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【note考察】ビュー・スキがあんまり伸びない記事の意義
noteで記事を書くと伸びる記事と伸びない記事がある。丹精込めて書いた記事が伸びないとガッカリすることもあるのだが、スキやビューはただの結果に過ぎず、プロセス的にはむしろ伸びない記事こそ大事だよ、という話。
1.伸びない記事の意義
ブログやnote記事を書くと伸びる記事がある一方で、伸びない記事が出てくる。スキやビューといった数値的評価としては、伸びた記事だけあればよく、伸びない記事は「いらない子」とみなされがちだ。
しかし筆者としてはそれは誤りだと思う。何故なら伸びる記事と伸びない記事は光と影のようなもので、表裏一体のものであるからだ。
2.「売れ線」と「捨て記事」
①売れ線
何回か記事を書いてみると、ビューやスキが付きやすい記事と、そうでない記事は薄っすら傾向性が見えてくる。たとえばこの記事は当アカウントにおける売れ線(稼ぎ頭)になっているのはこの記事だ。
このアカウントでは当面MBTIをメインテーマとしているが、このようなタイプ比較記事を書くと多く読まれる傾向にある。
さらに16タイプのハッシュタグ件数を検索してみるとINFJがブッチギリで多く、次にINFPが続いているという構図になる。これは筆者も調べたことがあるし、ローマ人のLudenさんが実際に記事にしてくれている。
だから筆者アカウントに関しては、単純に手っ取り早くスキやビューを集めたいならば、INFJ・INFPの関連記事・タイプ比較記事を集中的に投下していった方が合理的と思われる。
②捨て記事
ではこのアカウントは、ビューやスキがつきやすいINFJやINFPの記事ばかり書いているかといえば、書いていない。並行して営業・資格・就職活動といった別の内容の記事をサブコンテンツとして書くこともある。
しかしこちらはあまり伸びない。おそらくnoteの客層に合わないからだと思う。それは筆者も想定はしていて「捨て記事」としてあえて書いている。
自身のフォロワーとなっているnoteユーザーの属性を見た感じ
・20代ユーザー(学生さん含む)
・女性ユーザー
・Webライターやブロガー
・有料記事やビジネス目的アカウント(企業・法人含む)
といったところが主流となる。営業・資格・就職活動といった記事のペルソナ設定として見込んでいる30代サラリーマン男性は上記のnoteの主要ユーザー層からはおそらく外れてくる。だから伸びない。
MBTIを絡めると、これらの話題に興味を持つ層にはESTJ・ISTJ・ENTJ・INTJといったTeユーザーが多いと思われるが、そもそもnoteにはあまりいないのかもしれない(特にESTJやISTJ)
反対にINFJ・INFPが多く、かつ女性ユーザーが多いこともあって、自分らしさ・生きづらさはともかくとして、キャリア構築や経済力自体にはあまり困っていないか、そもそもの興味関心が低いのではないかと思う。
3.あえて捨て記事を書く理由
①捨て色理論
筆者はファッションが好きだった頃があり、カメラ趣味の友ということで色彩検定二級を取得したこともあるのだが、アパレル業界では「捨て色」という概念がある。ショップには合わせやすい定番カラーの他に「こんなん誰が買うんだ?」という派手な原色系のカラーの服がよく置いてある。
腕時計でもそうだ。定番の黒、紺、白、銀の文字盤以外にスカイブルーとかオレンジとか奇抜な色の時計がたまにある。
あれが売れないのはショップやメーカーも知っている。ではなぜ置くかというと、その方が定番カラーがより売れるからだ。「店員に勧められた」ではなく「お客様が自らの意思で選んだ」という自己決定権を刺激することで購買意欲を刺激するマーケティング手法となっている。自分のセンスで選んだ、納得して買ったと思わせるように、お客様にあえて選ばせて、背中を押して誘導しているのだ。
他には「パレートの法則」(80:20の法則)というのがあって、特定の20%が全体の80%の成果を生み出していると考える経験則がある。顧客の客層、営業職の成果、働きアリの法則、いろんなところで見られるらしい。このアカウントもそうだろう。書いた記事の2割が当たればいい方だ。
②書き手のキャラクター背景
筆者はこのアカウントでMBTIを当面のメインテーマにしているのだが、こう言っちゃ何だがネタ自体がうさんくさいし、そもそも筆者は心理学者でも精神科医でもないただのサラリーマンにすぎない。私生活じゃまるでダメなオッサンだ。
そんなヤツがもっともらしい口調で長文書いていると、書き手も読み手も段々不安になってくると思う。「コイツ大丈夫かな・・・」と。
ところが営業・資格・転職活動といった、現実世界においてきわめてメタかつ生活に直結する内容が書かれた記事が隣にあると、ミョーに説得力が増す気がしないだろうか。普段読まれない捨て記事がそこに存在することで、メイン記事に納得感を付与できるのである。
この黄色い鳥は現実世界で普段こういう生活や考え方をしていて、それ故MBTIに対してこういう見解を持っているらしい、という背景・バックボーンが見えると、読み手としてはなんとなくソレっぽく見えてくると思う。実際コレを書いている筆者としてもスタンス・根拠を伝えやすく、書いていて安心感を得られるため筆が乗る。
こうしてあまり読まれないはずの捨て記事の存在により、読み手・書き手の双方の自己決定権を後押しするのだ。説明不足のアニメやゲームがあって、設定資料集で適当に補完解釈していくと満足するアレに近い。
また別領域の話でも、基本的なスタンスは変わってないと人は安心するものだ。自ブログ(別のサイト)でも基本同じスタンスで書いているので「コイツはだいたいこういうヤツ」という扱いになるだろう。こうなればしめたものでキャラクターが立ってくる。
②塩大福理論
もうひとつはそこまで考えていなくて、単に気分転換だ。MBTIの記事ばかり書いていると筆者自身が飽きてしまうのである。
筆者が勝手に「塩大福理論」と呼んでいるものがある。私は大福が好物なのだが、大福って甘いじゃん。ずっと食っていると飽きる。noteもそれと同じで、ビューやスキが釣れるからといって、MBTI記事ばかり書いていると書き手も読み手も飽きてしまうと思うのだ。
でもそこに対極の要素となる塩気があるとどうだろう。不思議とスルスル食えてしまう。チョコレートでコーティングされたポテトチップスとか柿の種とかも同じで、あれは悪魔の食い物だ。
要はそういうことだ。MBTIって抽象的理論なのでどうしてもフワフワしてしまうところがあって、これ単体で書くとスピリチュアルとそう変わらなくなってしまう。そこに就職・資格・営業といったきわめて現実的かつソリッドな話を書いて隣に並べておくと、バランスが取れるような気がする。
4.ベストアルバム理論
①「ベスト盤」は今までやってきたことの帰結にすぎない
サウンドアーティストの楽曲で、ベストアルバム(ベスト盤)というものがある。これはいわゆる傑作選で、今まで発表してきたシングル・アルバムの中で売れた曲・有名な曲・人気の高い曲を集めたアルバムになる。
しかしベストアルバムは「つまみ食い」であるため、アーティストの表層部分はわかっても、その真髄を理解することはできない。
そもそもベストアルバムとはそのアーティストが取り組んできたことの「帰結」に過ぎない。単に売れたものを集めただけだ。意図して作られたものではなく自然発生的な産物であるため、他のアルバムと違って思想やメッセージ性といった文脈が乗っていないのである。
②「売れ線」だけを書くとどうなるか?
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筆者は2024年7月にnoteを始めて、この記事を書いてるのがその3か月後になるのだが、本日時点でスキ100を達成した記事は9個だ。サンプルが9個あればそこから一応のパターンや傾向性は読み取れて、似た記事はこれからも作れるだろう。
売れ線傾向はわかっているのだから、最初からこの記事だけを書く、あるいはこれらの記事に準じたINFJ・INFPの関連記事や、タイプ比較記事を「だけを」集中投下すればいいんじゃね?と思うかもしれない。
ただそれをやると100スキ記事はおそらくあまり出てこないだろう。理由はただキャッチーなだけで、その記事の背景やバックボーンがないからだ。
③「まとめ記事」はまとめるべき「記事」がないと書けない
楽曲のベスト盤に近い概念がブログの「まとめ記事」だ。まとめ記事を書くと検索エンジンで上位表示されやすくなり、PVが伸びるのでSEO的には効果的な手法になる。自ブログで恐縮だがたとえばこんな感じのものになる。
下手の横好きが一丁前にこんなこと書いているが、これらの記事はいずれも過去に書いてきた個別記事に対応する総括記事・ハブ記事という内容になっているので、その源泉たる個別記事がある程度集積しないと書けない。
だからワードプレスでブログを立ち上げて、一発目でこういう記事はたとえプロでも書けない。まとめる「材料」がないからだ。
先ほどの「捨て記事」はこうしたまとめ記事の構成要素になるし、まとめ記事が成立したことで後から注目・再評価されて伸びる可能性もある。だから「捨て記事」は必要だし、手を抜いてはいけないのである。
まとめ
この辺でまとめになるが、結論としてはやはり表面上の伸びる・伸びないで記事のテーマを極端に絞り込むのはやめておいた方がいいと思う。営利目的でもない限り、書きたいことを書いた方がいい。
伸びないテーマでも自分の書きたいことを丁寧に書くことでアカウントしての深みが出るし、引き出しとして厚みが出るからで、発言や記事の内容に説得力に寄与するからだ。
①フォロワー・ビュー・スキを気にしてもしょうがない
noteの記事はフォロワー・ビュー・スキという数字による定量的評価がなされる。人によってはかなり気になってしまうかもしれない。何でアイツの記事が伸びて俺(私)の記事が伸びないんだと思うかもしれないが、あんまり気にしすぎても仕方がないだろう。スポーツや営業ではないのから数で誇っても無意味だ。その人のスタンスとペースでやればいい。
筆者のようにWordpressで趣味ブログ書いてた人間は、立ち上げて1年間くらいはPV0が日常風景で、壁に話しているのと同じ状況だったので今更何も思わない。そもそもが備忘録・アーカイブ目的なのでそれでも問題ない。
が、反響があればそれはそれで嬉しい。一応本職が営業職ということもあり、売れ線を適度に意識しながら書くことも実際あるし、自身の目論見通りにスキやビューが伸びるとそれはそれで楽しい。
②売れ線と捨て記事は表裏一体
しかしそれでも「売れ線」と「捨て記事」はやはり表裏一体のものと考える。ビューやスキ、PV欲しさに売れ線だけを狙って書いても、その中から新たに捨て記事が生まれるだけで、その分だけ売れ線は減ってしまう。そして売れ線も捨て記事も似たような内容になってしまうため、芸幅の狭さから結局飽きられてしまう。
仮にプロや業者が売れ線だけを狙って書いても早晩伸び悩むと思う。内容や展開がワンパターンすぎていずれ読み手に飽きられてしまうからだ。
だから新しい売れ線や芸幅を作ろうと冒険したり、新領域を開拓しようと知恵を絞ったりするのだが、とはいえプロである以上は打率(売上)を担保しなければならない。コンテンツで金を稼がなければならないプロや業者はその辺の塩梅が難しいのかなと思う。