黒執事 18巻 【ネタバレありマンガ感想文】 寄宿学校編完結!舞台はドイツへーーー
★★★★☆
Amazonでレビューしたものです
1.黒執事のこれまでのストーリー
黒執事とは、枢やな(とぼそやな)先生による漫画で、2006年から長期に連載中です。何度もアニメ化されて、現在寄宿学校編がアニメ放送中です。
19世紀末のイギリス・ヴィクトリア朝を舞台に、シエル・ファントムハイヴという13歳にして伯爵を継いた少年と、彼に使える完璧な執事のセバスチャン・ミカエリスの活躍を描いた漫画です。
ファントムハイヴ家は「女王の番犬」という裏社会の問題を扱う一族で、シエルもその役割を背負っています。そのため、命を狙われることも多く、2年前にファントムハイヴ家は何者かに襲われ先代夫婦は殺害され、シエルも1ヶ月誘拐監禁されていました。
そしてセバスチャンの正体は悪魔であり、シエルに従いその望みを叶える代わりにその魂を得るという契約を結びました。彼を救いだして、執事として仕え、行動を共にしています。
その二人が、大英帝国華やかなイギリスの裏の問題に立ち向かいつつ、シエルの敵を探っていくという物語です。
2.寄宿学校編完結!
女王の命令で、公爵家の息子・デリック・アーデンの行方を探しに、名門寄宿学校ウェストン校へ生徒と教師として侵入した、シエルとセバスチャン。
学園内を支配するP4に取り入り、クリケット大会を勝ち抜いて優勝に導いたシエルは、「真夜中のお茶会」に招かれ、学校の最高権力者である校長と対面する。
そこに現れたデリックは、動く死体となっていた。校長の素顔とはーーーー
①エリート校の光と影
P4がデリックたちを殺害し、レドモンドのオジさんがドルイットだった繋がりで、暁学会に死者蘇生を依頼した、、というのが事件の真相でした。
つい数時間前まで、一緒にクリケットの練習をして、栄冠を分かち合い、涙を流したブルーアーとシエル。
今では、深い隔たりが横たわります。
シエルの言うことはもちろんわかりますし、身分制度の明らかなこの国のこの時代でも、おそらく人殺しは犯罪でしょう。
しかし正直私は、P4に同情的です。
なぜなら私もこれほどひどくはありませんが、いじめみたいな目にあったことがあるからです。
した方はただの遊びの一環でも、された方は一生忘れないものです。
校長はおらず、副校長はいじめ側の味方でした。いじめられていた生徒達は、藁をもすがる思いで詩を作り、助けを求めたのでしょう、P4達に。彼らなら助けてくれると。
そして、彼らは生徒たちの要望を受け取ろうとし、いじめを探そうとしてくれました。彼らは、彼らなりに学校を大事にし国を大事にし、規律を守ろう学園を守ろうと努力していたのです。
一方で、彼らは監督生とは言っても17、8ぐらいの高校生です。
校長は旅行で学校をほったらかし、副校長は酒浸りでいじめる生徒と癒着、という腐りきっっったエリート校の中で、おそらくは指導するものも相談するものも保護するものもおらず、自分たちでなんとかしなければ、、、と、真面目に追い詰められていった結果かな、と、同情的に考えてしまいます。
酒飲んでタバコ吸っていじめをした上に親の身分を盾になんの反省もしないような輩は、更生しないでしょうし、おそらくあのままであれば、彼らはなんの処罰もなく社会に出て公爵とかになって、同じことを続けていたでしょう。
そして結局P4の処罰も秘密裏になされてしまいました。
腐ってますねえ、色々な意味で。
グリーンヒルが手を上げた時に、真っ先に逃げ道を塞いだバイオレット、アガレスを抑えたレドモンドとブルーアー。行動内容はどうあれ、阿吽の呼吸で協力した4人は、本当に仲が良かったと思います。
今後も頑張って4人で生きていってほしいものです。
事件の後、次のP4が決まり、事情を知っている3人の厳しい表情がなんとも言えません。その前のP4の喜びに満ちたシーンとの対比がすごいです。
輝かしいエリート学校というだけでない重荷を背負った彼ら。
彼らは彼らで、引き続きこの学校での今後を祈るばかりです。
②女王の笑顔
結果を女王に報告したシエル。
って、笑顔すぎるでしょう、、女王。
おたくの親戚殺されてたんですよ。
そこへ、Apple Vision Proをつけているような、ジョンが登場します。
ジョンに動く死者が怖いわーと甘えるようにいう女王。
しかし、その後にも笑って、
どっちが怪物なんだかって感じです。
さすが女王。
ラスボス感満載です。。
③ロンドンでお買い物
寮生活を終えて家に戻ってきたシエルとセバスチャン。
いつもの日常が帰って来ました。
いやあ、いいですね、天蓋付きのベッドで、紅茶とともに目覚める朝。
私もこんな生活がしてみたいものです。
貴族万歳!
ロンドンでの視察がてら使用人たちに買い物をしてあげるシエル。
わがままできついガキですが、でも根は優しんですよね。
葬儀屋さんのいうとおりなら、先代は結構冷たい人だったんでしょうか。
待ってました!決め台詞!
④そして、ドイツへ・・・
そんな穏やかな日常も束の間。
今度は女王の手紙でドイツへ行くことになってしまったシエル達。
英国裏社会の番犬のはずが、なぜかドイツ南部の不審死の調査に行くことに。
珍しく使用人達もみんな一緒です。
ドイツ南部で起こっている、異形の姿に変わって絶命する不審死。
「魔女の呪い」と言われているという。
調査のため、「人狼の森」にたどり着いたシエル達を、何百年も前の服を着た女達が取り囲んだ。
さらに領主を名乗る小柄な女の子が現れーーー
というわけで、新しい章が始まりました。
この本の紹介だと「魔女の呪い編」となっているのですが、wikipediaやXだと「緑の魔女編」と言われており、「緑の魔女編」と呼びます。
3.アニメ寄宿学校編終了&枢やな先生休養ー
終わってしまいました、、黒執事アニメーー
アニメの朝の紅茶、美しかったですねえ。
そして、あの終わり!!!
緑の魔女編、期待しちゃっていいんですよね!
待ってます!
待ってますよ!
待ってますからね!!
そして、
枢やな先生!
おやすみからのおかえりをそれまでの本を読んでお待ち申し上げております!
まだまだ黒執事続いてほしいですー
よろしければこちらもどうぞ〜