ヒープリについて思うこと

最終回はまだですが、久々にヒープリについて思うことを書いてみます。多少の解釈違いは悪しからず…。

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昨日のお話ではキングビョーゲンを無事浄化することができましたが、「お大事に。」って言ってて、なんだか面白かったです。キングビョーゲンって、浄化されたら跡形もなくなるって認識で良かったのでしょうか?
それともアスミの中に取り込まれたシンドイーネみたいに、弱毒化されたのでしょうか?
何にせよ、○しに掛かっていることは間違いないはずなので、「お大事に。」っていうのはなかなかシュールだなと(笑)

そして、取り込まれたグアイワルやダルイゼンは、完全に”養分”としてキングビョーゲンに吸収されたっぽいですね(つまり、彼らも跡形もなくなっている?)。
のどかたちがキングビョーゲンの中に取り込まれた時に「もしかしたら、ダルイゼンともう一度会えちゃうのかな?」と私は一瞬思ってしまったのですが、吸収された時点で跡形もなくなっているのなら、会える訳がなく…。

のどかたち人類をはじめ、エレメントさんや地球のいきものたちが「生きたい」と願う限り、ビョーゲンズは永遠に戦い続ける敵でしかない。いきものも、ビョーゲンズも、生きることに執着する気持ちは変わらない。

だけど、自分たちの住みやすい環境にすることしか考えず、他のいきものたちをただただ蝕み苦しめるビョーゲンズは、容赦なくヒーリングッバイです。
と、言わんばかりのENDでしたね。(実際の地球にとっては、人間≒ビョーゲンズな気がしなくもないですが(笑))

中途半端にビョーゲンズの気持ちに寄り添ったり、救済したりすることもなかったので、清々しくて素晴らしいなと私は思いました。

そういえば、ダルイゼンの扱いについては、Twitterでなんやかんや言われてますけど…。あれは、例の”喋るぬいぐるみ”のせいですかね?キュアグレースとダルイゼンのセット売りで、二人で仲良く喋っているかのような売り方していた為に、(ダルのど和解ルートを期待した)多くの消費者がそこに騙されて購入してしまった…という感じでしょうか?

私自身はぬいぐるみにあまり興味がなかったので、このことについては噂や憶測の域を出ませんが…。

そこに追い討ちを掛けるように、アニメージュのインタビューについてもダルイゼンについてなんやかんや言われてて、賛否あるらしいですが、これまた私はインタビュー概要を見かけただけで、中身は読んでないので、これ以上は何も言わないことにします。

ここまで外部から得た薄っぺらな知識で、勝手なことを言ってしまいましたが、

私がヒープリ本編を最初から最後まで視聴して思ったことは、病原体であるダルイゼンをのどかが救済するルートは、絶対無さそうだなぁということです。

ダルイゼンがのどかに対して、自分が弱っているから、体力を回復するためにもう一度君の体の中で匿ってくれっていうのは、…よく考えたら、なかなか気持ち悪い発言だと私は思います。

昔のどかが病気でどれだけ苦しんだのか、想像するだけで、心が痛みます。のどかだけではなくて、のどかのご両親も、医師も、看護師も、原因不明の病気に対して、どうすることも出来ずに苦しんでいたはずです。

身体的にも、精神的にも、…そして、こんなことはあまり言いたくないですけど、おそらく経済的にも、のどかやご両親は苦しい思いをしたのではないかと思います。

のどかがプリキュアとなったことで、ダルイゼンと”運命的な”出会いを果たし、結果として昔の病気の原因が判明するわけですが、…どれだけイケメン少年な見た目とはいえ、ダルイゼンはただの病原体、”宿敵”ですからね。そりゃ、普通に考えたら、救済も和解もあるわけないよな、と。私は、のどかがダルイゼンを拒否したことを、今では全面的に納得してます。

ダルイゼンがイケメン少年のようなキャラデザであるせいで、本来ゲテモノな存在であるのに、それっぽくなくなっている。あまり良くない疑念かもしれないですけど、最初から倒す気マンマンだったのなら、ダルイゼンをなんであんなに綺麗な顔と声にしたんでしょうね…?やっぱり、敵役もキレイどころにしたい、見栄えを良くして、そこに期待する視聴者やファンを少しでも付けたい、といった制作側の意図でしょうか?あ、…これも憶測の域を出ませんが。


ダルイゼンのあの綺麗な顔と声のせいで、宿敵どころか、むしろ、ダルイゼンがのどか”姫”と運命的な出会いを果たした”王子様”のような存在に見えなくもない…。って、私は過去に思ってしまいましたけど、流石に言い過ぎですかね?

正直、”ダルのど”という組み合わせは、私も期待しているところがありました。個人的な話ですが、下手にアニメを見すぎると、悪役改心ルートや救済ルートを淡くも期待してしまうところがあります。プリキュアの過去作でも、その例はたくさんありましたし。…そこに期待してしまう辺り、なんだか偏ってて、アカンですね(笑)

「いや、ダルイゼンは元人間でも、元妖精でもなく、ただのテラビョーゲン、病原体でっせ??のどかがいくら優しい子でも、救済するわけなかろうにw」

と、ヒーリングっどプリキュアの制作陣に言われてるような気がしました。勝手な被害妄想、大袈裟な表現ですけど。

ダルイゼンを拒絶した後、のどかが「私、自分のことしか考えていなかった…。ダルイゼンを助けるべきだった…。」と落ち込んでいたところ、ラビリンが「のどかは、本当はどうしたいラビ?」と聞く大事なシーンがありましたが、

『自分や相手のことはどうあれ、目の前で困っている人は無条件で助けるべき』という、のどかの中にもある”世間の常識や周りの期待の声”と”自分の本当の気持ち”とのギャップを感じていたから、のどかは悩んだし、苦しかったんですよね、おそらく。

結局、のどかはラビリンの後押しもあり、「もう苦しみたくない、ダルイゼンを助けない。」という選択ことをするわけですが。

これまでの多くのヒロインに求められていた役割に対して、「今回は(のどかとダルイゼンの関係性に関しては)そういうわけにはいかないよ!」という、制作側の強い主張のようなものを感じました。いわゆる、アンチテーゼってやつ?

でもね、私は時々思うんです。プリキュアって本来、Twitterでなんやかんやいってるおじさんやおばさんオタク向けのものじゃない、当たり前のことだけど、マジで子ども向けのアニメなんですよね。

プリキュアが好きな我々(大きなおともだち)の期待に合わせて作っているもんだと、勝手に思い上がってたなぁと、私は常々反省するばかりです。

もちろん、作品が続いていく上では、大きなおともだちのファンも、とても大事なのでしょう。だけど、今回のヒープリでは、大きなおともだち(の偏った考え)などは、「一切眼中になし!」という強い意志を感じられたので、私は非常にスッキリしております。
(偏った考えとは、つまり、ヒロインはどんな相手であっても、相手が困っているのなら無条件で救済し、優しく包み込むものだ、最悪誰かを救うためなら、自己犠牲も厭わないという、ちょっと古めかしい考えです。)

この議論については、「プリキュアシリーズに関しては、最初から救済なんてあったりなかったりしたよ!」と言う意見もあったりするし、他の作品でもヒーロー・ヒロインとはこうあるべきとかという話になりかねないので、これ以上拡げたいとは思いません(笑)

何故、今回多くのおともだちがのどかにダルイゼンの救済を期待したのか…。それは例の喋るぬいぐるみや他キャラクターグッズの販促のやり方故か、思わせぶりなキャラデザや設定故か、ヒロインの優しさや愛や女神性に期待する故か、

…なんだかよく分かりませんね。

再度言いますが、私は今回ののどかの選択に納得していますし、そうした制作陣の意図も含めて、納得せざるを得ません、という感じです。やり方はね…、少しアレ?なところありましたけど、

ヒーリングっどプリキュア全体通して、神作品までとは言いませんが、私にとっては大変思い出深い、良い作品と感じます。コロナ禍で一旦制作中止という事態もありましたし、ヒープリには、なんだか勝手に、一緒に苦難を乗り越えてきた仲間意識も芽生えちゃってます。

とにかく、ヒープリが子ども向けの作品として、これから大人になっていく子どもたちに、制作陣が伝えたい思いがちゃんと伝わったのなら、万々歳ですね。

子どもたちは我々大人が思うよりも何か感じ取っていると思います。これまでの作品に対するアンチテーゼだのなんだの、難しいことは思わずに、純粋に、自分の気持ちを一番に思うことの大切さが分かったなら、良いですよね。


少し話は変わりますが、昨日のお話で、キングビョーゲンとの戦いが終わり、ヒーリングガーデンに帰ってしまうラビリンが、のどかとの別れ際に泣きながら、「こんな大変なことに巻き込んでごめんね」という思いを明かしていたのが、物凄く感動的でした。

のどかは特別なヒロインでもなんでもなくて、あくまで普通の女の子で、ラビリンたちのお願いでプリキュアになってもらって、本来なら巻き込まなくてもいい戦いに巻き込んでしまって、そのことをラビリンはずっと申し訳なく思っていたんですね。このことは今回の作品の醍醐味の一つなんだと、私は思います。

あなたは特別じゃない、というのではなくて、あなただけが特別相手を無条件で受け入れる必要はないし、自分の気持ちを犠牲にする必要はない、ということですよね。

そんなラビリンが、のどかが「のどか自身の気持ちを大切にすること」の後押しするのも、納得です。

ラビリンが「巻き込んでごめんね」と言った後、のどかは「でもね、楽しかったよ」と言うのですが、

「プリキュアになったのも自分の意思だし、ラビリンたちを救いたい、地球を救いたいというのも自分の意思で、ちゆちゃんやひなたちゃんやアスミちゃん、みんなで戦ってきたことも全部自分がそうしたかったからだよ」

と暗に伝えてくれてたんでしょうね。そうした言葉選び一つ一つが、ラビリンが大好きなのどかの優しさ…だと、私は思いたいです。

ラビリンも、ペギタンも、ニャトランも、ラテも、それぞれの個性に合った最高のパートナーに巡り会えたんですね。めでたしめでたし。

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と言いたいところですが、まだ謎が残されているような気がします…。

シンドイーネ(浄化済み)を取り込んだアスミ、本当に大丈夫?

キングビョーゲンの浄化のゴタゴタで、アスミの中のシンドイーネも消え去ったとか??そんな描写ありましたっけ?

そこのところは触れずにアスミは割とあっさりとヒーリングガーデンに行ってしまったし、何もないことを祈ります。ただの杞憂だったら良いんですけど。

来週は、ほのぼの回だったらいいな!!

最終回、楽しみです。

ここまで読んでくださった方、ありがとうございました!

(おわり)

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