嘘も隠し事もない世界は、本当に理想郷か。【映画レビュー】
映画『ザ・サークル』
世界No.1のシェアを誇る超巨大SNS企業〈サークル〉。
憧れの企業に採用され、奮起する新人のメイ(エマ・ワトソン)は、ある事件をきっかけに、創始者でありカリスマ経営者のイーモン(トム・ハンクス)の目に留まり、自らの24時間をすべて公開するという新サービス〈シーチェンジ〉のモデルケースに大抜擢される。
瞬く間に1000万人超のフォロワーを得て、アイドル的な存在になるのだが―
(Amazon Primeより)
秘密とは嘘である。秘密があると犯罪が起きる可能性がある。
メールの記録をはじめ会話、いいね!も給与明細もログインも貯金残高もパスワードも保険もスケジュールも写真も銀行振込もアドレス帳も健康も全てが一括で管理できるようになったらどうだろうか。
システムへの登録を一定の年齢に達した時点で義務とし、税金の支払いから駐車違反の罰金も投票も個人情報に紐づいてすべてが一元化されたら?
利便性が高まる一方で、全ての情報は筒抜けになり、皆が透明人間になるSNS世界への警鐘を鳴らすそんな映画。
いま、すでに購買データや移動のデータなど、ビッグデータを集め活用するため、多くの企業が大量の資金を投入し、覇権を争っている。
PayPayをはじめとしたキャッシュレス決済戦争、これからはJRだけでなく、MaaSによってより広範囲で詳細なデータも集まるようになる。
今はまだ、それぞれ独立しているけれど、きっともっと先には、この映画のように全てが一元管理される時が来るかもしれない。
『ザ・サークル』のレビューはそこまで高くないけれど、テーマとして扱われているこの内容はとても面白いので興味のある人はぜひ!!!
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