ひとつだけのフリーカップ〜沈壽官窯
昨秋、鹿児島県の美山にある沈壽官窯を訪ねた。
その時書いたブログの記事。
あまりに気に入って複数回訪問した。
住んでいたらきっともっともっと、何回も訪れたと思う。
今回、自宅に置いてあった器から、このフリーカップを取ってきた。
秋に訪れた沈壽官窯は、鹿児島市内の中心地から少し離れた日置市にある。
車を持っていないから、バスに揺られて景色がどんどん、長閑になって行く中を小一時間ほど北西へ。
『美山』(みやま)というバス停を降りたら、歩くのかと思ったら目の前にその窯はあった。
こんな素敵な場所に行ったのは、菊足のシリーズを買おうと思ったから。
でも、そこでまず出会ったのがこのフリーカップだった。
この雰囲気は見たことがなかったので、思わず手に取ってみた。
すると、店員さんが近づいてきて、説明をしてくださった。
フリーカップの試作品で、これ一つしかないという。
(販売するフリーカップにはこの絵付けはない。)
『売り物じゃないですよね?』と聞いてみると販売しているとのこと。
その場で『買います。』とお取置きして、そのあとゆっくり他の作品を見たり、ここにあるカフェで参鶏湯を食べて、収蔵庫を見たりして、沈壽官窯を満喫。
帰りのバスが気にならなかったら、もっともっと居たかった。
これしかない。
たった一つしかない。
そんなフリーカップに幸運にも出会えたのが嬉しかった。
優しい白に気持ちが落ち着く。
お茶でもビールでも、なんでも合う。
持ちやすい。
お気に入りのフリーカップ。
次はこれを注文してみたい。
この後、ここではお皿や犬の置物、コーヒーカップとソーサーなどを買ったが、まだ自宅にある。
時期が来たら使いたいが、待ちきれなくてフリーカップだけ先に持ってきた。
早速使っている。
乳白色のフリーカップ。
この世に一つしかない私のお気に入りである。
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