってからのジョンを、チャボがどう話すのかを聞いてみたかった。例えば『ジョンの魂』のあの曲を当時どう聴いたのか、とか、『ロックン・ロ-ル』の中では、どの曲の出来が良いと思うか、とか、『サムタイム・イン・ニューヨーク・シティ』のザッパとの共演についてとか…。

余談。
ジョンの死後、僕の記憶では、古井戸のメンバーだった加奈崎さんが、当時ラジオ関東で番組をやっていて、そこにチャボがゲストで出て、ジョンの追悼番組をやったと思う。ちょっと記憶が曖昧で定かでは無いが、確かに聴いた記憶がある。この時の音源が聴きたいなぁ。同様に、松村さんが選曲を手伝った、渋谷陽一によるジョンの追悼番組も聴いてみたい。

今後もこういったトークライブにチャボが出るのを期待したい。音楽ファンやマニアとしてのチャボを知ることができるし、それは普通のライブとはまた違った面で楽しい。ラジオのDJでも似たような事は感じることができるが、やはりこういったライヴのほうが断然いい。

松村さんは、" 今日、明日、明後日はジョンの曲を聴いて、話をして、想う…。そんな3日間にしよう " と言っていた。もちろん僕は、そうした。

それにしても、今年は僕もジョンよりも年上になってしまうのだなぁ…。

<2004-12-07 記>

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