片付けの第一歩
私たちはなぜ片付けたいと思うのでしょう。
それは、部屋が散らかっていることの不都合がわかりすぎるくらいわかっているからだと思います。
思いつくままに並べると、不潔、見た目が悪い、部屋が狭くなる、家事に時間がとられる、人を呼べない、くつろげない、物をどこにしまったかわからない・・・もっともっと出てくるかもしれません。
全て自分に影響を及ぼし、日々の生活の質を落とす原因になります。
そして何より、上記のことが日常になってしまうと、自分への印象も変わってしまうのです。
掃除が下手、料理の段取りが悪い、親子関係が悪い、夫婦仲がよくないなどなど、「家のことをきちんとこなしていない私」が深層心理に刻まれてしまいます。
家の状態は下着と似ているなと常々思います。
誰かに見せるわけではない、でも日常的に自分の肌に触れるもの。そして大切な家族は目にする可能性が大きいもの。
友人と温泉旅行に行って、ボロボロの下着を着ているのを見られたとき、きっと恥ずかしい気持ちになると思います。
来客のある時にだけ部屋をきれいにするのは、旅行の時だけいい下着を身に着けるようなものと似ていますね。
それは誰のための心遣いなのでしょう。
本来なら、普段の自分に、高級な下着を着せてあげたい。
人のためでなく、自分のためです。
また、毎日目にする風景、感じる気持ち、それらのすべてが自分を作る礎になることに気付いていない人も多いのです。
できない自分、汚い部屋が似合う自分というレッテルを自分に張ってしまっています。
それらはすべて、心の深いところに沈み込み、考え方、言葉、行動に無意識に影響を及ぼしているのです。
自分のことを、もっと大切に、愛してあげてください。
あなたは、心地いい空間、清潔な部屋が似合う人です。
時間、空間、心の余裕がある生活が似合う人です。
穏やかな、居心地の良い家庭が似合う人です。
子育てをしていても、夫と少し距離を感じていても、仕事がうまくいかなくても、自分の居場所を整えるだけで、気持ちは落ち着き、冷静な判断ができるようになります。
今、夫のこと、仕事のこと、子どものこと、なんとなく行き詰まりを感じているなら、とりあえず掃除をして片付けましょう。
ぐだぐだ文句を相手に伝えるより、窓ガラスを一枚ピカピカに磨いた方がよほどあなたの気持ちを解放させてくれます。
そして、すっきりとした気持ちを感じたなら、それが片付けの第一歩となるのです。
片付けたい。でも何をしていいのかわからない方は、一つだけ目の前のタスクをこなしてください。
ゴミを捨てる、汚れを落とす、窓を拭く、古いタオルを変えるなど。
自分の気持ちよくなることを第一歩としてください。