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「美味しんぼ」再読備忘録2024「青竹の香り」‐第五巻「青竹の香り」第2話‐

栗田さんのナレーションから物語が始まる。「8月の終わりに最後にもう一度休みが取ることができました。今度は日数が短いので鎌倉にある会社の寮を足場に山歩きを楽しむことにしました」「山岡さんは競馬で負けた金を田畑さんに返し終わってないので今度もかわいそうに召使いとして駆り出されました」とのこと。

確かにこんなとこでご飯を食べたらさぞ美味しいだろうな
このお弁当は自分たちで作ったっぽいな

そして竹林を管理していたおじいさんを誘って宴となる。お弁当を広げているが、会社の寮を足場に、と言っていたのでもしかしたら会社の寮の設備を利用して、自分たちで作って持ってきたのかもしれない。今やったらまず買うとかケータリングって選択肢になるやろね。

「春には良い竹の子が出るんでしょうね」と栗田さんが管理人のおじいさんに水を向けると「それはもう!春にまたいらっしゃい。竹の子尽くしをごちそうしますよ!」と言って、「あ!」と気付き、「駄目です。竹の子はごちそうできません」としょんぼりしてしまう。

事情を聞くと持ち主がこの竹林をつぶして別荘地にしてしまうという。皆が残念がっていると、そこにその持ち主である不動産全般を手広く手掛ける全拓コンツェルンの尾藤社長が、建築会社と思わしき連中を引き連れて竹林にやってくる。

自然破壊は悪

そこに山岡がいれば当然噛みつくのは自然のこと。しかし不動産王に土地を開発すんなって、死ねというのと同じことじゃないかな?しかも時代はバブルで猫も杓子も土地転がしてんだしね。

今ならわかる。バブルが弾けた時、この尾藤社長はどうなったのか?地に足つけた真っ当な商売してても大変なことになってるやろと。建物なんかいくら豪奢にしても上モノなんか大した値打ちにならんから、このまま竹林として置いといた方が良かったってのはね。

そしてさわ子さんが前回の実家の味噌蔵を救ってくれたお礼として山岡を招待している。花村さん、田畑さん、栗田さんも一緒に来てるが、さわ子さんはここぞとばかりにアピールし、栗田さんをヤキモキさせるのであった。

ヤキモチを焼く栗田さん
でも美味しいもの食べたらそんなの吹っ飛ぶ!流石美味しんぼ!

招待されたレストランでリヨン風のスズキのパイ皮包み焼きが出て、山岡に電流奔る。そんで和洋中のスズキの食べ比べになり、尾藤社長が改心して竹林はそのままとなりメデタシメデタシとなる。

さて、尾藤社長を改心させた決め手となった「スズキの青竹焼き」は「究極のメニュー」に載せるべき一品であるという。さぞかし美味いのであろうと思うが…

作り方その1


作り方その2

作り方を見てもわかると思うが、こんなの、じゃ喰わせてくれ、と言って簡単に食えるような料理じゃないッスよ。だが、世の中にはこれを再現しようとする勇者がこんなに居るのですよ。

究極のメニューにいれるべき一品であるということで凄く期待が膨らむのだが、再現した皆さんが大絶賛という感じではないのが…。

すごく憧れていたんですけども…

本来はこの一番下の動画のように野外で竹林で作って出すような料理なのかもしれないね。ということは、あの竹林で作ってだしたらもっと効果的やったん違うかな?と思いつつ、さわ子さんを偲んで終わりとします。(つづく)



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