正直不動産 20巻 【ネタバレあり読書感想文】 努力が報われる世界を
★★★★★
Amazonでレビューしたものです
0.これまでのあらすじ
嘘が蔓延する不動産業界で、嘘を尽きまくって営業トップになっていた永瀬財地。しかし、ある日石碑を壊した祟りで嘘がつけなくなってしまった。
正直営業に方針を転換した永瀬は、やりがいと喜びを感じるようになっていく。
そこへライバル・ミネルヴァ不動産との戦いが始まり、もと上司の神木は、ミネルヴァの立川支店長に就任した。
さらにミネルヴァにも正直営業の雪野が入り、店長・鵤、神木と内部の抗争が激化していく。
そんな中、神木に入れない家が出現。気になった永瀬は?
今回は、空き家(後編)、住宅ローン不正利用、賃貸オフィス、逆ざやサブリース、遺品部屋(前編)
1.ディーン神木と空き家問題
今回の巻末スペシャル・インタビューは、ドラマで神木役だった、ディーン・フジオカさんでした。
ディーン・フジオカさんの、神木の印象は、ずばり、”狂気”。
・・・ですよね。
しかし、彼の狂気は、妻と息子への愛の深さからくるものです。
さらに、彼は、自身の狂気を自覚して客観視しつつ狂っているからタチが悪いです。
正気に戻ったら生きていけないんでしょうね。そしてそれを自分でもわかっている。
売れない家は、彼の亡き妻の、実家でした。
15年。もう15年。まだ15年。
私も父や祖父母やペットを亡くしていますが、どっちも思いますね。
そんなにたったんだと、まだそんなもんかと。
空き家が増えていることが大きな問題になっていることは知っています。
特に田舎の方は増えている印象ですね。私の実家の近くも空き家が多いなと思います。
https://www.mlit.go.jp/common/001172930.pdf
これから人口が減っていって、もっと増えていくのでしょう。
永瀬の言うように、ここ70年の価値観に踊らされ、破滅に向かって新築を続ける現状はどうかなと思います。
しかし、こういう神木の義実家のような家を見ると、再利用ってどうなんだろう、立て直した方がいいんじゃないか、とも思います。
私は賃貸ですが、家を見ると、前どんな人がそんな生活をしていたのかな、と思わせる痕跡が残っていることがあります。
それが多ければ多いほど、前の住人の思い出が強ければ強いほど、後から住む人間は住みにくと感じることが増えると思います。
前の住人の思いが詰まった家は、ちょっと住みにくいですよ。。
今回のようにNPOが使うのは一つの方法だと思いますし、まあ、賃貸ならまだいいと思いますが、自分の家を買うとしたら、やっぱり新しい方がいいなと思ってしまいます。
新しい家、新しい部屋は、一般的に新しい生活のスタートですからねえ。
2.努力が報われる世界を
賃貸オフィスの話は、個人的に身にしみる内容でした。
私も両親が高卒で大学に行ったクチでした。
苦労しました。
とにかく金がないから奨学金をもらいまくり、国立しか行けないから必死でした。
私立の大学もいい成績で受かったのに入学金が払えないから諦めて、金持ちの親の金で受かったアホが入っていきました。
悔しかったです。
入学してからもみんな車を持っているのに買ってもらえず乗せてもらって、古い畳の和式のトイレのアパートに住んでました。
辛かったです。
不動産とか関係なく、生まれで決まる現実は間違っていると思います。
生まれに関係なく、才能が認められ努力が報われる世の中になって欲しいです。
とりあえず、政治家の世襲をなくすところからでしょうか。
3.永瀬の独立はまだ先
永瀬と桐山が独立を考えて動き始めました。
しかし、永瀬はやっぱりまだ独立しないことにしました。
なぜか?
ミネルヴァ不動産をぶっ潰してから!
桐山も協力するんだそうです。
どうやるのでしょうかねえ。
今までの感じだと、ミネルヴァは支店も出して、登坂不動産は完全に水を開けられてしまっている印象ですけどね。
ドラマの最終回みたいな感じになるんでしょうか。
そして、永瀬が社長になって自分の正直不動産を立ち上げたら、この物語も終わりを迎えるのでしょう。
頑張ってミネルヴァ!
負けないで!
終わっちゃうから!!(笑)
もうちょっと彼らの活躍を見つつ、不動産の知識を得ていきたいです。
個人的には、変な英語を使う小室さんは、キャラ立ちしていて好きなので、スタディせずに懲りずに登場して欲しいですねー。
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