何故〈UNIQUE DESIGN MILANO〉が新鮮に感じるのか?
こんにちは、ブリンクベースの田代です。
昨年11月より取り扱いが始まりました、イタリア・ミラノ発のブランド〈UNIQUE DESIGN MILANO〉(ユニーク デザイン ミラノ)が半年ぶりに再入荷しましたので、今一度〈UNIQUE DESIGN MILANO〉について考えていきたいと思います。
何故掘り下げて考えてみようと思ったかと言いますと、〈UNIQUE DESIGN MILANO〉は〈「1960年代以降の家具や照明器具のプロダクトデザイン」=イタリアンモダンデザインから着想を得ていて、シンプルなディテールに独創的なエッセンスが加えられている。〉という説明はあるのですが、
普段からよく眼鏡やサングラスを見ているスタッフからしても、何故か、どこか他とは違う新鮮さを感じていました。
そのため今回はそのデザインベースにもなっている「イタリアンモダン」の解説とそのどこか感じる新鮮味の正体について調べて考えてみました。
〈イタリアンモダンって何?〉
まず調べてみたところ「イタリアンモダン」とは、1950年代から1970年代頃に最盛期を迎え、モノトーンや赤・黄・青・緑などの強くハッキリした色を使い、素材感を活かした機能的なデザインが特徴。と定義付けられていました。
これはまさに〈UNIQUE DESIGN MILANO〉でもそのような色が採用されていてわかりやすい特徴ですよね。
例えばこのような赤、緑、黄色など。
また〈UNIQUE DESIGN MILANO〉は特別厚みのあるアセテートからフロントを切削しているという点で素材感の活かし方、モダンに向かって掛け心地を優先させた機能性というポイントをブランドなりに解釈、表現しているように感じます。
ビビッドな有彩色は昨今メガネやサングラスにおいて、特に日本では多用される色ではないので、それだけでも目を惹く要素ではありますが、〈UNIQUE DESIGN MILANO〉におけるこれらの目を惹く色は、デザインと色が掛け合わさることによって相乗して、両者の旨味を伸ばしているのではないかと思います。
普段から鮮やかな赤や黄や緑を積極的に仕入れることは少ないのですが、これらに関してはただ単に派手さを売りにするわけではなく、このデザインをこの色で提案したいと思わせるほど新鮮味溢れるものでした。
〈新鮮味の正体について〉
ではその久しく感じていなかった新鮮味の正体とは何なのか?
これはあくまで個人的な意見ですが、改めてこのタイミングで私が〈UNIQUE DESIGN MILANO〉のデザインを言葉で表すなら、「造形的な美しさがあり、且つ情緒的な側面も感じられるデザイン」という風に表すだろう考えました。
「造形的で情緒的」という言葉は一見矛盾しているようではありますが、機能しているフレームデザインでありながら、パッと見て感情が動かされる気持ちになるという、あまり眼鏡のデザインでは感じなかったような要素が〈UNIQUE DESIGN MILANO〉にはあると考えました。
〈色の立ち位置〉
そこで今回辿り着いたのが、造形美に適正な色が加わることで、それは情緒的にもなり得る、ということです。
もし眼鏡やサングラスを作ろうとしたら、顔の馴染みや無難な色なども考えますが、〈UNIQUE DESIGN MILANO〉の色はあくまでそのフレームのデザインを完成させる重要な要素の一つになっているのだろうと考察しました。
恐らく誰に掛けてもらうかというような考えは薄く、どちらかと言うとどのような作品に仕上げるかという要素も感じられますよね。
〈終わりに〉
今回〈UNIQUE DESIGN MILANO〉の入荷に際しまして、デザインと色について考察してきましたが、メガネやサングラスって基本的には同じ構造ですが、ブランド毎に色んな特徴があって、このようにそれぞれを違うアプローチで掘り下げて考えることができるというところも楽しさではありますよね。
そういったお話しも店頭では大歓迎ですので、是非みなさんの考察も聞いてみたいと思っております。
店頭にお越しいただければ〈UNIQUE DESIGN MILANO〉のフレームは今のところまだございますので、ぜひお越しくださいませ。
text:Junichi Tashiro