見出し画像

Fullmoon in Sagittarius 2023*6月4日満月

6月4日の満月は、太陽は論理的思考を好む双子座にあり、月は直観力で物事を捉える射手座にありました。
この満月は、5月20日の新月が満ちたものであり、半年前の射手座の新月が満ちたものです。5月20日から始めたことや、半年前に計画したことが何らかの形で具現化するでしょう。

射手座満月の概要

月は、私たちの肉体と感情に影響を与えます。射手座に月があるとき、射手座の持つ楽観性がもたらされ、冒険を好み退屈を嫌います。

月は射手座13度の場所にあり、13度はカリスマ度数と呼ばれます。
13度のサビアンシンボルは、「未亡人の過去が明るみに出される」。
これと似ているサビアンシンボルで牡牛座5度「開いた墓の前にいる未亡人」というのがありますが、どちらも自分の資質を活かした新しい生き方が始まることを意味します。

例を挙げてみますと・・・
射手座生まれでも牡牛座生まれでもないですが、アイルランドの近代作家たちのパトロンとしてグレゴリー夫人と呼ばれた女性がいました。

グレゴリー夫人の人生の変遷

イザベラ・オーガスタ・グレゴリー(1852年3月15日 - 1932年5月22日)は、アイルランドの劇作家・民話研究家・劇場経営者でした。
28歳の時に35歳年上のサー・ウィリアム・グレゴリー(セイロン知事)の後妻となる。
1892年 - 夫のウィリアム・グレゴリーが亡くなる。これ以降、次第にナショナリズムに影響を受けるようになる。

グレゴリー夫人

グレゴリー夫人の実家は、イングランドに先祖を持つアングロアイリッシュと呼ばれる、アイルランドでは微妙な立場にある地方の地主でした。
35歳年上のウィリアム・グレゴリーは、文学や芸術に高い関心を持っていたセレブリティで、自宅には大きな図書館とアートコレクションがあったそうです。彼はロンドンにも家を持っていて、ロバート・ブラウニングら当時活躍していた作家や芸術家を招いて、毎週のようにサロンを開催していたそうです。
グレゴリー夫人は、金星が牡牛座3度にあり、そのサビアンシンボルは「虹の端にある黄金の壷」。物質的な富を表しています。
金星がこの度数なら、人生が豊かにならないはずがないと思うぐらいです。

夫が亡くなった時、夫人はまだ40歳。それまでにも詩や短編小説を出版していましたが、夫の死後、アイルランドの若い作家たちに刺激され、アイルランド文学座とアベイ座を設立し、両劇場のために短編劇を精力的に書きました。
夫人が、ウィリアム・バトラー・イェイツを始めとする新進の作家と出会った当時、後に(1916年)イースター蜂起に繋がるアイルランド独立運動が盛んになっていました。夫人は若者らの勢いに誘われて、反ユニオリズムに傾倒していったのです。

グレゴリー夫人のネイタルチャート

データバンクにあったグレゴリー夫人のチャートでは、太陽と水星が魚座24度にあり、蟹座25度の火星、蠍座23度の木星とでグランドトラインを描いており、月が山羊座20度でカイト(凧型)を形成しています。
蟹座火星と山羊座月のオポジションは、いかにもナショナリストぽいですね。

夫が亡くなった1892年3月6日は、彼女の土星&天王星、金星にプログレス(体内時計)の太陽が重なった頃だと思います。
その頃、トランシット木星(魚座27度)がネイタル太陽&水星に重なり、トランシット土星(乙女座27度)はMCに重なっていました。
またトランシット天王星が蠍座5度にあり、ネイタルの牡牛座ステリウムの星たちとオポジションでした。

ネイタル太陽のサビアンシンボル「聖職の浄化」には、生き方を改めるとか、引き際は潔く退く、などの意味があります。
グレゴリー夫人は、夫の庇護下で得られた貴族の夫人のような生き方から、地に足をつけ現実的な生き方へ変化していったわけです。

アングロアイリッシュの家で育ち、ロイヤリストだった夫と結婚していた彼女には、それはアイデンティティの崩壊であり葛藤を生んだはずですが、むしろ彼女の潜在的な資質を呼び覚ますことになっていったと思います。

自分の潜在的ポテンシャルを現実世界に活かす

今回の満月に該当するサビアンシンボル(射手座14度)は「大ピラミッドとスフィンクス」。
ざっくりすぎて逆に何を言っているかわからないサビアンシンボルですが、ピラミッドにまだ解明されていない古代の叡智があるように、その古代の叡智を保存したり、現代に蘇らせたりする流れのことを言っているそうです。
わかるようなわからないような、ですが、13度の続きとして考えれば、隠れていた自分の資質を現実世界に活かしていくということだと思います。

対する太陽のサビアンシンボルは「テレパシーでの会話 」
前の度数は「ピアノを目の前にした偉大な音楽家」。言葉がなくても観客を感動させることができる音楽は、作曲家の感性プラス論理的思考によって作られています。作曲にはロジックが必要なんですね。
その続きの14度なので、言葉を介さなくても理解し合えることを目指しています。♪目と目で通じ合う~~世界を構築していきたいわけですね。

ところで「自分は平凡な人間だ」とか「平凡な人生だ」と思っている人は多いと思いますが、グレゴリー夫人が変容したように、自分が生まれ持っている資質を活かすチャンスは必要に応じてやってくるのだと思います。

満月の日の数秘

2023年6月4日の数秘は8、一桁にする前は17です。
8は一言でパワフルと言われますが、途切れなく循環するエネルギーです。

タロットカードで表すと、8はウエイト版は「力」、マルセイユ版は「正義」のカードになります。ウエイト版とマルセイユ版でカードが違うわけは、以前にも書いたことがあるので割愛します。

17は、どちらも「星」のカードです。
破壊を意味する(16)「塔」のカードに続く、(17)「星」のカードは、困難の中にいても希望を持ち続けることを示唆しています。

『神託のタロット』の星

神託のタロットの「星」のカードにはパンドラが描かれています。

パンドラの名前は、「すべての贈り物を与えられた者」という意味。

プロメーテウスが天界から火を盗んで人類に与えた事に怒ったゼウスは、人類に災いをもたらすために「女性」を作るようにヘーパイストスに命令したという。ヘーパイストスは泥から女性の形をつくり、神々は彼女にあらゆる贈り物を与えた。
そして、神々は最後に彼女に決して開けてはいけないと言い含めてピトス(「甕」の意だが後代に「箱」といわれるようになる。)を持たせ、プロメーテウスの弟であるエピメーテウスの元へ送り込んだ。

パンドラは好奇心に負けて甕を開いてしまい、そこから様々な災いが飛び出して行きました。しかし「エルピス」(希望)のみは縁の下に残って出て行かず、パンドラはその甕を閉めてしまった。こうして世界には災厄が満ち、人々は苦しむことになったと言われています。

神託のタロットのパンドラは、まばゆく輝く星に釘付けになっています。
その星の中には白いドレスの女性が描かれており、それがエルビスなのでしょう。

希望は誰かに与えられるものではなく、自分の中に生まれてくるもの
どんな状況にあっても、いつかきっと望む未来が来ると、根拠なく信じて待ち続けられる力を希望というのだと思います。

積極的に学ぼう

日本の満月図では、太陽は9ハウス双子座13度、月は3ハウス射手座13度で向かい合っています。双子座と射手座の軸は信念体系です。
双子座の太陽は論理的思考を好み、射手座の月は直観力で物事を捉えます。
満月ですので、このバランスを取ることが求められています。

9ハウスには、外国、宗教、専門分野という意味があり、3ハウスには、交通、通信、メディア、義務教育などの意味があります。

双子座と射手座に共通するテーマは、「教育」「学び」。
学習したり、知識を増やすことが、射手座と双子座の喜びと言ってもいいかもしれません。少なくとも、双子座生まれの私はそうです。

でも、学校の勉強よりも人生の学びはもっと重要です。
2日に木星と北ノードのコンジャンクションがあり、多くの人に精神的成長につながる進歩の機会が開かれたと思います。
そのたった2日後の満月ですから、不思議なことも起きそうです。

ガーシー元議員の逮捕は、本人にとっては良いことかも知れません。あんなに帰国を嫌がっていたのに、逮捕されて笑顔で帰国している様子は、逮捕されてほっとしているのかも。警察にいた方が安全ということか?

鈴木宗男氏「ネット選挙の怖さ感じる」 ガーシー容疑者逮捕 (msn.com)

違和感や疑問を持つことを大切に

学ぶことが難しい時代に入って行くように思います。
昔「そのうち人間は、脳をポシェットみたいに持ち歩くようになる」という話を聞きました。その時はなんのことかわからなかったんですけど、スマホのことだったんでしょうね。
最近はAIが何でも教えてくれるようになり、それが正確でなくても人々は確かめることなく信じるようになりました。人々が知らないうちに、与えられた情報に疑問を持たなくなるように、時間をかけてそう仕向けられてきたと思います。

私はよくウィキペディアを参照しますが、日本語のウィキでもたまに思想的に偏っている記事があったり、外国語のウィキを翻訳機能で読むと「ほんまかいな」と思うような箇所もあったりします。
そういう思想的な偏りを無くすことにAIはいいかもと思いますが、逆にAIを使って、同じ思想、考えに誘導されることはあると思います。そうならないためには、違和感や疑問をスルーしないことですね。

生命の受け渡し

双子座のルーラー水星と、射手座のルーラー木星は同じ8ハウス牡牛座に入っています。
牡牛座のテーマは「所有」「豊かさ」。8ハウスのテーマの中に遺伝や遺産がありますが、つまり受け継ぐということです。
満月のサビアンシンボル「大ピラミッドとスフィンクス」にもシンクロしているように思います。
先祖から受け継いだものは、私たちの命、DNA、血筋、体質、容姿、癖。
これらは、私たちを象っている重要なものですね。これこそが、この世界で私たちが持っている一番の豊かさです。

8ハウスには「死」のテーマもあります。死は命に関係していますね。相反している生と死は、命の循環です。
双子座は、カストルとポルックスの父親が違う二人の兄弟で描かれます。

兄のカストルの父は、スパルタ王ティンダレウス、弟のポルックスの父は、大神ゼウスであったとされる。
そのため、ポルックスは「不死」であった。
あるとき、争いに巻き込まれたカストルが死んでしまい、ポルックスは父ゼウスに2人で「不死」を分かち合いたいと願った。ゼウスはその願いを受け入れ、彼らを天で一つに結びつけ、かれらがオリンパスとハデスを交互に行き来できるようにした。

対極の射手座は、ギリシャ神話ではケンタウロス、あるいはケンタウロス族のカイロンと言われています。ケンタウロスもカイロンも半人半獣。
カイロンは、「すべてのケンタウロスの中で最も賢く最も正義の人」と呼ばれていました。
カイロンは不死身でしたが、ヘラクレスとケンタウロスたちとの争いに巻き込まれ、ヘラクレスの放った毒矢が誤って命中したため、不死身がゆえに痛みに苛まれ、苦痛から逃れるために不死身の能力をプロメテウスに譲り、死を選んだと言われています。

カストルとポルックスが表しているのは、生と死はセットであるということ。カイロンとプロメテウスの二人の間も生と死がテーマです。
「6月の星の動き」の記事に書いた死神のカードもシンクロしています。
命には寿命があり、物事には終わりがある。けれども、それはいつも新しい始まりを含んでいます。

私たちの子孫が未来で何を受け継ぐかは、現在の私たちが何をするかにかかっています。
善く食べ、善く学び、善く動き(働き)、善く眠って、身体を健やかに保つ、そんなシンプルな繰り返しが一番理想的なんでしょうね。
そのためにも口に入れるもの、身体に入れるものにはよく吟味して取り入れたいですね。

マンデン(社会)を読んでみる

2023年6月4日満月図

外国経済のしわ寄せ

8ハウスに木星&北ノードのほかに水星、天王星が入り、ステリウムになっています。8ハウスには、税金、債務、社会保障などの意味があります。
変革の星、天王星が入っているので、経済に変化があると見て取れます。

対になる2ハウス(国内経済)には天体が入っていないので、その変化は外国の影響のようです。ディセンダントには海王星がぴったりと乗っていて、外交面での成果はあまり期待できない感じ。イリュージョンを見せられている感じかもしれません。

バイデン米大統領、債務上限停止法に署名 デフォルト回避 | ロイター (reuters.com)

アメリカ政府のデフォルトが回避されたのは良かったですが、根本的な問題解決では決してないわけですから、次に何かが起きるとバランスを取るのが困難になりそうです。今までもそうだったように何かで埋め合わせることが考えられるので、次のアクションには注意しておいたほうがいいでしょう。

5ハウス冥王星は、5ハウスのテーマのひとつである投機についてみれば、金星とのオポジションで盛り上がりが見られるようですが、木星とTスクエアになるためかなり際どい感じです。高利益も期待できるが、逆に大損害もありそうです。

Tスクエアを調停しているのが、ディセンダントに乗っている海王星なので、外国人(移民)制度、あるいは外国に融資するということもあるかも。

災害について

木星&北ノードは、蟹座28度の金星、水瓶座0度の冥王星とTスクエアを形成しています。このTスクエアは、悲喜こもごもな状況を引き起こしそうです。ノードが関係しているので、多くの人に影響があります。

2日にインドで起きた列車の脱線事故もハウスは違いますが、このTスクエアの影響があったでしょう。
(インドの事故は、火星が8ハウス、木星&北ノードは5ハウス、冥王星が2ハウス、ICに海王星がコンジャンクションでした。)

日本の場合、4ハウスには主要天体が入っていませんが、カスプルーラー木星は8ハウスに入っています。
日本では台風による水害が起きました。ディセンダントに海王星がぴったりくっついているのが気になっていたのですが、水害のことだったのかもしれません。

国を表す太陽が、5ハウス冥王星とセスキコードレート(135度)。国民を意味する月は、11ハウスのカスプに乗っている金星とセスキコードレートです。
セスキコードレートは、スクエア+セミスクエアで成り立つ角度のため、なかなか扱いが難しいです。たとえばたとえば群集事故などが起きやすい配置です。災害や事故は、まだ油断はできなさそう。
それと、何かの感染病が潜在的にある感じです。

軍事の怪しい動き

6ハウス魚座には土星が入っています。6ハウスには、医療衛生、食料、労働の意味があります。
土星は、11ハウス火星とタイトなクインカンクス。11ハウスには、通貨、議会、地方自治体という意味があります。
火星と土星のクインカンクスには強制力が働きます。この場合は、土星が火星の勢いを制限します。

先日、北の国がわざわざ事前告知までしてくれた「人工衛星打ち上げ」(日本政府はミサイル発射と発表している)ですが、なんか臭いますね。今までなかったことが続きました。
事前告知もそうですが、今まで誰も確認したことがなかったミサイルの破片が、今回は韓国で発見されたり。(ウ国がよく使う手)
北の国がロケット打ち上げ失敗を認めたり。
そして、3日にシンガポールで行われた日米韓防衛相会談では、「ミサイルの探知・追尾に関する情報を、米国経由で3カ国が即時共有する仕組みについて、数カ月以内に初期的な運用を始め、年末までに本格稼働させる方針を確認した。」そうです。

北朝鮮ミサイル情報、即時共有へ 年末までに本格稼働―日米韓防衛相:時事ドットコム (jiji.com)

これらの情報や、今までの情報から察せられることは、日本はやはり戦争準備をしているということです。
しかし、憲法改正しないと戦争はできないので、国民の多くが「憲法改正に賛成」するような決定打が、現政府としては欲しいところでしょう。

海王星イリュージョン

金星木星冥王星のTスクエアを調停している魚座の海王星は、緊張感を和らげてくれる作用があります。
他者の存在(たとえばパートナー)に助けられるということもあるし、芸術に親和性があるので、たとえば創作活動にもよい働きをしそうです。

しかし、海王星のイリュージョンのせいで現実逃避もしやすいです。
海王星は、宇宙の愛と言われるような寛大なエネルギーですが、寛大すぎるのが困りものです。マンデン読みでは、外交で寛大になりすぎるとマズイですね。
恋愛では、複数のパートナーが出来てしまったり、あるいは結婚詐欺、海外ロマンス詐欺なども増えるかもしれません。
また海王星には、お酒やクスリの意味もあるので依存に注意してください。

遊びをせんとや生まれけん

これを書いている私も、読んでくださっているあなたも、先祖から受けついだ肉体を以て「いま」を生きています。
先祖グループには、遠い遠い遠い血縁もいますし、今世では直接、血の繋がりはないけれど、同じ魂グループの先祖もいると思います。
それらの先祖から受け継いだものを、ひっくるめて「ピラミッドとスフィンクス」のような古代の叡智と言ってもいいのじゃないでしょうか。
その叡智を、損なうことなく次の世代に渡せるかは、自分の子どもがいない人も含め、私たちの責任でもあります。

多くの方が死んだら終わりだと思っています。それは間違いじゃないです。でも、終わりの次には新しい始まりがあるように、この世の生が終わると、違う世での生が始まります。それを天国や地獄と表しているのかも。

でも、今はこの世を生きているのだから、この世でしかできないことを楽しみましょう。この世の経験は、肉体があるから出来ること。
愛する人を抱きしめることができるのも、肉体があるから出来ることなのです。生きているからこそ出来ることは、どれも貴重で素晴らしい経験です。
善く食べ、善く動き、善く眠って、受け継いだ身体を健やかに保って、地球生活を楽しんでください。

それから学校の勉強ではない、自分が興味あること、どんなことでもいいと思うので深堀りしてみてください。
与えられた答えではなく、自分で考えて出た答えが他の人と違っていてもいいのです。間違っていても、それをあなたは経験する必要があったということ。どんなことも魂の成長に繋がります。

満月のエネルギーは、2週間後の6月18日の新月以降は収縮していきます。
どうぞ素敵な満月をお過ごしください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?