我々ならではの衣替え
朝夕少し肌寒くなる日が増え、衣替えの季節がやってきた。
講演などでお話をさせていただく際によく聞かれることとして、洋服の管理はどのようにしているのですか、という質問がある。
これまで自分が着る服に関しては、手触りや形で色やデザインを覚えています、という話をしてきた。
特に上下の組み合わせで合うものとそうでないものについては目の見えている友人に印象を聞いて、それを参考に日々の洋服選びをしてきた。
自分の服だけならこれまでなんとか覚えてきていたのだが、ひなちゃんの洋服選びもするようになって、自分の記憶力に限界を感じ始めたというのが正直なところである。
今回ひなちゃんの衣替えをするのに当たって、ありがたいことに冬服をたくさんいろんな友人からいただいていた。それもあって、新しいものを一つも買わなくてもいいぐらいに我が家にはひなちゃんの冬服が勢ぞろいしている。
ただ、それだけの量の洋服の色やデザイン、組み合わせを覚えるのはさすがに無理だ。
「赤ちゃんやったらなに着せてもええんちゃうん」
という僕の言葉は速攻でママに却下されたこともあり、今回ひなちゃんの洋服整理のことを少し書いてみたい。
たくさん洋服がある中でまず最低限気をつけたいのが、上下の組み合わせで合わないものはないかということだ。それさえおさえておけば、少なくともあの赤ちゃん変な恰好、ということにはならない。
まずは目の見える友人やヘルパーさんに、この中に上下明らかに合わない組み合わせはないかということを尋ねた。
そして次に意識したいのがかわいい組み合わせである。せっかくならやはりわが子にかわいい服を着せたいというのが親というものだ。
合わないものというマイナスからのアプローチだけでなく、これとこれなら特に似合うというプラスの視点からも印象を尋ねてみる。そうしてできた上下の組み合わせをワンセットにしてタンスに片づけていくのだ。ひなちゃんに着せるときはその上下をセットのコーデとして着せる。
本当なら一つ一つ色やデザインを覚えて、その日によって上下の組み合わせを変えてみたりもしたいところなのだが、そこまで記憶力がついていかない!そうして編み出したのがこの上下セット方式だ。
編み出したというとまるで僕の手柄のように聞こえるが、もちろんママの発案だ。こんな気の利いたことを僕が思いつくはずがない。きっとこの読者の皆さんにもそろそろ気づかれてしまっているはずだ。
この上下セット方式を実践してみて、思っていた以上にメリットが多いことにも気がついた。
まず洋服選びの時間が圧倒的に短くなったことだ。
ひなちゃんの外出にはただでさえ様々な準備がいる。おむつ、おしりふき、ひなちゃんが飲む水やお菓子、離乳食などなど、どれだけ時間に余裕をもって準備していたつもりでも家を出る直前にバタバタするというのがお決まりのパターンだ。そんな中で「今日のひなちゃんの服はどれにしようかな」なんてのんびり選んでいる暇はない。
そこでぱっと手に取って上下セットになっているというのはとても助かる。あとは、今日はちょっと肌寒いから厚手のものにしようかななどと、機能的なことだけ考えて選べば準備完了だ。
こんな風に、かわいさと機能性をそこそこ両立したであろうひなちゃんのコーデがたくさん出来上がった。おかげでこの冬もひなちゃんのコーデを楽しめそうである。