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2021年5月24日のFMひがしくるめの放送内容です|Blooming Days -日々是好日-|倉嶋桃子
みなさん、こんにちは。倉嶋桃子です。
5月も中旬を過ぎ、日中は汗ばむ日も多くなってきました。
気温が高くなるにつれて、虫たちの活動も活発になってきており、実際に刺されたりする事例もちらほら出てきているようです。
先日、感染症として年間300人から500人が発症し、数人が亡くなるという「ツツガムシ病」の患者が宮城県で確認されたというニュースを目にしました。
ツツガムシ病は、病原体(リケッチア)を持つツツガムシの幼虫に刺されることで発症するもので、かつては北日本の日本海側で見られる風土病と言われていましたが、現在では北海道、沖縄を除く全国で発生し、特に春から秋にかけては東北地方で多くみられるそうです。
症状としては、実際に刺されてから5日~14日程度の潜伏期間後に、38度~40度の高熱、全身の倦怠感、頭痛が現れ、発熱から2~5日後には、全身に1~2㎝程度の紅斑が広がると言われています。
ツツガムシは一世代に一度だけ、卵から孵化した後の幼虫期に、哺乳動物に吸着し組織液を吸い、その後は土壌中で昆虫の卵などを餌にして生活するという特徴を持っている生物です。
ツツガムシの幼虫は、体長0.2~0.5ミリで非常に小さい為、刺された自覚症状はないことが多いと言われており、診察では、山林や草むらに入ったかなどの活動・行動の内容確認、症状の様子、脇の下や股など、衣類で隠れている部位に黒くかさぶたのついた1~2㎝刺し口が残っているかなどを見て、最終的には血液や刺し口のかさぶたから病原菌の遺伝子を検出する検査(PSR法)や病原菌に対する抗体を測定する検査で確定されるそうです。
治療方法としては、早期に抗生物質を投与すれば完全に回復するそうですが、治療が遅れた場合は死に至る感染症と言われているので、まずは刺されないように対策することが重要となってきます。
このツツガムシ以外にも、屋外に生息するマダニも重症熱性血小板減少症候群(SFTS)、日本紅斑熱、ライム病などの感染症を媒介する危険なダニの種類となりますので、自然が多い場所での活動をする場合は、都心部であったとしても、長袖、長ズボン、帽子、手袋など着用し、さらに裾の部分は靴下の中に入れたり、首周りはタオルをしっかり巻くなどして、肌の露出を減らし隙間がないようにする他、自然の多いところで活動した場合には帰宅後に入浴やシャワーでよく洗い流すなど、しっかり対策をするようにしましょう。
そして、山野などに入った後に、高熱が出たり全身に紅斑が出るような症状があった場合には、速やかに医療機関を受診するようにしましょう。
さて、今回は、「匂いと感情の不思議な関係」についてお送りいたしました。
番組では、ポッドキャストによる配信をおこなっています。
従来のPodcastは、著作権の問題で音楽を除外したトークのみのものでしたが、クラウド音楽サービスを利用することによって、ラジオ放送と同じ構成で、トーク・番組内でかけた音楽、両方をお聞きいただくことが出来ます。
番組では皆様からのメッセージをお待ちしております。「試してみたよ」「作ってみたよ」といった番組で取り上げた内容のご感想、みなさんが感じる幸せのひとときなど、ぜひお聞かせくださいませ。
それから、番組の構成上、時間の都合でリクエスト曲にはお応えできない場合がございます。ご容赦くださいませ。
今週もみなさまにとって素敵な1週間になりますように。
倉嶋桃子でした。
<参考資料>
かさぶたのような刺し口 「つつが虫病」今も死者
https://blooming-days.njs.xyz/r05i
ツツガムシ病とは
https://blooming-days.njs.xyz/pawi
ツツガムシ病とは(症状・原因・治療など)|ドクターズ・ファイル
https://blooming-days.njs.xyz/0hkh