さてこれから
8年経った。私がいや私達が『海のそばのカフェbliss point』をオープンしてから8年が経った。カフェを始めるなんて思っていなかった。親友が末期癌と解るまでは。私は病室で彼女に聞いた。「人生でやりたかったことある?」彼女は言った。「カフェをやりたかったなあ」それだけだ。それだけで私は決めたのだ。カフェを作ろうと。
突っ走ったものだ。しかし私は常に突っ走る人生だったと思う。
当時私は小学校の講師をしていた。39歳で通信教育を始め41歳で教員免許を取った。講師生活4年目だった。何故39歳で小学校の先生になろうと思ったのか。それは、夫が仕事を辞め飲食業を始めると言い出したからだ。もう私には説明出来ないがインキュベーションカフェをつくるらしい。当時小学生の子どもが2人いたにもかかわらず「やりたい事を今やらせてくれ」と夫は言った。
すごいな、夫。
そして私の凄いところは一緒に頑張ろうと全く思わないところである。怖いのだ。一緒に潰れるのが怖いのだ。どちらかが潰れてもどちらかが稼げていれば子どもたちが飢える事はない。私は稼ごうと思った。私のできる事は何か?当時、小学生の事務員補助員をしていたので大学を卒業したばかりの若者が講師として働いているのを目にしていた。これだ。
私の凄いところは、私にも出来るんじゃないか?と思うところである。同じ人間できるはず。やってみようと思ったんだ。
つづく
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