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私はキリストが嫌いだった

こんなに苦しんでいるのに、神様はなぜ助けてくれないの?神様はひどい――こうした「神への怒り」は、多くの人が経験します。同性愛の傾向を持つキリスト者にとっても、この感情はリアルなものでしょう。

米国のカトリックの大学生、エマニュエル("マニー")・ゴンザレスの信仰のあかしをご紹介します。マニーは現在、ソーシャルメディアを通して、同世代の若者たちに向け、性の真理についての宣教を行っています(以下、和訳。リンクは文末)。

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私は「ゲイ」じゃない。「愛されている者」なんだ

2021年4月6日

私は、神を憎んでいた。

ミサのために日曜日を無駄にして、教会の会衆席に座るのが嫌でしょうがなかった。正直、神なんてどうでもよかった。神に対して、腹を立てていた。

カトリック信者でありながら同性に惹かれる私は、父なる神のことを「意図的に私を”失敗作”に仕上げた、残酷な野郎」だと思っていた。他の皆が「素晴らしい方」と呼ぶ創造主は、なぜ私を、周りの男性がそうであるように、女性に惹かれるように造らなかったのか? なぜ神は、傷つき悩む私を放置し、「治そう」ともしないのか? そんな疑問と疑いは、思春期の私の心を激しく蝕んだ。

心の暗闇は、私をアイデンティティ危機に陥れた。それは何年も続いただけでなく、私の人間関係、自分自身との関係、そして最終的には神との関係に大きな傷を残した。

高校時代の後半から大学時代の最初の2年間は、私は自分を「ゲイ」として完全に受け入れた。それが自分自身である、と宣言したのだ。他の男性に性的に惹かれるという事実が、私の存在の主軸――私の存在の全てになった。私は、いろんな男性との恋愛と性生活を追い求めた。地元のLGBT+ の集まりで活動するようになった。たくさんのパーティーに興じ、ドラァグ・バーやナイトクラブ、男子学生たちのパーティーにもよく参加した。

しかしその間も、私の心の奥底にはぽっかりと穴が開いていた。私が世の快楽のつかの間の幸せを味わい続ける間、私の魂は主の永遠の喜びを渇望し続けた。私は、自分よりもはるかに偉大な何か――誰か、を切に求めていた。

思いもよらなかったある日の夜遅く、主はご自分の御顔を私に見せてくださった――私の目が待ち望んでいた、あの神聖な御顔を。ついに私は、自分が歩んできた破壊の道を直視した。そして、それこそが自分の魂に穴を開け続けていたのだ、という虚しい事実に気がついた。私の心は長い間、溺れたままだった。沈み続けることにはもう、ただただ疲れきっていた。

その夜、私は自分で自分の墓の穴を掘っていたことに気がついた。そこから這い上がらなければならないことも、やっと理解した。でも自分一人の力では、立ち上がることさえ出来ないことにも気がついた。

「イエス様、もしあなたがご自分でおっしゃる通りの方なら、どうか私が自分の十字架を運ぶのを手伝ってください。私一人では到底できませんから」。

主が私を墓場から呼び戻してくださったあの夜から、約2年半が経った。あれはまさに天の恵みだった、と今なら謙虚に言うことができる。

それ以来、私の人生の旅が楽だったと言えば、嘘になる。十字架は重く、肉体はとても弱い。私は今でも罪びとであり、まだまだかなりの聖化が必要だ。しかし主の愛の中に生かされている今ほど、自分の人生が満たされたことはない。その現実を、私は心からあかしすることができる。

自分の十字架を真摯に担うことで、私は復活した王と共に復活する、という経験をした。私はついにキリストを、本当の意味で親密に知ることができた。これからはただ、主のいつくしみの海の中へ深く潜っていくのみだ。

今も確かに、男性に惹かれることはある。そしてまた確かなのは、私がカトリック教会の同性愛に関する教えに従い、誘惑を断ち切って、同性愛的願望を禁欲する生活を送っている、ということだ。以前とは違い、もう自分自身を「ゲイ」であるとか、人間の単なる欲望によって自らを定義することはない。

むしろ、父なる神が、受胎した時からの私を見ておられたように、私は自分自身を見ている。

私は、創造主の最愛の息子。
私は、神の勇敢な男だ。

毎朝そのように起き上がり、このことにふさわしくいられるよう、自分自身と自分の行動を指揮する。貞潔の徳を生きる人生は、以前想像していたような孤独、抑圧、惨めさに満ちたつまらない人生ではない。貞潔の生活は、私をかつての肉欲の奴隷状態から解放してくれる、素晴らしい自由なのだ。

ヨハネ8章32節で宣言されているように、私は「真理を知り、主が私を自由にして」くださった。

この十字架は、なんと美しいことか。
神は、なんと善いお方だろうか!

記事へのリンク:   I am not "gay", I am "loved" - Emmanuel "Manny" Gonzalez 


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