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【MBTI】J型(判断型)とP型(知覚型)の違い ②組織志向と個人志向

J型とP型の組織に対する態度の違い。4000文字だしあんまり長くないやろ(感覚麻痺)


まとまるJ型 まとまらないP型

 筆者は一応INFJということにしているのだが、基本的に今までの人生の大半を常にSP型が多数となる環境で過ごしている。家族は私以外SP型で、親戚もSP型が大多数、就職した職種もブルーカラーや営業職といった感じなのでやはりSP型という感じになる。

SP型の集団に長く身を置いて感じたことは、基本的にP型は皆個人主義者ということだ。家族や職場といった一定の組織や枠組みはあっても、方向性は人それぞれ異なっており、統率も取らないため、バラバラの個人がたまたまそこに居合わせただけといった感じになる。

INFJたる筆者個人にとってはやりづらさは感じるものの、それ自体は棲み分けの問題なので良いも悪いもないのだが、組織への態度という部分はJ型とP型では認識が異なるのかもしれないと思っていて、今回はその考察となる。

1.ミーティング(打合せ)の選好

 ミーティングや会議、打合せを好むかどうかはJ型とP型のひとつの指標になるかもしれない。足並みを揃えたいJ型はミーティングを好み、自由にやりたいP型は好まない。

①情報共有を好むJ型

 J型は基本的には情報共有を好む。理由は孤立したくないからだ。J型の場合、自分が理解している情報で他人がそれを理解していない場合、必要に応じてそれを共有しようとし、また知っておくべきとも考える。お互いに孤立することは良くないと考えるし、属人化はなるべく防ぎたいからだ。

逆に自分が知らない情報であっても、上司や同僚、友人や家族といった近しい人間のものであれば、なるべく知っておきたいと考える。他者理解やチームワークの役に立つし、孤立するリスクを減らせるからだ。

この特徴から、J型はミーティングや打合せの類はなるべくこまめに行って情報共有や統率を進めていきたい傾向がある。標準化を行い、足並みを揃えることで組織としての強さを発揮することはJ型の本能だからだ。

J型は組織志向が強い。人は社会的動物であるという考え方がどこまでもあり、自他については組織を介した相対的なものの見方をするため、他人や組織の存在が個人の認識に優先される。オレ(私)の認識とは無関係に世界は今日も存在するのだ。

そのため秩序を重視する傾向が強く、代償として自由は制限されるがそれは受け入れる。

②情報共有は関心がないP型

 P型はあまり情報共有を好まない。理由は単に面倒くさいからである。P型の場合、自分がある情報について理解していれば、他人がそれを知らなくても特に気を留めない。知らないそいつが悪いという感じになる。

逆に自分が知らない情報であっても、特に興味がなく、あるいは仕事や実用に迫られなければ、別に知らないことに対して気遅れ感もない。むしろ自身にとって不要な情報を他人から聞かされるのはナンセンスであり、ストレスを感じる。

この特徴からP型はミーティングや打合せの類を嫌う。情報は個人が必要な分を各自で収集すればよく、各自が自由にやっている方がやりやすいからだ。型にはめられるを嫌い、臨機応変を好むのはP型の本能だ。

P型は個人志向が強い。人は人、自分は自分という考え方がどこまでもあり、自分を中心とした絶対的な物の見方をするため、個人の認識が他人や組織の存在を優先する。オレ(私)が認識するから始めて世界は存在するのである。

そのため自由を優先する傾向が強く、ルールや取り決めといった束縛を嫌う傾向が強いようだ。

2.関心を持つ対象

 またJ型とP型は物事において関心を持つポイントが違う。これは即ちチームワークを行う際にその客体が違っているということになる。状況に対して、J型は組織的対応を好む一方で、P型は個人が順応するといった感じになる。

J型は「人」「組織」に強い関心を持っていて、ゆえにルール・秩序に関心を持ち、またそれがうまくいかない理由が何なのかを当事者目線で考えようとする。「状況」に向き合うのはその後になる。

P型の場合まず興味があるのは「状況」となる。今目の前におけるリアルタイムでの出来事にどう合わせていくのかに関心を持ち、またはその出来事がどういう原因で起こったのかを傍観者目線で考えようとする。その場合において「人」「組織」はあまり関心ごとにならない。

①「人」に関心を持つJ型

初動対応の遅いSJ型(=Siユーザー)

 SJ型の場合は関心を持つのは人間関係だ。個別人や組織集団といった「人」に関心があるため、まずは情報の共有・意見の取りまとめ、それから計画やルールの取り決めを行って統率を取ろうとする。

これは不確定要素をなるべく排除して確実を求めたいからだ。今リアルタイムにおける「状況」に対応をするのは、計画やルールを取り決めて「人」をコントロールできる秩序を確立できてからという感じになる。

確実を求める反面、即時即断や臨機応変・アドリブ性は避けたがり、前例や慣習、ルールや合意形成の確認を待たねばならないため、どうしても初動対応は遅く、腰が重くなりがちだ。

現実を見限るNJ型(=Niユーザー)

 NJ型の場合はさらに個別人の内面性や適性、組織集団の性格といった「人の背景」に着目する傾向があるようだ。その人が実力を出せない理由、その組織集団がうまく機能しない理由など、物事の核心部分・問題点の本質に目を向け、どうすれば全体最適化できて、うまくいくのかを考えたがる。

ただし核心や本質は根が深く、考えたところですぐに解決できるものではない。NJ型は対症療法や間に合わせを嫌うため即応性には難がある。当事者意識が強いため、場当たり的対応を何回か繰り返すと疲れてしまい、罪悪感や無力感を感じやすい。

そして自身では本質的な改善は不可能であることを悟ってしまい、見限る形で離反をしてしまいやすい。

②「状況」に関心を持つP型

スタンドプレーヤーのSP型(=Seユーザー)

 SP型は局所最適化に特化したタイプである。「今・ここ・自分」のリアルタイムの状況認識を得意としており、スポーツや現場仕事・コミュニケーションにおけるライブ感・臨場感の解像度が高い。

スポーツならボールや「流れ」がどこにあるのか、コミュニケーションならどんな「空気」なのか、現場仕事なら目の前の進捗状況にまず関心が行くだろう。自分が臨機応変にそれに合わせるという形になるし、同様に他人もそれに合わせるという前提で動く。

逆に言えば、個別人や組織集団といった「人」にはあまり関心が行かない。秩序・統率のないバラバラの個人がアドリブ・スタンドプレーで合わせるという感じになり、ここで順応できない人は脱落していく。

傍観者のNP型(=Neユーザー)

NP型の場合は自身の興味や、社会現象といった抽象的領域となる。この場合「観測者」としてのポジションになるので、あくま興味や現象といった「なぜ?」に関心が主となる。

NFP型の場合特定の個人やその人の感情の機微は関心になるが、個別のメンバー全員とか組織集団といった「人」自体には関心が行きにくいだろう。

そして抽象的領域で想像や考察は行うが、異論や反論は受け入れるし、自身の考えが絶対の正解・未来・真実とはならない。むしろその人の考えだけ答えはあると考えるだろう。また自身が状況の当事者にはならないことが多い。評論などはそうで、不満があるから自分がやるとはならない。

3.イメージの話(※個人の感想です)

 今の話をまとめると、組織人傾向の強い人種がJ形で、個人志向が強い人種がP型という感じになるのだが、この話を感覚的に伝える際に個人的に鉄板と思っているたとえがある。

それは消しゴムである。またはチューインガムでもいい。要するにまとまる方がJ型で、まとまらない方がP型といったところだ。


①消しゴムに例えると

 J型P型の違いは消しゴムに例えるとわかりやすい。消しゴムには消しカスがまとまるものとまとまらないものがある。

J型は消しカスがまとまるタイプの消しゴムである。指でつまんで捨てやすく、練り消しのようにして遊ぶこともできるので、普段使いしやすい。その代わり消し味は比較的堅めで、強めに消そうとすると紙をめくって痛めてしまうこともある。

P型は消しカスがまとまらないタイプの消しゴムだ。指でつまんで捨てにくく散りやすく、練り消しのようにして遊ぶこともできない。その代わり消し味はソフトで、紙をめくりにくいため痛めにくく、時間が限られているテストなどに向いている。

②チューインガムに例えると

 上記の消しゴムとほぼ同じで蛇足になるのだが、チューインガムのたとえもわかりやすい。J型はフーセンガムで、噛んだガムがまとまってフーセンを作ることができる。ちなみにフーセンガムが作れるのはガムベースに繊維の長い酢酸ビニル樹脂が使われているためである。

P型はフーセンが作れないガムで、どれだけたくさん噛もうがフーセンを作るのは難しい。これはガムベースに繊維の短いチクルという植物性樹脂が使われているためだ。

その心は‥‥と思ったが、筆者は居合道は嗜んでいるものの、落語の教養はないので特に面白いひねりやオチはない。お後はよろしいようで(よろしくない)

まとめ

 今回はJ型とP型の組織に対する態度について考察してみた。J型は面倒見がいい一方で干渉的で、仲間はずれにもする面がある。それは組織志向の強さから、自他を相対的に認識しているからかもしれない。

一方のP型は良くも悪くも放任主義で、来る者拒まず去る者追わずといった印象があるのだが、それは個人志向の強さに基づいたもので、自身を中心とした絶対的な認識に基づいているものなのだろう。

自身がJ型(P型)でなんかうまくいかない、やりづらいと感じた時は、周りの人間にJ型とP型のどちらが多そうかを確認してみるのもいいかもしれない。S型とN型の溝も深いが、J型とP型の溝もなかなか深いので、うまくいかないのはおそらくそこにギャップがあるだろう。

①なぜ「自由な会社」ほど息苦しいのか?

関連記事でこのような記事を見た。思わず舌を巻いた記事だ。

これは筆者も同感で目からウロコだった。組織が機能していない会社、ルールがない会社、感覚や経験といった不文律で動く会社、個人主義で組織のフォローがない会社というのは、J型にとってかなりやりづらいと思われる。

ルールがないから順応力の高いP型しか残らないし、P型が管理職になるからルール化も行われない、といった循環になる。スタンドプレーに依存するので業務は属人化するという構図だろう。営業職の個人商店化とか、ピーターの法則もこれに当てはまりそうだ。

筆者は「戦略は組織に従う」と考えるので、こういった組織も否定はしないし、これはこれで合理化された戦略と思う。しかしスタンドプレーや個人主義に特化した組織はプレーヤー型人材しか務まらず、人材の消耗率は高く、採用においても人を選ぶのは否めないだろう。

なおS型N型の話もクロスさせると、こういった組織集団は割とSP型が多数派の場合によく見られる。筆者の主観になるがSP型は動作性IQが高く、NJ型は言語性IQが高いという肌感覚はあるため、NJ型で生きづらさを感じる人は勉強しまくるというのは割と妥当かつ現実的な努力の方向性だと思う。

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