庭の木々
雨の季節が終わり、やっと夏本番です
じめじめした季節は家のあちこちにカビを発生させ、気持ちまでどんよりさせてしまいます。
雨は好きですが、家の中を思うと本当にうっとうしくなります。梅雨明けが待ち遠しいと思うものの、ここ近年の信じられない暑さでは、日差しを楽しめるどころではありません。
梅雨時期には庭に出れないので、ほとんど放置状態でした。伸びに伸びた草は、我が物顔で庭を占領しつつあります。でも、梅雨が明ければ暑さを理由に庭に出る気力もなくなります。
この家の庭は100坪ほどあるので、私一人ではどうすることもできません。かといって、専属の庭師さんを雇えるほど余裕はありません。夫もあまり積極的に庭仕事をするタイプではなく、必然的に庭は荒れていく仕組みになっています。
雑草が手に負えなくなったら、夫が草刈り機でビュンビュン刈っています。たまに、そっと咲いているエビネやネジバナ、シュウメイギクなどもお構いなしに刈っていきます。でも、やはり自然の物は強いのか、何度刈ってもきちんと次のシーズンには花を咲かせてくれます。それどころか、株が増えてきているものもあります。
庭は日本庭園で、大きな岩が置かれ、松やつつじ、玉柘植などが植えられていました。手入れも難しく、風にそよぐ木が欲しくて、たくさん木を植えることにしました。最初に選んだのはアオダモです。デッキのそばに、日陰が作れるように植えました。小さな株だったのが、年月を経て、今では大きな木陰を作ってくれています。デッキに出て、アオダモの木陰でビールを飲むのが楽しみの一つになりました。
アオダモは、樹形も美しく、新緑が芽吹くと家の中まで明るくなります。アオダモをはじめ、もみじ、ジューンベリー、ヤマボウシ、エゴノキ、ツリバナ、ハナミズキ。
全部で50本は植えたでしょうか。今では庭は林のようになりました。
木々の緑は、心にとても良い作用があると感じています。光を透かし、風に揺れたり、雨にぬれて、新芽が出て、濃い葉影を作り、紅葉し、落葉する。その景色を見るたびに、美しいと思えます。
強い日差しを浴びて、今日も庭の木々は輝いています。緑がさらに濃くなり、百日紅の花もきれいに咲いてくれました。うるさいほどにセミも鳴いています。
特に何の予定もない今年の夏でも、木陰のビールを思うだけで幸せな気分になれるなんて最高です。きっと、今年の夏もどこにも行かなかったね、なんて話しながら、庭の木々を眺めるだけの、最高の夏です。