RolleiflexTで撮るガンジス川
目的地は世界中から観光客が集まるガンジス川。いつか行ってみたいなーと漠然と思っていたインドでしたが、いざ行ってみるとどこを撮っても絵になる最高の場所でした。そのときの相棒は、Rolleiflex TとCanon 5Dという二台です。
Rolleiflex T
Rolleiflex Tをご存知ですか?このカメラは、RolleiflexとRolleicordの間に位置するようなモデルです。ブローニーフィルムを使用する二眼レフカメラで、どこか上品な雰囲気をまとっています。レンズはTessar 75mm F3.5が付いています。
フィルムはポートラ400を使用しました。当時はフィルムが今ほど高くなく、1本500円ほどで購入できました。今思えば、なんて贅沢な時代だったんだろうか。
ガンジス川と人々の生活
ガンジス川といえば、やはり沐浴。現地の人々は川で日常的に沐浴をしていて、その光景は圧巻でした。ただ、正直言うと、私はその後の体調が不安で沐浴には挑戦できませんでした。それでも、カメラ越しにそのエネルギーを感じ取ることは十分にできました。
川の周りにはたくさんの物売りがいて、チャイを売るおじさんもちらほら。特に陶器でできた小さな器に注がれたチャイが印象的でした。飲み終わったらその器を地面に叩きつけて割る、そんな大胆さがインドらしくて驚きました。
ネガフィルムのスキャン
撮影後、私は自宅でネガスキャンを行いました。スキャナーはEPSONのGT-X970を使用。ネガフィルムはデジタルとは異なり、色の再現が難しいところがありますが、それもまた味わいです。今回は撮影していませんが、ポジフィルムのほうがスキャンは簡単な気がします。あと、モノクロも比較的簡単かな。
夕暮れ時、ガンジス川沿いのホテルから眺めた景色は、息をのむ美しさでした。オレンジからブルーに変わる空のグラデーションが印象的で、Rolleiflex Tのファインダー越しに見ると、さらにドラマチックな雰囲気が増しました。
10年前の旅が教えてくれたこと
振り返ると、この旅行でRolleiflex Tを持って行ったのは大正解でした。ガンジス川のゆったりとした流れや人々の暮らしを、このカメラならではの優しいトーンで記録できたからです。また、フィルムという制約が逆に撮影に集中させてくれた気がします。
今後は、同じ旅行で撮影したモノクロフィルムやCanon 5Dの写真を紹介する予定です!