論理的思考訓練のススメ
最近になって、哲学等に興味を持って、片っ端から濫読しています。
齢60にもなって、何をやっているのかとも言われそうですし、逆に齢60になった故に、そうしたことを更に極めようとしているとも言えるわけです。
今読み進めているのは、J・S・ミルの自由論、元々郵政局に勤務していた97年頃に意気って買ったのですが、そのまま読まないまま本棚に積ん読状態であったため、思い切って読み始めたという次第。
正直、年老いた頭には南海で、いえいえ、難解で、何回読んでも中々理解できないような代物ではありますが、今まで自分なりに書いてきた自己啓発的な内容が言葉は違えども、同じような趣旨の事が書かれているのを発見したりすると、ちょっと嬉しくなるものです。
少なくとも自分の稚拙な思考回路であっても、偉大な思想家の考え方の一端に自らに力で辿り着けたと言うことで、自分の思考回路に間違いがなかったと思えるわけですから。
考えるというのは、人間だけが持つ能力です。
私は医者ではないのでこうしたことはとんと無知なのですが、一般的には、人間には、「大脳新皮質」と呼ばれる、前頭葉とか頭頂葉の部分が発達しており、この部分が言語とか、思考とかを司ると言われたことを聞いたことがあります。
そして、人間だけが持つこうした能力、鍛えていくことは年齢を重ねても重要なことだと言われています。
以前にも書きましたが、機械類は適当に動かさないと、さび付いて動かなくなるように、人間の脳も使わなければ当然のことながら、大脳内部の白質と呼ばれる部分の神経回路が細くなるとも言われています。
脳は刺激が与えられると、その情報を少しでも早くやり取りするために短絡すべきバイパス回路などが作られると言います。
その反面、頭に刺激を与えないとそうしたバイパスが作られず、もしくは有っても消滅してしまうとも言われています。
それ故に、常に頭を刺激することを忘れないようにすることが重要だと思うんですね。
それと、常に頭を鍛えていると不思議なことに、新しいことを覚えたり、考えたりすることが億劫ではなくなるんですね。
なんだか、どんどん楽しくなってくる。学ぶと言うことがこんなに楽しいのかな・・・って思うわけですね。
だから、難解な本を読んでも、最初はんとなく判らないなぁと思っても、とりあえず読み続けていると、少しずつ理解していけるし、もっと知りたいなぁと言う気持ちになるんですね。
それと、考える癖を付けていると、「論理的に考える」という癖が付いてくるような気がします。感情論ではなく、論理的なので、理路整然と説明できるし、まったく違う事案であっても、ある程度のヒントがあれば、応えを容易に導き出せるわけです。
そうした意味では、やはり論理的に考えることが出来るというのは大事なことではないかと思うんですね。
若い方は特に、自分で論理的に考える一人遊びをしてみてはどうでしょうか?
ニュースを見て、それで終わりではなく、そのニュースの背景であるとか、見えない部分の問題点であるとか、それを自分なりに筋道立て考えていく癖を付けてみる。
きっと、数ヶ月後のあなたは、今よりもずっと頭が鋭くなっているんじゃないかなぁ。
知らんけど・・・とはいいませんよ。
私みたいなロートルでも効果があるんだから、若い人ならもっと効果があると思いますよ。