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【MBTI】ISFJとINFJ 違い・比較・見分け方 ①基本編

 今回はISFJとINFJの見分け方についてです。MBTI界隈における2大ヒロインであるが、その違いは果たして……!


1.コニュニケーションの取り方

 ISFJとINFJは共に補助機能Feを持つため心優しく、程々に社交的で、その様子から両向型(外向型と内向型の中間)と評されるが、やはりSN軸の違いがある。

ざっくりいうとISFJは常識人でツッコミ役になりやすく、INFJは話が飛びやすくボケ役になりやすい。

①ISFJは常識人

 ISFJは話が飛びにくい。主機能Siはさすがで、物事の詳細や時系列をきちんと覚えているためだ。ESTJ・ISTJほどではないがファクトベースの考え方をするので、地に足の着いた常識人という印象になる。

ただし話の展開が予測しやすい反面、聞き手の予想を超えたものが出てきにくい。たとえばプレゼンを行う場合、資料やパワポ画面をテキストをただ音読しているだけという状況になりやすい。

N型はこの点要約やアドリブをガンガン入れまくるので画面とプレゼン内容は乖離しやすい(逆にテキスト通りに読み上げることができない)

②ISFJはツッコミ属性

 ISFJはどちらかというとツッコミ属性になりがちだ。最強のツッコミ属性はTe+Siを持つESTJ・ISTJで、それに比べるとISFJはSJ型の中では一番マイルドな人種である。だからツッコミは大分優しい。

しかしSJ型(Siユーザー)の端くれには変わりなく、妙なところに細かい。そしてISFJは優しいので常識人ムーブを取りがちであり、結果として他タイプの変人ムーブに振り回されたり、変人の保護者・ケアや介護を余儀なくされる展開になりやすい。

③INFJは話が飛ぶ

 対してINFJは話が割とナチュラルに飛びまくる。本人としてはいたって真面目に話しているつもりなのでタチが悪い。

これはもちろん主機能Niがゆんゆんに伸びているせいだ。本人の中ではパターンが似ている概念や関連性・共通点が見えている概念は、本人の中では話が繋がっているように認識しているため、話が飛んでいる自覚がない。

ところがNiを持っていない他の人からは当然その繋がりが見えないため、単に話が飛んでいるようにしか見えなくなってしまう。INFJがプレゼンをやると資料やパワポのテキストに拠らない説明になりがちだ。

④INFJはボケ属性

 INFJは一般的にはボケ属性になりがちだ。これも本人的にはいたってマジメだが、主機能Niの電波成分と劣勢機能Seのマヌケっぷりが炸裂してしまい、望まないにもかかわらずボケキャラになってしまう。

ちなみにINTJはボケもツッコミにもなりえるが、INTJよりも抜けているINFJがボケ担当になるのは確定的に明らかだ。いじられキャラは免れないので宿命として覚悟しておこう。

2.面接適性

 ここまでは笑い話で済んだが、ここは結構深刻な話になる。ISFJとINFJでは面接試験に対する適性が全く異なるのである。ISFJはそこそこ高いのに対して、INFJは下から数えた方が早い。

これは面接試験はSeのアドリブか、Siの作動記憶を求められるからだ。このため両者は新卒就職で明暗が分かれやすい。ISFJが権力者側・体制側に取り込まれやすく、INFJが締め出されてアウトサイダーになりやすいのはこれが原因である。

①面接は割と得意なISFJ

 ISFJは記憶力が良く、聞かれたことだけを性格にしゃべるので面接試験は得意だ。逆にキャラクター性を求められる講義やプレゼン系の適性はそこそこで、個性や意外性に薄いため面白みに欠けやすい。

ISFJ本人としても心配性で緊張しやすく、自己評価も低いので面接は向いていない認識なのだが、当の人事部・新卒採用担当者にISFJが多いため、視座や価値観が合うため共感・高評価をもらいやすくソレで受かってしまう。男性のESTJは営業要員として人気だが、女性のISFJも間接部門・事務職要員として根強い人気を誇る。

②普通に悲惨なINFJ

 この点INFJは悲惨だ。話が長い、話が飛ぶ、面接官と価値観が合わない、アドリブ苦手、考えると表情がなくなると5重苦である。矯正しないとまるでお話にならない。

INTJは資格や知識をガン積みしないと弱いが、INFJも地力がないと割とどうしようもない。新卒就職のアピールポイントは学歴・ガクチカ・外見・資格くらいしかないので、行動力や自己肯定感の弱さもあって苦戦しやすい。

ただしINFJは講義・プレゼン系は割と得意なので、教育業界、公務員、人事業務、カウンセラーのように「無理な売り込み・プッシュをかけなくていい立場」なら本来の長所を発揮できることが多い。もっともそれらの職種は難関であるため、どうやってなるのかが課題になりやすいのだが。

3.組織集団の「外」に意識が向かうか

 ISFJはムラ社会適性が高く、INFJは低い。

①組織の内側に意識が向かうISFJ

 ISFJはムラ社会適性が高い性格タイプで、組織集団から求められるポジションになりやすく、組織集団の参加者として一体感を感じやすいため、その「内側」に意識が向かいやすい。

その反面、組織集団が外からどう思われているのかという想像力が弱く、
組織集団から排除・拒絶された存在にはあまり気付きにくい。ISFJに善良な人が多いことに疑いはないが、劣勢機能Neがあるため、その優しさが適用される範囲が意外と狭く、それを本当に必要としている人には届かないことがよくある。

いずれ別記事に書くつもりだが、ISFJは16タイプの中でも中央に位置するタイプで、SJ型+ESTP・ESFP・ENTJを中心とした権力・体制側のポジションをに身を置きながらも、その内面・メンタリティはISFP・INFJ・INFPの側に近い。そのため立場と精神性の間に矛盾や葛藤を抱えやすい。

②組織の外側に意識が向かうINFJ

INFJは劣勢機能Seを持つためにムラ社会適性が低いタイプで、組織集団から浮いたり適性をうまく発揮できないことが多く、組織集団内では疎外感を感じやすいため、その「外側」に意識が向かいやすい。

疎外されるがゆえに、組織集団が外からどう思われているのかを俯瞰的に見渡すことがあり、自身と同じように排除・拒絶されたものの存在にはいち早く気が付きやすい。INFJの主機能はNiであるため、全体像の把握や本質の理解を好むこともあり、弱者のサーチ範囲が異様に広い。ただし自身も弱者であるため頼りなさは否めず、その立場を追われやすい。

INFJはJ型組織の中で特に脱落しやすいタイプで、P型集団における適性もSe劣勢が示す通り低いため、それが生きづらさに直結している。少数派かつNiの難解さから他者からも理解されづらいため、ひとつの組織集団に長くとどまり続けることが難しい。

4.優しさのアウトプット

共に心優しいISFJとINFJだが、優しさの表現の仕方に若干差がある。

①行動で優しさを示すISFJ

 ISFJは他者を思いやる心が強く、優しさを行動で示すことが得意だ。困っている人がいたら直接助けるし、落ち込んでいる人がいたら大丈夫だよと励ましてくれる。学校で体調の悪い子を保健室に連れて行ったり、クラスで浮いてる子と一緒に帰ったりするISFJはよく見かけただろう。

その面倒見の良さ、きめ細かい配慮や気遣い、利他性や献身性は多くの人の心を打つ。とりわけ女性の場合は典型的な尽くすタイプであり、ヒロインであり、大和撫子・良妻賢母といった感じになる。学校のクラスだと気付くとお母さん的なポジションになっていることが多い。

ESFJとちがってオカンにはならないのがミソで、その心優しさ・奥ゆかしさ・健気で儚い性格に魅了されるファンは多い。

②思想で優しさを示すINFJ

 INFJはISFJと同様に行動で示すこともあるが、どちらかというとカウンセラー的で、精神的に支えることを得意とするようだ。他者理解・組織動態の把握を得意としており、悩んでいる人を見つけるとヒントを暗に示したりしてそれとなく気付かせるアプローチを取ることもある。

またINTJ同様に隠れたリーダーシップがあり、誰も仕切る人がいない、まとめ役がいないという状況になると、どこからともなく名乗りを上げて場を仕切るようになる(普段素性を隠しているがあぶり出されてしまう)

 他に仕切りたい人がいればその人に任せて自身はフォロワーに回り、状況を静観していることを好むが、その場合も組織集団が明らかに間違った方向に向かったり、空中分解しそうになるとどこからともなく意見や提案を行って軌道修正しようとする。

その他、文章を書かせると妙に読ませる文になっていることがある。それでついたニックネームが提唱者というわけだ。

5.成長補正

 ISFJとINFJの顕著な違いがこれだ。補助機能Fe、代替機能Tiは同じなのにまったくキャラが違う要因はここにある。

ISFJは主機能Si+補助機能Feが有用なのでここで心理機能の開発が止まりやすい。INFJは代替機能Ti+劣勢機能Seまで向き合わざるを得ないが、心身に対して負荷がかかりやすく、不健全状態になりやすい。

①補正が強いISFJ

 ISFJはS型らしく成長補正が強い。極端には伸びないがヘタレにくく安定感がある。だいたいのISFJはあまり上振れや下振れせず想定の範囲内に収まりやすい。ジェンダーロールの影響から、女性ISFJは母性・癒し枠としての需要が高いため安定感が抜群で、男性ISFJはその長所が潰れるため割を食いやすいが、進路選択さえ間違えなければなんとかなる。

ISFJの成長補正の強い理由は、主機能にしているSiの特性がある。ルーチン・経験則に愛着を感じやすい性質故に作動記憶を節約しやすく、注意力が高くミスが少ない。その一方で好奇心が抑制されるため、人生のレールにおける逸脱や脱線をしづらいのだ。

ISFJは大人しいキャラと裏腹に新卒就職で高評価を得やすい。人事部採用担当者にISFJが多く、価値観がピタリと合うからだ。彼らは自分を採用した採用担当者と同じように、しばらくの間営業部門で従事した後で間接部門に配属されていく。営業適性「だけ」がなく、間接部門適性が高いことは誰の目にも明らかなので、組織人として使いやすい。

②補正が弱いINFJ

 INFJは他のN型と同様に成長補正が弱い。そのため上振れや下振れがしやすくギャンブル性が高い。能力上限がなくどこまでも伸びていくINFJがいれば、逆にまったく伸びずヘタレてしまうINFJもいる。

INFJの成長補正が弱い理由は2つある。ひとつめは主機能としているNiの特性だ。Niは洞察の源泉たる体系的知識が大きいほど、過去にNiを使った頻度が多いほど正確なパターン導出ができるからだ。

逆にこれがないと現実性が薄くなってしまうし、同時に補助機能Feを伸ばして合意形成を図っていくコミュ力がないと折角の洞察力も行使できなくなってしまう。

③INFJは勉強が生命線

 ところでこのNiとFeは機能的に相性が悪い。アクセルとブレーキを同時に踏むようなものだ。特に男性はジェンダーロールの影響もあって代替機能Tiの方が伸びやすい人も多いだろう。こうなると結局Ni+Tiで試行するので、ガリ勉頭脳キャラのINTJとさほど変わらなくなる。つまり結局勉強しまくってそれを生かせる職種に行かないと役に立たない。

しかしINFJはTeがなくSeも苦手であるため適性を発揮できる環境・職種が物凄く限られやすい。具体的には非現業部門か利他性を発揮できる環境になるのだが、間接部門、官公庁職員 医療従事者など基本的にはエリート職種になる上に、INFJは面接試験適性は下から数えた方が早いため、就職難易度が非常に高い。

ガリ勉は当然に、最後はINFJが一番嫌うであろう「コネ」「女の武器」を使うなど、まさになりふり構わずINFJの持てる全てを使わないと自らの適職を得るのは難しいかもしれない。

まとめ

 今回はISFJとINFJの見分け方を述べた。ISFJは筆者がMBTI考察を始めるきっかけになった性格タイプであるため、それなり解像度が高いつもりでいるがどうだろうか。

実はこれもまだネタがあり、マニアック編では不健全状態などについて述べてみたい。長くなったので一度この辺で。


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