邂逅の道 #5
真実は時に残酷
優吾が作ってくれたクリームシチューを食べた後、俺は自分の部屋にこもって、丁寧に『日記』を読み進めた。
あの頃一緒に過ごした、彼女の言葉。
そして…一緒に過ごせなかった20年間の、彼女の言葉。
そこには、俺が知らなかった…知らされていなかった『真実』も記されていたのだ。
その「真実」は、彼女がこの家で暮らしていた、あの秋の日にかかってきた1本の電話から始まる。
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―ピリリリリ!ピリリリリ!
夜も更けてきた頃に、急に携帯電話の着信音が鳴った。
通知を見ると…
見たことがない番号だった。
「はい、もしもし。」
俺が電話に出ると、声の主は探偵事務所に就職した「宮本」だった。
「話したいことがある」という宮本の誘いに応じて…
その夜、俺はいつもの喫茶店で宮本と会っていた。
夕べ、電話口で宮本は「陽輔のことで…話したいことがあるんだ。」と言った。
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