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外の世界を知らない怖さ (ブラック企業勤務を思い出し・・・

「ブラック企業」という言葉が嫌いです。
少し勤務時間が長かったり、経営者が厳しい人だったり、
予期せぬ業務をさせられた時に、
「うちの会社ってブラックだよね~」と一括りにしてしまう、
そんな風潮が好きではないからです。
(もちろん、ブラック企業が良いとは思っていません。)

この言葉、いつからあったんでしょうね。
多分僕が初めて就職した2001年にはなかったと思います。
なぜなかったと思うかと言うと、
僕が新卒で入社した会社の労働条件が今で言うと明らかに
ブラック企業で、
でも誰も「うちの会社ってブラックだよね~」
とは言ってなかったので(笑

僕は大学を出て、東京の会社に就職しました。
その会社は業績は「超」が130個付くくらいの優良企業でした。
そこでの社会人1年目は
 朝7時までに出社→新人研修が始まる→昼間ひたすら忙しく働く
 →夕方社員みんなに弁当が配られる→急いで食べてまた働く
 →夜10時くらいに少しずつ人が帰りだす
 →11時に「お~い、電気消すからみんな帰れ~」と言われて強制退去
 →仕事が終わっていないので休みに出社したら同期がみんな来てる
という感じの
7時出社、23時退社、
週休0.5日
という我ながらなかなかの労働時間を過ごしていました。
今で言うと間違いなくブラック企業ですね(笑 2度目

最初は将来を夢見てがんばって長時間労働に耐えていましたが、
入社2年で体力が持たずに転職をします。
前職の生命保険会社です。
そこには正社員として入社をして、
朝9時~19時くらいの勤務
完全週休2日、祝日もしっかり休み、
そして、給料が1.5倍になり、
全て良いことだらけの転職となり
「ここはパラダイスかっ!」
と思いながら仕事をしていました。

さて、やっと本題です。
転職先の労働環境があまりにも良く、
しかも給料も上がったということで、
僕は最初の会社の同期何人かに
「すごく良い会社だよ、給料も上がったよ、君も受けてみなよ」
ということを言っていました。
その時の同期たちの反応は
「でも、ノルマが厳しいんでしょ?」
「きっとそれ最初だけでしょ?」
「成績悪いと給料下がるでしょ?」
というもので、総じて言うと
「そんな上手い話があるわけない」
というものでした。
(ちなみに、僕は正社員として入社をしているのでノルマもなければ
減給もなく、勤務時間はその後仕事を覚えるに従い更に短くなって
行きます)

これが、
「いや、保険は俺には向かないから」
とか
「もう少し頑張ってみたいんだ」
のような反応だと気にはならないのですが、
このとき思ったのは
「外の世界を知らないっていうのは怖いな~」
ということでした。
そして、「他の会社の新卒社員もこれぐらい働いてるはずだ」
と思っていた自分もそうだったなと。

長くなりましたが、
「外」の世界を知らないと、自分にとって「良いもの」
を受け入れることが出来なくなります。
人は現状維持を好む習性があると本で読んだことがありますが、
正にそれですね。

これは働く人だけではなく、経営者ならなおさら
「うちの会社は良い」と思っているだけではなく、
「よその会社はどうなんだろう」の気持ちを持つべき。
「他にも良い会社はたくさんあるけど、うちも捨てたもんじゃないぞ」
と思える会社を作って行きましょう。

※ちなみに、
散々働いた新卒時代ですが、決してその会社を悪くは思っていなく、
就職氷河期時代に雇っていただいたこと、素晴らしい上司に出会えたこと、僕の社会人としての礎を築く経験をさせてもらったこと、
こうして今仕事のネタにさせていただいていることなど、
その会社には多大な感謝をしています。


最後までお読みいただき
ありがとうございました。


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