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【MBTI】16タイプそれぞれの「ユニークスキル」
MBTI各タイプのユニークスキルについての話。これが活かせると人生がもっと楽しくなるかも?
ユニークスキル(固有スキル)とは
MBTIの考察がそこそこ進んでくると、各タイプごとにそのタイプならではの特別な個性・適性を備えていることが分かってくる。
筆者がMBTI論を述べると、どうしても株やFXトレードのチャートグラフのテクニカル分析とか、SRPGのユニット評価みたいなノリになってしまうのだが、ゲーム的な表現を借りるとユニークスキル(固有スキル)といったところになるだろうか。
いずれにせよ、そのタイプの十八番、あるいはそのタイプででないとできないことというのはあるだろう。今回はそのまとめとなる。
SP型(ESTP・ESFP・ISTP・ISFP)
SP型の基本スキル:臨機応変
SP型の基本スキルは臨機応変だ。外向感覚Seが働くため、意識や感覚の切り替えに耐性があるためアドリブやマルチタスクに強く、即興性やプレッシャーを伴う大舞台での一発勝負も得意とする。技能職・現業職のような順応性を求められる実働業務やフィールドワークに適性がある。
SP型はかなり本能的なタイプであり、持って生まれたセンスで生きている人が多い。五感に変化を与える刺激を欲し、その条件反射によって行動を行う。「考える前に動く」を身上とするタイプであり、その行動力や探索志向は彼らの大きな武器となる。
ESTP:行動力
ESTPの固有スキルは行動力となる。ポジティブで自分に自信があり「思い立ったらすぐ行動」で地を往く人が多い。中には1日3コマンドくらい動ける人もいる。竹を割ったようなわかりやすい性格で、さっぱりとした気性なので、苦手意識を持たれやすい一方で好かれやすい性格ともいえる。
ESTPは行動数が多い上にレスも早いのでシンプルに強い。人の指図は受けず制御不能なところはあるが、状況判断が速く今ある状況に合わせるのは得意なので実際上は気にならないことが多い。営業職のように裁量を持たせてフリームーブで動ける仕事に就くと水を得た魚のように動き回る。
ESFP:陽キャ気質
ESFPの固有スキルは陽キャ気質だ。生まれながらのエンターテイナーであり、人を引き付ける魅力やパフォーマンスに優れている。現在という時を全力で楽しみたいタイプで、ゆえにライブ感で生きている人が多いが、最近ではSNSや動画サイトでも活躍することが多い。
ESTPと同じく人の話を聞くのは苦手だが、基本陽気で賑やかな上、場の空気を読んで状況に合わせるのは得意なので実際上のコミュニケーション能力は高い。外向型の極致のようなタイプなので、社交界やエンタメ業界は彼らの独壇場となるだろう。
ISTP:冷静さ
ISTPの固有スキルは冷静さだ。いかなる時も動じず、慌てたりうろたえたりすることが少ないので、技能職や現業職の適性は随一で非常に頼りになる。職業として大型トラックの運転、重機オペレーターを難なくこなし、スポーツでは武道・格闘技などに秀でる人が多い。
特筆すべきは非常事態や緊急業務といったイレギュラーへの対応力で、荒事に滅法強い。着地点の見えない状況を楽しむことができるため、ノルマのある営業職、工事完了を求められる職人などの「仕事の完成」を求められる請負系の仕事と相性がよく、一匹狼気質からフリーランスも多い。
ISFP:マイペース
ISFPの固有スキルはマイペースだ。自身の良心・価値観に正直な生き方を求めるために内心に矛盾を抱えにくく、無理なくストレスかからない生き方を得意とする。中でも創作活動のセンスは特筆すべきで、イラスト、アート、料理、手芸、音楽などを用いて自身の価値観を表現する人も多い。
マイペースでありながらも行動力や運動神経は備えていることが多いため、身の回りの生活能力は高い。学生時代のアルバイトや主婦としての家事労働は生き生きしていることが多い。今その瞬間を楽しみ、毎日の生活を生き生き暮らすことがISFPの長所といえるだろう。
SJ型(ESTJ・ESFJ・ISTJ・ISFJ)
SJ型の基本スキル:注意力
SJ型の基本スキルは注意力だ。内向感覚Siが働くため、日常の繰り返しやルーチンと比較した時の異変を拾いやすい。この違和感センサーは社会生活を送る上で大いに役立っていて、8番出口みたいな状況になるとSJ型はすぐにわかる。このためSJ型は身の安全を確保する能力に優れている。
身の安全を確保できるということは、対人関係における失敗や仕事上のミスも少なく、逸脱しないということでもある。このためSJ型は面接適性と社会適応力が高い。大企業や公務員、間接部門などに新卒就職するような「敷かれたレールを歩く人生」を身上とする。
ESTJ:交渉力
ESTJの固有スキルは交渉力だ。自身の考えを客観的根拠を用いて主張する力に優れている。その意見は力強く、正しい意見であるので相手に対して通アドバンテージを取りやすく、失敗・拒否されてもダメージが少ない。この特性は営業職をはじめとした交渉業務で大いに発揮する。
部門の管理職、あるいは警察官などのように権力を執行するという立場においても有能で、私情に流されることなく、あくまで合理主義に基づいてこれを実行できる。この性質から組織や上司に忠実であり、ゆえにサラリーマン適性が高い。
ESFJ:派閥形成力
ESFJの固有スキルは派閥形成力だろう。自身を中心とした一団やグループを形成する力が強く、チームワークで特に強みを発揮する。一軍や陽キャによくいるタイプで、その特性から学校生活における中心人物になりやすく、社会人適性も高いため周りから一目置かれる存在になりやすい。
ESFJは身内意識が強く、彼らを守るためには身内から問題のある人物を排除したり、外の人間と戦うことも辞さない。「優しさ」ともに「強さ」を備えているが特徴で、攻勢防壁のようなムーブメントを展開することが多いのだが、「友と敵の区別」を徹底することが派閥形成力に寄与している。
ISTJ:生真面目さ
ISTJの固有スキルは生真面目さだ。立哨やモニタ監視のような断続的業務でも注意力を失わず、煩雑な事務処理に対する耐性も高く、自身の義務や使命を全うする責任感を兼ね備えている。その特性から経理職のような情報処理を求められる職種や、軍人・公安職にもよく見られるタイプといえる。
とりわけ優れているのは堅実性で、好奇心が抑制されていることで注意力が働くためミスや忘れが少なく、接客要素のあるシーンでもクレームを拾いにくい。また我慢強いタイプでもあるため、営業職や技能職のようなラフプレーにも耐えるため、やはりサラリーマン適性は高めだ。
ISFJ:気配り力
ISFJの固有スキルは気配り力だ。ISFJはサポートに特化されているタイプで、心優しさ、貢献意欲、責任感に優れている。誰かを支えることに喜びを見出すタイプであり、控えめで辛抱強く取り組むことを苦としない。総務人事や医療系などホスピタリティを求められる業務に向いている。
ISFJはSJ型の中でも一際「嫌われない」ことに特化しているタイプであり、それゆえ下位カーストやアウトサイダーに転落しにくく、安定した人生を歩みやすいタイプとなる。この安定感はメンタルが比較的似ているINFJやINFPにはない独自の強みとなるだろう。
NP型(ENTP・ENFP・INTP・INFP)
NP型の基本スキル:好奇心
NP型の基本スキルは知的好奇心だ。SP型と同様に探索志向を持つのだが、NP型は外向直観Neが働くため抽象概念やイメージに関心が向かいやすく、発想力・アイデアの方面でそれが発揮されることが多い。四六時中そればかりを考えている学者肌・芸術家肌の人もよく見る。
またSP型が物的刺激に惹かれやすいのに対して、NP型は新奇性に惹かれやすく新しいモノには目がない。反対に常識・既成概念にはあまり関心を示さないことも多い。型にはまらない自由闊達さが彼らの持ち味であり、そのためかIT業界・創作業界などでよく見かけるタイプでもある。
ENTP:トリックスター
ENTPの固有スキルはトリックスターだ。議論厨であり、狂言回しでもある。彼らは知的好奇心が強く、あらゆる話題にアンテナを張っており、とりわけ新しいものには目がない。ジャーナリストやライターに多いタイプかもしれない。
その独特の人を食った態度が苦手という人はいるし、実際サイコパスに片足突っ込んでそうな人もいるのだが、世間や避けがちな暗黙の了解・タブーも臆せず踏み込むため、話していて面白い人が多い。特にネット掲示板は彼らの存在がなければ盛り上がらないだろう。
ENFP:寛容性
ENFPの固有スキルは寛容性だ。彼らのおおらかさは他とは一線を画しており、あらゆる他者を受け入れる。また独特の浮動性があり、グループや階層に縛られず自由に移動するので比較的どの環境にもいるしどこにでも現れる。ISTJが不動ならその対極のENFPは浮動だ。
このためENFPの顔の広さは随一で、人間関係が異様に広くなりやすい。気さくでありながら重さもないので気軽で付き合いやすい。またスピリチュアルな感性を持っている人も多く、そっちの意味でもふわふわしているので、やはりライター向きかもしれない。
INTP:論理性
INTPの固有スキルは論理性だ。彼らは論理的整合性を重んじており、自身の中での「納得」を追求する姿勢が強い。自身の興味対象については徹底的に調べ上げ、納得を得るまで、合点がいくまで、ただひたすらに考察と試行錯誤を繰り返す。
INTJが納期や採算性を重視する教授やプロジェクトマネージャーに向いているタイプなら、INTPは純然たる研究者・探求者という色合いが強く、その特徴から数学者や哲学者などに多く見られるタイプといえる。飽くなき探求心はしばしば常人ではたどり着けない領域に至る。
INFP:共感力
INFPの固有スキルは共感力だ。豊かな想像力と情緒性を兼ね備えており、心情理解のスペシャリストである。いわゆる「わかりみの深さ」は16タイプでも随一で、言葉が通じない幼児・高齢者・外国人などとも心を通わせることができ、他者を受け入れる度量がとても広い。
ISFJと並んでケア労働に適性のあるタイプであるが、こちらは抽象的思考や他者理解に振っているタイプで、他者の内面性を理解することで寄り添おうとする。その特性から心情表現も得意としており、作家や文学者に多く見られるタイプでもある。
NJ型(ENTJ・ENFJ・INTJ・INFJ)
NJ型の基本スキル:構造化
NJ型の基本スキルは構造化(仕組み化)だ。内向直観Niが働くため、物事を全体像や大局といった構造として捉える傾向がある。NJ型はまず物事の本質や核心がどこにあるのかを把握して、大枠を埋めてから網羅的に物事を進めていく傾向が強いため、戦略的思考や長期的目線を持つことが多い。
このためNJ型は「箱庭」を好み、自身が手掛ける取り組みについては構造的かつ体系的に把握し、コントロールできる状況を好む。計画を立て着地点(予見可能性)を確保してから行動したがるのはこのためだ。そしてあるべき理想を自ら実現するために必要な努力を惜しまず、向上心も高い。
ENTJ:推進力
ENTJの固有スキルは推進力だろう。合理的志向と先見性、いざというときの行動力を持ち合わせせているため、新規事業の立ち上げプロジェクトのようなシーンだと物凄く強い。部下や配下に適切な指示と檄を飛ばし、必要とあらば自身も現場に立つその姿はまさしくカリスマといっていい。
ESTJが組織や上司に対する忠実さで出世していくタイプなら、ENTJは実績を積み上げて出世していくタイプである。ESTJが番人なら、ENTJはそれ自体が動く領土であり、自身の能力、立場や権力、部下やお金も使って問題解決や目標達成を繰り返してその領土を拡大していくイメージだろうか。
ENFJ:垣根のなさ
ENFJの固有スキルはその垣根のなさだ。内輪と外輪、敵と味方、年齢性別経歴といったもので差別をせず、一様に受け入れる。「仲間外れにしない」「見捨てない」というという想いが強く、さながら週刊少年漫画の主人公のような印象を与える。
ENFJは外向型かつ感情型であるため社交性に富み、直観型ゆえに人間関係が内輪に限定されず、秩序型であるゆえに人間が集まりやすい。ESFJが派閥形成力の強いタイプなら、ENFJは組織形成力のあるタイプといえ、外輪において人をまとめ上げる力が強いタイプとなる。
INTJ:戦略眼
INTJの固有スキルは戦略的思考だ。物事の大枠や全体像を掴み、そこから本質や焦点を何なのかを突き止める思考様式を持っているため俯瞰的視点や長期的視野が働きやすい。そして体系的理解を好むため知識を集約・整理していく傾向があり、その分析力は刃物のように鋭い。
INTJは単純に思考量が多い。独自の価値観に基づいていつも何かを考え続けており、その思考体力はかなりのものがある。それがINTJの明晰なイメージにつながっており、コンサルタントやシンクタンク、テクノクラート(技術官僚)などの頭脳労働に向いている。
INFJ:洞察力
INFJの固有スキルは洞察力だ。他人の内面性、組織動態、社会動向といったものに対する感度が高く、実際に他者理解欲求が強いタイプでもあるため、人間関係や社会階層を構造的にとらえる傾向が強い。一見物腰柔らかい印象だが、深淵のようなミステリアスな雰囲気もあり、底が見えない。
またINTJと同様に知識を集約していくタイプでもあり、やはり思考体力が強い。その知識をベースに独特の視点や関連付けを展開していくタイプであるため、未来志向や予見可能性がはたらきやすい。手段を選ばない点も実にNJらしい特徴であり、正しくINTJの同類といえる。
まとめ
今回はタイプごとのユニークスキルについて考察してみた。まずはSP・SJ・NP・NJといったグループごとの基本的なスキルがあり、さらに小分類の4類型でそれぞれの固有スキルを持つ、という発想にある。
このタイプごとのスキルによって、仮に身体能力や学力が同程度であってもその適性や得意分野は異なっており、故に運用や適職も異なってくるというイメージだ。よってタイプごとのユニークを活かせる環境に身を置くと人生は好転しやすいのではないかと思う。
仮に「勉強もできるESFP」や「運動もできるINTJ」がいたとして、鳥が海を泳ぎ、魚が空を飛ぶというような芸当もひょっとしたらできるのかもしれないが、やはり鳥は鳥、魚は魚として生きるのが本来なのだろう。餅は餅屋ともいう。
自身の適性を活かせる状況を作る、というのは大事なのかもしれない。