ユニコーン企業の社長と代々木公園デート
そろそろ決めたい!これ以上、長引かせるのはあまり良くないと思い、自分からアプローチしてみた。
温和な印象のプロフィール写真、文章も知的で真面目だった。
おすすめの本がエーリッヒ・フロムの『愛するということ』とプロフィールに書いてあったので、初回のデート前に買って読んでみたらとても良い本だった。期待が高まる。
その人との初デートは、緊張して私が遅刻してしまった。
それでも「全然構わないよ」と優しく温和な対応にホッとする。
その男性は、会社の部下を可愛がっているという面倒見の良さそうなエピソードや仕事への情熱を熱く語り、趣味も共通点が多くて、ますます好感度がアップしていく。
そして、2回めのデートは代々木公園へ。
ところがそこから思いがけない展開が始まる。
その男性はバツイチで離婚の原因は体の相性が悪かったとのこと。
よく性格の不一致というのは聞くけれど、セックスレスということなのだろうか… 嫌な予感がする。
だから「結婚を前提でお付き合いする上で、2回めのデートで体の相性を確かめることにしている」と言う。
それは「3回め以降ではダメですか?」と聞くと「結局、相性が悪ければ、その先はないから時間がもったいない。早く確認したい。」とまるで当たり前のような口調で強引に説得してくる。
離婚してから、たくさんの女性と相性を確かめてきたが、なかなか相性の良い相手にめぐり合わないとその男性は言う。
これはマッチングアプリではルール違反。
もともと私からその男性にアプローチしたこともあり、すでに足元を見られていた感もある。
嫌われたくないし、3回めのデートはもうないかもしれない。
覚悟を決めなきゃと追い込まれていく。
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