NYでの1年間の活動振り返りと、Vegan事業の話
こんにちは、@satoshi_gfa18です。
2020年も後半戦、8月となり夏が本番を迎えておりますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
すっかりお話しできていなかった方も多いですが、再びニューヨークから東京に戻って参りました。今年は秋以降までしばらく東京におります。
現況の話をする前に、過去1年どのようなことを行ってきたか(もっというと流れが伝わるようそれまでの話も含めて)学びなどを踏まえて振り返りを書いていこうと思います。長くなりますが、どうぞお付き合いください。
2018年末の独立後の話
まず始めに7年半強の会社員生活を経て、2018年11月に個人事業主として独立をいたしました。当方、システム系の会社におり、長らくエンタープライズ向けシステムの導入コンサルを行っており、独立後もわかりやすくこれらできること、主としてITの仕事から始めました。
会社員としても複業を行っていましたが、性格上非常に慎重で、独立においてはかなり手堅く計画したものと記憶しております。
具体的には、過去仕事をご一緒をさせていただいた方々へのご相談、FBなど個人のポストでもお仕事依頼の告知、独立後は個人の発信がより必要となると思い、5ヶ月ツイッターをフルコミットして6,000フォロワー増やして1万フォロワーにするなど、当時の私が考えられたことをすべて取り組んでいました。
独立後はとにかく色々なことに追われており、業務委託以外にも事業を創ろうとトライし、休みなく一日15-6時間ほど働いていたように思います。幸いにも経験ある領域から始めたこともあり、目処が立ち4ヶ月後に法人化しました。
そもそもの背景として、私の中にはアメリカというものが強くあり、会社員時代に駐在していたアメリカに戻りビジネスで成功する、という目標に向け動いておりましたが(この辺りに駐在時の話は書いています)、圧倒的にビザのハードルが高いことを理解していたため、独立時においても考えられるビザを一通り検討し、自分にとってはどれが一番かと悩み進んでいました。
聞こえよく言うと、選択肢を複数得ておくということですが、実際運も味方につけつつ、一つひとつの可能性を数ヶ月〜数年かけて当たっていくという地道なものです。
かねてより内定をいただいていたMBAかふと話をいただいたアメリカの企業か、と迷っていたものの、やはり一度独立した身として、なんとなくもう戻る選択肢は取れまいと思い、自分でやっていくと覚悟を持って生きようと決め、なんとか投資家ビザを取得し、2019年に3度目の渡米でニューヨークに渡りました。
投資家ビザは、昨今とても難しくなってきていますが、事業投資してビジネスを行う覚悟があり、本気で取り組めば取れるものと個人的には思います。投資は必要です、そして求められることをやるということ。
キャリア・働き方については、一寸先は何が起こるかわからないことばかりなので、常に別のプランも持ちながら、長い目で進んでいく気持ちを持って日々生きていますが、どんな形であれ、時代やその時々の自分自身に合わせた柔軟さは必要と思います。
2019年渡米後の話
前後しますが、LA駐在時代の経験、また10回以上私費でニューヨークに行き、アメリカとニューヨークの個人的フィット感・市場の状況などざっくりと掴み、ほぼニューヨーク一択で拠点を選びました。
アメリカでも自分ができるシステム関連から始め、業務委託やwebでできることを続けつつ、多くの時間を市場のマーケティング活動を行うことに充て、日々多くの人に会い、SoHoを中心に街中を歩き回っていました。
オフィスなど除くと、一ヶ月20万円程度の生活費で決して華やかな感じではありませんでしたが、6人の最高のルームメイトに恵まれ、少しずつ離れていたアメリカが近くなって来ていました。
事業としてはこれまでの経験から、日本人としての自分が勝てる領域はテックでない、そして自分が最も関心があり、優位性がある領域にしようと考えていたところ、自分が知人の影響もあってvegan(わかりやすく平たく言うと、菜食主義者の一つでニューヨークが世界的にも牽引するライフスタイルの一つ)となったこともあり、早々に取り組むことを決めました。
私は健康文脈からveganとなったのですが、元々食や健康は小さい頃から物凄く身近でありました。女手一つで私を育ててくれた母は、どういうわけか食に関しては拘りを持っており、小さい頃からやれ栄養価だ、食べ方だ、原材料だ、ということを徹底的に植え込まれ、文系出身であった私が(なぜか)食品添加物に関する論文を書いて入選したことがあるなど、広い方向で無意識な興味関心が食にはあり、そんなwebメディアなども作ったりしていました。
入りは健康であったものの、環境や動物の観点で後々多くを知ることになりました。
(ちなみに、veganに関しては、個人的にはライフスタイルの選択肢の一つとしてでよく、フルでそういった生活でなくとも、やりたい人が本人の意志で自由に選べることが大切であると思っています。)
まずは、vegan向けミートアップを毎週マンハッタンで開催することから始め、veganのことを公私ともに知ろうと取り組んできました。始めは1人の参加であったミートアップも、次第に参加者が増え、参加者が250人を越えるものになり、ニューヨークで一つこれは自分としてもありがたい場となっていきました。
同時にニューヨークにあるveganレストランをほぼほぼすべて回り、また市場で売られている関連商品や市場周辺のプレーヤーなどについても徹底的にリサーチしてきました。
ここまで書くとやや順調そうでもありますが、実際この後(昨年秋以降)は本当に色々なことがありました。
Vegan事業立ち上げの話
システム関連やコンサルではなく、思い切ってveganのことにフォーカスして進めていくことに決め、人をハイヤーしたり、より投資を行うといったことを昨年秋以降で行ってきました。
とはいえ、本当にどこからやっていくかということが探り探りであったため、veganに関して我々にできる領域からと考え、小規模で早いサイクルで色々なことに取り組もうと進めてきました。
veganに関連した、健康管理を行うアプリの開発、コミュニティのマッチングビジネス、コンサルティングサービス、プラットフォーム的サイトの制作、などなど結構色々なことをそれなりに取り組んで来たのですが、いま振り返って申し上げると、どれも大きくはうまくいきませんでした。
チームはアメリカ人からイタリア人、フランス人と様々なメンバーをいずれも当時入居していたWeWorkやミートアップで出会ったメンバーから募り、業務委託から入ってもらい、自分たちなりに頑張ってきたのですが、進め方的に難しいこともあったり、市場に入っていく方法から人脈づくりから、どれもそうそう甘いものではありませんでした。ここでも小さな挫折こそ日々ありますが、そうも言ってられません。
並行して、物理的な商品の試作販売についても行い、ドリンク市場を色々と調査し食品衛生系の許認可やら資格を取った上(数日缶詰になって勉強すれば取得できる)で、スムージーがいけると考え、夜中に自宅で試作して作って、最適と思うものができたタイミングでWeWorkで許可貰って一定期間提供するなどしていました。おそらく数百本は作っていたため、ドリンクはある程度詳しくなりました。
↑ 目立ち覚えてもらうよう、Vegan Satoshiという自分の名前を使ってラベリングしてました
NY中の商用シェアキッチンを訪問したり、ニュージャージーの食品製造業の工場に3時間電車とバスを乗り繋いで一人で行ったり、NYでの食品製造についても動いて来ました。
実際、その他にもこまいもの含めると10近く、小粒で始めた事業を行いましたが、多くの学びがあったものの、成果としてはどれも思うようなものが出ず、それでも日々メンバーに対価を支払い、キャッシュを回して行く必要があり、再び日本向けに業務委託を始めたり、とにかく必死で、夜も寝れないような秋冬が続いていました。ここではざっくりと書きますが、ビジネス上、色々とやるせないようなことも多々発生し、異国のビジネスは本当に大変だと痛感していました。
コロナ後の話
そんなこんなで試行錯誤してきて、これはまたいけるんじゃないかと思ったものがあり、仕込んでいたのがこの初春で、身体的に通勤も大変となって来ていたため、思い切ってマンハッタンのオフィス近くに引っ越した2週間後、3月にコロナウイルスの影響でニューヨークの街はロックダウンに。
未曾有の事態に焦りながらもなんとかやり切りたい思いもあったのですが、チームメンバーも国に帰り、私も最終判断として(比較的早期に意思決定したものの)東京に帰ることに決めました。YouTubeなどではNYの現状、などと発信していましたが、帰国した時は号泣で、個人的には自分がどう理解しようかもままならぬ感じでした。
と、言いつつも、いつまでもそうは言ってられないので気持ちを切り替え、眼前で最大限に力を発揮できること、日本向けにvegan事業を進めています。具体的には、veganブランドの立ち上げ、商品展開です。(こちらは複数展開していく予定ですので、別途告知できればと思っています!)
独立それから海外ビジネスの学び
色々と書いてきましたが、学びをいくつか纏めておきます。
まず、独立に関しては前述の通り、しっかりと準備をして臨むことが大切と思います。内容としては、自分がやってきたことから独立すること。個人的には、サービスが1円も生み出していない持続可能でないものを事業とすることは、それがどんなものであれ、健全ではないと考えており、まずは資金調達やら借り入れなどでなく、自分の力で稼ぎ、進めることが大切であると考えています。
働き方が多少変わり、お金をいただく先が会社から個人で直接と変わったとしても、まずは既存の延長でやってきたことから始めるのが良いでしょう。
そして、業務委託に慣れてきたら、まずは金銭的投資を伴わない事業づくり、事業づくりとは具体的には仕組みを作るものを意図しており、自分一人でできないことをレバレッジかけてやっていくことです。ネット関連のビジネスなどであれば、始めやすく、何事も初期は小さく、素早く始めていくことが大切であると思います。その際は、多くのことをやってみて、例えば10個のことを1-3ヶ月などそれぞれやってみて、一番成果が出たものにフォーカスしてアクセルを踏む、という形で良いのかなと思います。そしてやるからには、どんなものも全力でやること。
次に、海外ビジネスという点でいうと、自分たちの良さを冷静に最大限活かすこと、が大切であると思います。それは、日本人としての良さ、という観点で大切で、やりたいこと以上に、まずは冷静にこれらを考えてみることがおすすめ。そして皆がやりたい華やかなことでないところの方が、これらは活路が見えてくるかもしれません。
最後に契約関連はしっかり巻いておくこと、ここをうまくハンドリングするかで大きく影響が出ることもあるので、ここは日本ビジネス以上により一層注意しておくことがおすすめです。(私もこのところで痛い目にあったことがありました。。)
そして、人を増やしていくにせよ、何事もまずは自分の意志で掲げたことをしっかり自分の力でやることが大切かと思います。半年なり一年なり、一人で形を作っていくよう動ければ(これは勉強でも留学でもキャリアでも仕事でもなんでも)、どんなことでも応援してくれる方が遅かれ早かれ、必ず現れます。
メンバーの話。ツイッター採用
ここからはメンバーについて。ツイッターや情報発信についてなど書いているので、何か参考になることもあると思います。
市場状況もそうですが、東京での展開を決めたことに、幸いにも以前から事業を手伝ってくれ色々と助けてくれる方がいて、私から東京でフルタイムで入ってもらうようにお願いし、共に進んでいただいたことが一つ大きなものになりました。今もコアで動いてくれ、大きな信頼を寄せています。
会社を1年半ほど続けてきて、今はインターンメンバーや業務委託メンバーを含み、6人のチームになっていますが、採用はツイッターのみで行いました。(ツイッター、凄いです。)
一人目に入っていただいた方は、まだ本当に何もなかった頃に、何をするとも私が伝えず、ただ黙って来てくれ(かつ人物・能力・経歴的にもめちゃ優秀)、昨年の時期を共に支えてくれたことは本当に感謝してもし切れないくらいでした。
スポットで手伝ってくれていた方も含めると、10人以上がツイッターでご縁をいただいたことになり、改めて情報発信の重要性、ツイッターの本当の魅力なり凄さはここにあるのかなと私は思います。日常のことや取り組んでいることなど、開示できる範囲で私は積極的に発信していくべきと思います。何よりそうすることで、多くの人を巻き込むことができ、何かとやりやすくなることは増えていくはずです。10年以上ツイッターの発信を毎日続けていますが、引き続き続けていきたいと考えています。
なお、アメリカでのグローバルメンバーもツイッターで出会った方の経由や、WeWorkや街で出会った繋がり、知人の紹介がメインでした。(ルームメイトに手伝ってもらっていたこともあります)
多くがネットで知らないところからの出会いながら、どういうわけにか皆波長が合い、驚くほどに優秀で人物的にも素敵な、そして熱い思いを持ったメンバーばかり集まっています。ニューヨークでも協力してくれ、東京に戻って再び連絡を来れ、いまも一緒に動いてもらっているメンバーもいます。このメンバーでうまくいかなかったら、一重に全体を纏めている私のせいに他ないなと思いつつ、日々精進しております💪
一緒に進んでいただいてる皆の共通点は、たとえ新しい分野であっても挑戦し続けてくださること、諦めない精神なのかなと思い、また全員がニューヨークに縁がある(住んでる/た)のも一つ大きいところと思います。(つまりは、みんなニューヨークが好き)
また、クリエイティブ領域は、かつて一緒に住んでいた旧友率いるプロフェッショナルチームにもお願いしており、良いものが作れるよう頑張るとともに、個人的にも楽しみです。
一年前は、一人であったところから、皆で取り組めていることが何よりありがたく、心強く、より一層頑張っていく所存です。
長くなってしまいましたが、直近この夏秋は東京で頑張ります。アメリカ・ニューヨークの成功に向け、引き続きネットでもリアルでも精力的に動いて参ります。お力になれることあれば、いつでもお声掛けください。
採用も引き続き行っています!(業務委託/インターン含む)我々のことやNY/vegan/食に対してご関心あり、東京港区にあるオフィスに来ていただける方(orリモートも可)、多くの時間コミットいただける方がいらっしゃいましたらぜひDMお待ちしています。(特にweb/デザイン)経験よりも共感と成長、プロとしての意識を大切にしています。
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