見出し画像

細部までこだわり抜いた製法をする株式会社新田について

今年初めにはなりますが、奈良県にある。カットソー等を手掛ける株式会社新田さんに、オンライン見学をした感想を今回は述べていきたいと思います。

・生産方法

原型パターンから仕様書作成、サンプル、パターン修正、グレーティング、裁断、仕上げ、検品。
全行程が一貫性のある体制を備えている。工程ごとに改善活動を行っている。

  1. 特徴
    モデリストの育成。
    高級衣料品製造に移行してからの3年間モデリスト育成を第一に考えたそうです。
    それは、アパレルメーカー側の1部を取り込み絵型だけ、あるいは1STパターンだけをもらい、工場側で工場パターンに作り変える人材が必要になると判断しました。それにより早い段階から、製図したものをより立体的にとらえズレを少なく考えて制作することができます。

  2. 日本のアパレル
    日本のアパレルの現状の多くは、アパレルメーカーと縫製工場に分断されているのが一般的。
    そのため、大量婦人服などはアパレルメーカーと生産工場との十分なコミュニケーションがないまま、工場に支給するケースがある。
    逆に、海外では初期の段階からメーカーと工場が一体的に考えられており、ズレが少なく、より立体的なデザインを反映することが可能とされています。

・こだわり抜いた製法

Reversibleや細かい裁断。工場を見学しながら、製造方法を説明していただきながら、一枚の布地をどのように裁断するか、このカッティングの時はここを気をつけるなど、普段では経験することができないこと詳しく説明していただけました。
良いカットソーは裏地を見ることで、分かるそうです。裁断の綺麗さや、縫製の技術が裏地には特に反映されやすく、そこまでこだわってやっているかが、会社の技量にも繋がるとのこと。
株式会社新田さんで、特徴的な製法について、2点ほどまとめてみましたので、下記内容をご覧ください。

  1. Reversible工程
    一般的には、reversibleと聞くと裏も表も着れる服と呼称されますが、リバー仕立てによる服二重織りを繋ぐ糸(接結糸)にディバイダーという機械で裂け目を入れ、2枚に剥がした生地の端を内側に織り込んだ手抜き合わせの製法。
    手まつりができる職人の引退が相次ぎ国内でも希少となったリバー工場として生産する一方、圧倒的な軽さやソフト感、着心地の良さ、美しいシルエットを提供することができ、プレタポルテリバーの本当の価値を伝えることに努めているそうです。

  2. 細かい裁断
    モデリストがどこまで裁断するか細くするかを見極めます。最高4mmにすることが可能で、一番美しくする祭壇を提案。プレタポルテの条件としてある「縫い目」のフラットさを最大限発揮することを目標としています。

・工場見学した感想

アパレル業界から工場に関することまで、丁寧に教えてくださった秋本さんには感謝しかありません。なかなか聞けない話が聞けて自分も洋服に対する意識が大きく変わりました。洋服を買う時は、衣類だけでなくその生産過程や品質までを考えたり、イメージすることが多くなりました。
近年では、労働環境問題や賃金の安さが問題視され始めました。また、それに相次ぎ担い手不足の現状もあります。自分自身新田さんのお話を聞くことで、生産工場の現状を把握でき、その思いもあり、今後そういった第一次産業の現場で働いている方に少しでも陽の当たることをしていければと思い、今回記事にしてみました。
まだまだ未熟で知識不足な自分ではありますが、生産現場でのこの現状を知っていながら好きな洋服を心から楽しむことはできないと思うので、今後も微力ながら活動して、より多くの方に発信していきたいです。

株式会社新田さんでは、随時オンライン見学開催していますので、興味のある方は是非参加してみてください!!担当の秋元さんはとても優しくどなたでも対応して頂けると思います!!


このサイトを通して色々な方と情報共有できたらと思っておりますので、下記インスタグラムアカウントにDMして頂けるととても嬉しいです。
Instagram→undertaker_9s_9s

いいなと思ったら応援しよう!