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#ss小説
シんだ友達とカラの箱
友達が殺された。
発見したのはわたしだった。
会社の同僚で、先輩で上司でもあった彼女は九十センチの水槽に頭から突っ込んだ状態で溺死していた。
傍らに置いてあったサイドテーブルの上には遺書が置かれていたという。そしてキッチンからは睡眠薬の空き瓶も見つかった。そのことから、異常に思われた彼女の死は、警察によって自殺と断定された。
ただ、それだけであるならば、異常とまでは言えなかったかもしれ
【SS】真夜中のドライブⅱ
今日もまた、彼は深夜に車を出す。
起きていた私に、「行くだろ?」と無言で愛車のキーを上げて見せた。
眠っていれば、彼は一人で行ったのだろうか。
そんなことを考えながら、窓を流れる夜の街の景色を眺める。
隣の彼は終始ご機嫌に見えた。
あてもなく街を彷徨うように車は走る。
住宅街を中心に走っているから、視界を照らすのは外灯と私達の乗った車の明かりだけ。
寝静まった家々の閉ざされた窓。