「大学病院ていうのはそういうところでないの。」
4月9日(土)に母を東京に連れてきて、翌日の日曜は家でゆっくりして、月曜の大学病院で診察に備えました。
日曜は何をしたっけ?
そうそう、近所にあるお好み焼き屋さんで、母と娘と三人で昼食を食べに行きました。
とんぺい焼き、オムそば、イタリアントマトのお好み焼きに舌鼓。
美味しいからという理由は二番目で、実はその店のおかみさんに母を会わせたかったから。
そのおかみさんは元ケアマネで、今もパートで介護施設で働いています。
母の認知症が進んだ時、介護が必要になった時、いつも悩みを聞いてくれたその方に母を見てもらいたかったのです。
今後もし母がこちらに長期滞在する時には施設利用などを案内してくださるケアマネをご紹介くださるとのことで、顔合わせではないけれども、他のどの店に行くよりも真っ先に行かなければいけないと思っていました。
それにしても翌日の診察が気になります。
どんな先生にあたるんだろう。
先生と意思疎通がしっかりできるのだろうか。
どんな検査をするのだろう。
そんなことで頭がいっぱいで眠りも浅いまま、朝を迎えました。
大学病院にかかるのは家族を含めて初めてでした。
こんなに大きいのに、患者さんもものすごく多いのに、整然と受付や診察、検査、会計が滞りなくスピーディーに処理されていきます。
でも医師との診察は5分どころかおそらく15分ぐらいはお時間をくださり、専門家からするとおそらくあさってな方向であろう私の質問全てに答えてくださいました。
たまたまですが、名医トップランキングに名を連ねる医師にあたりました。
要は手術が上手なようですし、ご年齢から察するに経験を相当積んでいらっしゃるようでそれは幸運でした。
ただ、人としての相性は別の話ですが。
検査も受けていないのに、と言う質問が多かったらしく
「それはね、横から無理くり入ってくるようなものですよ」と何度か言われました。
私自身は「検査もリスク」と言う頭があり、分子栄養学の検査では目的ありきで検査をする意識が強いのですが、いわゆる一般的な病院の医師からすると、私は単なるうるさい人のようです。
「その検査で何がわかるのか、治療方針とどう関わるのか」と聞くと、「それはここでは説明しきれません」と言う禅問答のようなやりとりは地元の市立病院と同じでした。
おそらく様々な検査の結果を見ながらの判断で分岐が多すぎる、推測の部分も大きいのだと思われるので、そういうものなのだと理解しました。
「積極的治療を求めないならここではないですよ」
と開口一番に言われたことが印象に強く残っています。
確かにその通りなのでしょう。
では、高齢者を静かに看取りたい私には頼る人たちはいないのでしょうか?
それを探していこうと思います。
せっかくここまで連れてきたと言う思いと、検査はこれで最後にして対外的に区切りをつけ母を解放したいと思い、一通りの検査をお願いしました。
当日は血液、尿、レントゲン、超音波、そして来週CTと骨シンチを受けました。
同意書にサインしたものの、放射性物質を浴びる検査はやはり怖くて、予定通り受けるかどうかじっくり考えることにしました。