浦和のこれから
埼玉に本拠地を置く浦和レッドダイヤモンズの新加入選手会見が行われた。それと同時に今シーズンの背番号が発表された。
今冬レッズには大きな動きがあった。監督の退任と複数の主力選手の退団である。ポゼッションサッカーを師事するリカルドロドリゲス監督が退任し、攻撃の中心を担っていたユンカーと江坂がそれぞれ名古屋と韓国へ旅立った。
以前から2人の移籍報道は出ていたが、現実になるとやはり悲しいものである。浦和の得点源として期待されたユンカーはあまりに怪我が多く、本来の力を全く発揮することができなかった。国内で実績を上げてきた江坂は30を過ぎ、海外移籍をする最後のタイミングで日本を去った。両者の能力の高さを考えると、かなりの戦力ダウンになる。既に後釜は確保されているが、まだまだ足りない印象である。
対して、レッズに加入した選手も複数いる。ユース時代からレッズでプレーし、昨シーズンまで京都で研鑽を積んだ荻原が復帰した。また、岡山で得点を量産した高橋が加入し期待が高まる。埼玉栄出身ということもあり、注目が集まる。昨季デビュー戦となったPSG戦で長期離脱を強いられたリンセンも実質的な一年目でフル稼働を期待したい。
この度就任したスコルツァ氏のサッカーはまだ認知できていないが、ユンカーと江坂を放出したことから推測するに、強度の高い守備をベースとしたサッカーを展開するのかもしれない。昨シーズンはボールを持ち過ぎた故に自滅する機会が多かった。また、点をなかなか決められずに引き分けに終わる試合も多かった。リーグ優勝を達成するためには得点力を倍増する必要がある。
リカルド監督を解任した時点で3年計画は破綻している。新監督の元で新たなスタートを切ることになる。5月にはACL決勝が控えており、早々にコンセプトを浸透させなければならない。17シーズン振りの優勝へレッズの新たな旅が始まる。