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燃える雫

いのちの粒が堕ちる時、
人は酷いと言う。
人は可哀想と言う。
一方で、
いのちの粒が蒸発する時、
人はよく頑張ったねと言う。
人は今までありがとうと言う。

いのちは鋼のように強く、時に凪のように過ぎ去り、硝子のように脆い。

自分のために費やしたいのちと、他人のために費やしたいのち、殺められたいのち、自分を傷つけたいのちによって、いのちの価値が決まる。
いや、価値は誰が決めるものか。

この世に産まれる以上、いつかは終わりを迎える。という考え方も私はよくわからない。
早ければ悲しい、遅ければ悲しい。
悲しさに甲乙はつけ難い。

硝子のように脆いいのちは、死に触れ合った瞬間に振動を始める。
凪のように過ぎ去っていくいのちは、死に触れ合う間もない。
鋼のように強いいのちは、死に触れ合った後、生にも触れ合おうとする。

私たちは、いのちに3つの性格があることを忘れてはいけない。
もちろん、1つのいのちを忘れてはいけない。
燃えあがれ。

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