探求者へ
探しても 探しても
淡雪のように消えてしまう その何か。
心を満たしてくれる
あぁ これでいい、と思える
何か。
それが何なのか わからないまま
ひたすらに 探すだけ。
来る日も来る日も やってくるのは
あぁ これじゃない、という焦り。
いつまでたっても 満ちることのない心。
一体何を探しているのか...
けれど探すことのみが
ただ永久にゴールのない迷路のように
横たわっているようだ。
行き詰まって
もう一歩も進めない。
いつの間にか 見えていた道は消えた。
どこを見渡しても 暗い闇。
いよいよ わからない。
もう何かを探すことすらできない。
何もかも 全て違っていた。
だから もう探さなくていい。
それしか残っていないんだ。
そして その探していた何かが、
もうすでにこれだったと明らかになるんだ。
そう、探している者がいないということ。
じゃあ何が残ったのか?
わからない
わからないだけが在って
それじゃ困る!と言う者がもういないんだ。
それが これだよ。