写真で紹介・三の丸尚蔵館〜皇室のみやび『近世の御所を飾った品々』
久しぶりの丸の内
自然と田舎、時々都会。
基本的には自然が好きなので、人混みが苦手。
朝の丸の内界隈はまだ空いている。
東京駅の改札までは人がごった返していたが丸の内中央口を抜けて、皇居方面に向かうとこんなにガラガラ。
地上へ急ぐ。
三の丸尚蔵館
パレスホテルや巽櫓を見ながらのんびり歩いて到着。
JR東京駅の丸の内中央口から皇居方面を目指し、巽櫓(たつみやぐら)が見えたら通りを渡って右に向かうとすぐ。
門の前で手荷物検査がある。
今回は第3期を見に行った。5月12日(日)まで。
展示数が少なく程よい。あまり多いとくたびれてしまう。
今回いつもと同じ10時の枠なのに空いていた。
みんなお花見に流れている週末なのだろうか。
今回抜けて、作品一覧をもらい忘れた。こんなこと初めて💦
会場は2つに分かれている。
チケットを見せて入場すると「展示室2」から見るようになっている。
作品の中の細かい解説は、
『会館記念展 皇室のみやび』の本を参考に書いている。
展示室2
旧桂宮家伝来 琉球塗板屏風
入って正面にこちらの屏風。
桂宮家について明るくないので、調べる。
蔦細道蒔絵文台・硯箱
(旧桂宮家伝来)
明治時代以前に宮中にあった後在来の作品。
伊勢物語第九段『東下り』の中の一場面。
この作品はモチーフが大きく配置も大胆で桃山時代を代表とする作品の一つとして広く知られているそうだ。
箏 銘 佐々波
京都御所伝来
琵琶 銘 旭
京都御所伝来
松竹薔薇蒔絵十種香箱
これは空いていながらも人がたまっていた香箱。
組香で使う、細かく小さな愛らしき道具がたくさん並ぶ。
十種香箱は江戸時代に婚礼調度の一つとしてよく製作されたとのこと。
静嘉堂文庫でも香道の道具は拝見したが、この辺り勉強しないと道具の役割がなんとなくしか分からない。
何事も『道』がつくものは奥深い。
詳しくなくてもこの香箱は美しくて結構長い時間をかけて拝見した。
京都御所伝来
東宮加冠用唐匣・台
京都御所伝来 印籠
有栖川家伝来ふくべ形香炉
こちらは、入り口左手に。
有栖川宮(ありすがわのみや)は、江戸時代初期から大正時代にかけて存在した日本の皇室における宮家で、世襲親王家の四宮家の一つ。
修学院焼:初期京焼の一つで、後水尾上皇の修学院離宮で焼かれた御庭焼きのこと。
これは好きな感じ。
曖昧な色合いと柔らかな線の香炉。
他にも展示作品はあったが展示室2はここまでにして展示室1へ。
展示室1
京都御所伝来
牡丹に蝶 茶に小鳥図衝立
京都御所伝来 百鳥図
旧桂宮家伝来 浜松図屏風
トーハクかどこかで浜松の屏風を見た記憶がある。
当時、ここはきっと屏風にしたくなるような風光明媚な場所だったんだろう。
京都御所伝来
源氏四季図屏風
こちらは松の屏風とは異なり、淡く優しい色調で並べてみると全く雰囲気が異なる。
こちらは円山応挙。
源氏物語の『少女(をとめ)』巻の六条院はおよそ六万平方メートル!
夏の町は夕霧だった。
国宝
京都御所伝来 更科日記
更科日記を書いたのは、菅原孝標女だがそれを藤原定家が書写したもの。
こちらのサイトを読ませていただいた。
そうだった、この方ははるかはるか昔にお父様の転勤で千葉に来たのだ。
新幹線でも遠い現代。
子供の頃とはいえ、京都から上総なんて、どれだけ遠かったか。
現代語訳で読みたくなった。
こんな古い時代のものが残っていることに改めて感動する。
この冊子は、更科日記の本文を伝える最古本で流布している祖本と考えられているため貴重だそうだ。
雲紙本和漢朗詠集
伝 藤原行成
これは上に書き起こされている文字と対比しながらじっくり読んだ。
巻かれている紙の柄は同じパターンのものが下の大事に繰り返し貼られているように見えた。
これは、和漢朗詠集を書写した上下二巻の完本。
藍色に染めた繊維を漉き込んだ雲形のある料紙を用いているので、『雲紙本』というらしい。
この雲の配置が上下ではなく、右下と左上に対角に配置されるのは珍しいらしい。
料紙には雲母(きら)が撒かれていて見る角度によって輝いて見える。
京都御所伝来
源氏物語図屏風
こちらは先の円山応挙の六条院と異なり、鮮やかくっきりな屏風。
大和和紀さんの漫画でさらっと読んだものの、光源氏がどうしても好きになれず。
六条御息所が葵の上を生き霊となって呪い殺すとか強烈なところは記憶にあるんだけど。
読まないとこういう場面も都度調べないといけないから読もうかなあ。
京都御所伝来 六玉川図巻
これは各所の玉川が比較できて面白かった。
京都とその界隈は雅。
比べて、、、
江戸!庶民過ぎる(泣)
友達と、『やっぱり都は雅だね。』と話して笑ってしまった。
あまりに違い過ぎるわ。
散策も楽しむ
美術館の後、東御苑を散策。
この後メトロの竹橋駅からランチの場所に向かった。
充実の1日。
久しぶりの美術館、やはり楽しかった。
会期の4回目も見応えがありそうで
行く日程を調整したい。