新種のスーパーウーマン
スーパーウーマンと聞いて、どんな女性を思い浮かべる?私はやっぱり元祖スーパーウーマンと、お土地柄ウォールストリートが近いので、かっこいいスーツを着こなしてガンガン働くキャリアウーマンというところ。
ところが最近、ユタ州に住むハナ・ニールマンさんという女性のことを知り、ふむ、こういう人が新種のスーパーウーマンなんじゃなかろうか、と思った次第。
彼女はなんと8人の子持ち。日頃はデニムのオーバーオールを着込んで牛や農園の世話をする農家のおばちゃんだ。でもそんじょそこらのおばちゃんではない。この1月、なんと8人目の赤ちゃんを産んで2週間後に、既婚者のためのミスコン、ミセスワールドにアメリカ代表として堂々と出場したばかり。
2週間後だよ?出産後につける特別下着がやっと外れたところ。でもミセスワールドの控室で時間をみつけては授乳をする姿がカメラに収められている。
あのね、マンハッタンの名門芸術学院ジュリアードを卒業したハナさんは、結婚して引っ越すまでプロのバレリーナだった。旦那さんと4年間住んだブラジルで自然回帰と自然飼育の農場に心惹かれ、帰国後二人して都会を離れ農場を始めちゃったのだ。
エプロンの裾の両方を小さな子供が握り、赤ちゃんを腰骨に乗せ、空いた手で乳搾りのバケツを抱えて牛舎に向かう。素顔に金髪をざっとまとめ、エプロンに長靴。でもそのスタイルと姿勢の良さ、やはり只者ではない。
気合を入れて着飾ったミスコン仕様のハナさんはまるで別人だ。さっきまで生のミルクからバターを作っていたと思ったらヘアメイクを整えて、いざミセスワールドに出発だ。
敬虔なモルモン教とのハナさん。900万人がフォローする彼女のインスタには時々聖書の引用も。この数のフォロワー、彼女はもう「個人」ではなく「現象」。
今日のブログではハナさんの暮らしをご紹介したが、後日続けてこの「現象」を今のアメリカの政治、社会、宗教的背景を交えながら分析したいと思ってる。読んでね。
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