佐野元春 & THE COYOTE BAND THE LIVE AT FESTIVAL HALL 2013.05.26.
昨年の12月にその音に初めて触れて以来、気に入ってしまったコヨーテ・バンド。今年の2月の国際フォーラムも素晴らしかったので、今回の新しいフェスティバルホールでのライヴも楽しみだった。
セット・リストは冬のツアーとほぼ同じ。ここにツアーで披露されていなかった新作からの1曲と、アンコールでの「ストレンジ・デイズ」が追加されたメニューだった。その意味では新鮮さには欠けたけれど、何てったって個人的に大いに気に入っているバンド・サウンドで、新作はもちろん元春クラシックスが聴けるわけだから大満足だった。
ちなみに音の良さが売りのフェスティバルホールであるが、座席の位置の関係もあったのだろう、僕の耳には国際フォーラムのほうに迫力やバランスの軍配があがる。しかし、そんなことはライヴの素晴らしさには関係ない。
前半に80年代の代表曲を連発して盛り上げ、続けて新作を何曲も注ぎ込む。バラードを聴かせた後は「COMPLICATION SHAKEDOWN」で一気に持っていく。そしてクライマックスは「約束の橋」に「ロックンロール・ナイト」から「サムデイ」。古くからのファンも新しいファンも、聴き続けてきたファンも戻ってきたファンも、誰もが楽しめるメニューになっていたのではないか。そしておそらく演っている側…コヨーテ・バンドも同じように楽しめているように思う。
それにしても新作『ZOOEY』からの「ポーラスタア」と「ビートニクス」はカッコイイ! 両曲とも歪んだギター・サウンドでぶちかまされるのだが、
特に後者は元春によるギター・リフから始まるハード・ロックなのだ。
ライヴにも実に映える。今後はこのようなタイプの曲が増えていくと面白いと思うのは僕だけか。<2013-05-31 記>
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