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突然おじさんが家に上がることになったが、面白かった。

突然、石油屋のおじさんが家に上がることになり、やばいやばい!パンツとブラ干したままやん!と焦った。

1. 事の始まり

家のFF式のストーブが点かなくなって、給油ランプが点滅していた。
だから、石油が入っていないのではと思った。
お世話になって3年目の、近所にある石油屋に駆け込んだ。

2. 自宅にイン

石油タンクには石油が入っているらしく、問題は私の家の中のストーブではないか、という話になった。
そして、おじさんが
家に上がってみてくかい?
と聞くので、家に上げるのは嫌だったがストーブはついて欲しいのでお願いした。

でも、今部屋に下着が干してあるし、部屋は割と散らかっている
本来なら、一番人を家に入れたくない状況である。
家に入った後、急いで下着類を見えないところへサッと移動した。


3. 面白いおじさん

ここどきん?
と玄関前で言われ、何のこと?と思ったがその瞬間「土足禁止」の略だと分かった。初めて聞いた略語だった。
出禁、はよく聞くけど。

色々ストーブやら玄関横のレバーなど見てくれた。中々うまくいかず、
おもしろくないねえ
「おもしろくない」
と何度も言っていた。おもしろくない、という言葉がおもしろかった。


一向に石油が上がってこない。
どうやら、玄関横のスイッチをオンにしてもオフにしても何も変わらず、本来回るべきところが回っていないらしい。


しばらくして、
ちょっと吸ってみるわ」とおじさん。
石油を何かしらのアイテムでで吸い上げてみるということかと思ったら、まさかの口での直吸いだった。

なんか入れもんない?もう使わなくてもいいような。吸う時に唾液がちょっと出るんだわ
と言うので、あまり使っていない手のひらサイズのボウルをあげた。

チューッ、チューッ…とオレンジジュースを飲むように油を吸い上げていた。
静かな部屋にその音が響く。
その光景に、笑いを堪えるのに必死だった。
そして、最後にペッ……と私があげたボウルに唾を吐いていた。

見てもらっている中大変失礼なのだけど(……見ないようにしよう、やばい笑いそう……)と様子を伺っていた。

石油直吸い上げの後、口の中が気持ち悪いようで工具と一緒に持ってきた薄汚れたタオルで「カッ…カッ」と口を拭っていた。
体を張ってくれてありがとう。

初めての光景に吹き出しそうになるのを堪えていたが、このやり方は、スタンダードなのだろうか。


結局ストーブは点かず、間に業者を挟み、また出直すことになった。
その出直す日、私は仕事なので出勤日の朝に鍵を石油屋のおじさんに預けることになった。
(結構田舎なのでこういうことはよくある。)

独身女性の家に、本人が不在時におじさん2人が入るとなると少し心配だが、無事にストーブが直ることを祈っている。


以上、寒い部屋の中から、冷えた手先でお届けしました。

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すい
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