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「美味しんぼ」再読備忘録2024「豆腐と水」-第一巻「豆腐と水」第1話-


記念すべき第一話。当時、「ビッグコミックスピリッツ」で連載が始まったのを憶えているが、最初見た時に(絵柄がえらい古臭いな…)と思ったもんだ。

滝田ゆうや西岸良平のアシスタントをやってた人なのかな?と思って漫画好きの友人の何人かに「なんか雰囲気似てない?」って言うてみたけど「え?そうかな?」で終わった。クッソクッソ。

さて、話の内容に触れていこう。東西新聞の文化部の全員が料亭「白扇」に集められ、テストを受ける。東西新聞創立百周年を記念する企画として「究極のメニュー」を作る、その担当者を決めるために表題の「豆腐と水」を当てるテストに文化部の部員全員が挑戦するのである。

そのテストとは、水道水、テストの舞台となった料亭の水、丹沢の山の鉱泉水と、水が三種類、スーパーの豆腐、京都の有名な豆腐屋の豆腐、上野の有名な豆腐屋の豆腐、と豆腐が三種類。これをピタリ当てるというものだ。

みた限り三十名くらい居る文化部で、結局全部正解したのは山岡と栗田だけなんやけど、当てずっぽうでも三十名もおったらもう少し正解者が出そうなもんやけどね。まあちゃんと理由も必要やから結局当てずっぽうではアカンかったやろけども。

文化部の面々がこのテストに合格しないとこの企画が流れる、ってことやったけど、創立百周年を記念する大切な企画が、適性のある担当者が居らんから流れる、では東西新聞の、担当する文化部の面目丸つぶれやもんね。

谷村部長は山岡が居るから候補者なしで企画が流れることはないとふんでたように思う。しかも山岡が海原雄山の息子であるだけでなく、並々ならぬ味覚の持ち主であるともわかっていたようである。しかしそれを何故知っていたか、それは「タネ明かし」されてないん違ゃう?。

究極のメニューを社の創立百周年の目玉企画にするということは前々から重役会議なんかで当然話し合われてたと思う。このテストについても当然ね。そして谷村部長は山岡士郎があの稀代の美食家の海原雄山の息子でしかも並々ならぬ味覚の持ち主である、と大原社主以下重役連中に報告せず、自分の胸にしまってたみたいやし。

第七話「ダシの秘密」で大原社主が海原雄山と料亭での会食の際に「うちの谷村が(山岡士郎が海原雄山の息子であることを)承知しておったようですが」と言っているので、間違いないと思うけども。

山岡のやさぐれた風貌といい、文化部唯一のジェントルマンで常識人な谷村部長もこの時は一癖も二癖もありそうな不敵なカンジで、富井副部長もまだ大人しいし、大原社主は貫禄充分で、このころの雰囲気悪くないよね。後、守衛さん最初結構出てたけど、段々見なくなるのがさみしいね。

まあ第一話はこんなとこで。




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