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初心者のための投資のこれから<最新記事 *12月号>(無料)

FXを中心に、ドル円相場を、株、仮想通貨の今の状況とこれからの分析を、初心者向けにお伝えします。

配信日> 3日 10日 14日 24日☜(最新記事)
あくまでも個人の感想です

2023年12月最新版 3日配信分


もう12月になりました。トレードも年末商戦ならぬ、年末戦略を考える時期になりました。
 ドル円はドル安がすすみ、かなり下がってきています。
直近の動きを見てみましょう。
 12月1日 24:00 発表 
11月製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)
前回49.4  今回49.4(予想49.5)
米国11月ISM製造業景況指数  前回46.7 今回46.7(予想47.6)

 ドルは値下がりして148円台になり、148.064円でPMIの発表を迎えます。
発表された数値は前回と同じでした。なにより、高いと思われた予想を下回ったことで、ドル安方向はまちがいないと、市場をみたのでしょう。
米供給管理協会(ISM)が発表した11月の製造業総合景況指数は13カ月連続で縮小です。これほど長く縮小圏にとどまるのは、リセッション(景気後退)を誘発したITバブル崩壊後以来だそうです。
 ドル円は大きくさがります。147.503円までさがります。
午前一時に行われたパウエル議長の講演があり、パウエル議長は、22年ぶり高水準にある借り入れコストに関して連邦公開市場委員会(FOMC)は慎重に行動するが、追加利上げの選択肢も維持すると述べました。「十分に景気抑制的なスタンスを達成したと確信を持って結論づける、あるいは金融緩和の時期について臆測するのは時期尚早だ」と述べ、「追加の金融引き締めが適切になる場合は、そうする用意がある」と話しました。引き続きタカ派の引き締め発言でした。しかし、その講演のときはドル高になりましたが、講演が終わるとまた下がり始めて、どんどんドルは売られて146円台に突入しました。

 結局、12月のドル円は146.748円で週末を迎えました。
初心者の人は、「12月のアノマリー」というものを知っていますか?
 12月は株価が上がりやすいといわれています。アメリカは「クリスマスラリー」日本は年末ボーナスのため、と、なぜか12月は日米とも株価が上がりやすいようです。FXでは、ニュージランドドル、ユーローが上がるといわれています。また、正月明けまで「金」が価格が上がるといわれています。
 とはいえ、12月で酪農の輸出が好調というNZDですが、ニュージランドドルはかなり弱いです。「金」はすでに高値圏にはいったままです。アノマリーがどの程度きくかは、今年はちょっと疑問ですね。
 今後のドル円はドル安、円高方向で私の見方は変わりませんが、いまの146円は、市場が先走りしている感じがして、また、反動の戻りがあるような気がします。相場はいつも上下しながら進みます。一方的に下がって儲けさせてくれません。初心者の人はうまくいくと、考えなしに同じ方向に先走りをして痛い目を見るの常です。
 実は12月は優良の大口は休みに入るといわれています。海外の大口の担当者の決算時期はこの12月です。(1月から新年、また新しい投資のスタートが始まります)ですから、すでに利益を上げている(成績優秀の大口担当者たち)は、利益を減らすトレードはしないで、12月はトレードをお休みして、終了を待つといわれています。だから、まだ利益を出していない大口と個人投資家の戦いの場になりやすいといわれています。かなり不毛な戦場になります。(泣)
 で、一番割を食うのが不慣れな初心者というわけです。
12月はより慎重なトレードをしましょう。

10日配信分


 7日にドル円は大幅な円買いが起こり(円高)急落が起こりました。そのあたりの理由と、8日のアメリカ雇用統計、失業率の発表と今後をみていきます。
 ドル円はややドル安方向になりながらも、148円~147円台を推移しながら週の後半をむかえていました。
 きっかけは、まず氷見野日銀副総裁の講演でした。6日に行われた講演で来年度以降も賃金の利上げがあるとの見通しで、楽観的な見方を示し、「出口を良い結果につなげることは十分に可能です」と述べました。
 そして国会での、参院の財政金融委員会で、植田日銀総裁が「チャレンジングな状況がつづいておりますが、年末から来年にかけて一段とチャレンジング(挑戦的)になると思っております」と回答、そのあとに、岸田首相との会見がありました。
 いよいよ本当にマイナス金利の解除が行われると海外の大口、機関投資家、ヘッジファンドを中心に円買いが進んだのです。
 147.3円からいっきに141.6円まで急落したのです。
その後144円台までもどりましたが、大幅な円高になりました。

8日 22:30 大注目のアメリカ雇用統計と失業率の発表がありました。

11月非農業部門雇用者数変化(前月比) 前回15.0万人  今回19.9万人(予想18.0万人)
米国11月失業率  前回3.9% 今回3.7%(予想3.9%)
米国11月平均時給(前月比) 前回0.2%  今回0.4%
米国11月平均時給(前年同月比) 4.1% (4.0%) 今回4.0%
雇用は増え、失業率は下がりました。
 
 平均時給は前月比0.4%増と、今年最大の伸び率に並んでます。
  労働参加率は62.8%に上昇。男性の参加率上昇が全体を押し上げた。25歳から54歳までの労働参加率は変わらずでした。
 このところ求人関係は悪く、前回に続き雇用の結果も悪くなるだろうという予想は裏切られ、強い経済と金利の上昇を意味します。
 ドル円はすぐに上昇します。144.340円から144.964円にあがり、しかしそこから下がり始めて、143.818円までさがります。まさに行って来いでした。
 これはドル高ですが、同時に円高でもあったからです。
ドル円はその後には、ドル高がつよくなり上昇、144.964円で今週のドル円は終了しました。
 
 米連邦公開市場委員会(FOMC)は来週開く会合で政策金利を据え置くと、市場では広く予想されています。フェッドウオッチをみると、97.1%で利上げはなしとみています。しかし、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長はこれまで、市場で強まる早期利下げ期待を繰り返し否定しています。来年3月には利下げがあるだろうという期待は後退です。
 そして19日の日銀会合まで、円高の動きは止まらないでしょう。
ここで、気になる報道があります。
 「日本銀行の植田和男総裁の発言を受けて円相場が急伸する数日前に、ヘッジファンドが円の下落を見込む大きなポジションを取っていたことが分かった。」
円はすでに売られすぎていたということです。季節的なポジション調整もあったと思います。そうでなければ、あまりにも大きな下げだったからです。
 今回、ドル円をロングで持っていた人が焼かれたようです(大きく損失)なかには、退場するひともいるようです。
初心者の人は今回の大きな動きが理解しずらいかもしれません。でも、これがFXなんです。
(私はショートポジションをもって含み損もありましたが、十分に解消されました。ここで自慢する気はまったくありません)
 うまくいくと人はだんだん自信をもって自分に都合の良い理由でポジションを持ちます。そうすると、必ず市場の洗礼を浴びます。いつも謙虚に、損切りをもつことが、お金を守ります。
 そのことを初心者のときに経験してください。

さて、来週からのドル円の動向を初心者の皆さんも知りたいと思います。
しかし、このあとのドル円はさらに動きが見えません。ドル高と円高がきています。つまりお互いに綱引きをしているわけです。方向性がみえにくいうえに、年度末の期間に入ります。これからポジションをとるとお金を失いやすい時期だということを理解してください。

14日配信分


13日深夜(日本時間14日早朝4:00)に

アメリカFOMCの金利発表

がありました。今年最後の一番の注目指標です。
 さて、そのまえに今週のドル円はどうでしたでしょうか?
先週の日銀植田総裁の「チャレンジングな」発言で大きく円高になり141円をつけ下落したドル円は、おおくのロンガーに強制ロスカットをあびせて、そこから戻り、143円になりました。その後、日銀関係者からのリークということで、「マイナス金利の解消は急いではいない」という報道で、今月の日銀会合では行われないという認識から円はまた売られて(円安)さらに上昇し、145円台になっていました。

 そんななか、今週のやはり注目のアメリカのCPIが12日22:30に発表されました。
 11月消費者物価指数(CPI)(前月比)前回0.0% 結果0.1%(予想0.0%)
米国11月消費者物価指数(CPI)(前年同月比) 前回3.2% 結果3.1%(予想3.1%)
米国11月消費者物価指数(CPIコア指数)(前月比) 旋回0.2% 結果0.3%(予想0.3%)
米国11月消費者物価指数(CPIコア指数)(前年同月比) 前回4.0% 結果 4.0%(予想4.0%)
ほぼ予想通りの結果となりました。
145.0円のドル円は大きく上下に振れた後に、上昇(ドル高)になっていきました。
 145円~146円のレンジ相場をつくりFOMCを迎えることになりました。

そして、13日水曜日、FOMC直前の22:30には米国11月卸売物価指数(PPI)の発表がありました。結果は予想を下回る数字で、景気の悪化を示し、FOMCの利上げが遠のくとの観測を生みました。
 そしていよいよ

米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表

★前回5.25-5.50% 結果5.25-5.50% (予想5.25-5.50%)据え置き
市場の予想通りに据え置きの結果でした。
 米連邦公開市場委員会(FOMC)は12月12-13日に開催した定例会合で、主要政策金利を2001年以来の高水準で据え置くことを全会一致で決定しました。金利据え置きは3会合連続です。
 ドル円は145.062円から急落、144.383円まで下がります。その後も下がり続け、143.713円まで下がります。
30分後、一番の注目、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、定例記者会見を迎えます。
会見が始まると、またドル円はさがります。ドルが売られます。
会見が終わるころには、142.914円をつけていました。
パウエル議長は「利下げは視野に入り始めており、実社会で話題になっているのは明白だ。今回のFOMC会合でも議論した」「政策金利は今のサイクルがピークか、それに近いと考えている」と述べました。
  フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジは5.25-5.5%。FOMC参加者の予測中央値では、今後追加利上げはないとの見通しが示された。予測中央値で追加利上げの見通しが示されなかったのは2021年3月以来。
 ドットプロントで、下方修正がされ、来年に三回利下げが行われるとの見通しが示されました。
 これはとても大きなことです。市場はFOMC利下げを明確にしたことを歓迎しています。アメリカ株は大幅上昇しました。

 さらに、朝7時過ぎに円が大きく買われます(円高)ドル円は142.081円をつけてしまいました。
 ここで、初心者の人に。
「通貨強弱チャート」は必ずみていますか?これは定番、基本のチャートなので、もしも見ていない人がいたら、必ずパソコンに入れておきましょう。
 実際、FOMCではドルが売られ、円が買われていました。しかし、朝方のドル円は円だけがさらに買われていたのです。大口が何を考えているかの判断になります。(ちょっと、自分で考えてみてください)

 さて、これからの動きの判断ですが、ドル円の相場の動きは下降でよいと思います。ドル安、円高の同じ方向にいく可能性が強くなりました。
アメリカの経済は強く、ソフトランディングも可能のようになってきましたが、これからも強い経済指標でドル高に上昇する場面はこれからもあります。しかし、金利の下げが決定的になったことはそれ以上に重要なことです。来年はドルは下がり、株は上がります。
 第三次世界大戦のような巨大なブラックスワンが現れない限りは大丈夫でしょう。(まあ、ないとも言えない世界情勢ですが、、、)
 あと、やはり今月は市場参加者が少ない時期です。「値が飛ぶ」とうことがよくおこります、私も、必要以上に値が動くのも感じています。初心者の人はどうしてもポジションをもちたがりますが、余計な損失幅を増やさないように気を付けてください。
 良いトレードを。

24日配信分

今週のドル円は19日の日銀会合により、大きく流れが決まりました。そのあたりから見ながら、年末の展望をしていきましょう。

 12月19日昼 日銀金融政策決定会合、終了後政策金利発表がありました。
結果は 前回-0.10% 今回 -0.10%(予想-0.10%) 変更なし

 今月の日銀会合では、発表前から多くの予想が交錯して円高機運が盛り上がっていました。いうまでもなく植田総裁の「チャレンジング」という国会での発言でした。これを特に海外勢はいよいよ日本も金利の引き上げになるのかも?!と円が買われ、その後の火消しの発言で円安にもどり、会合に「新藤経済財政担当相」が出席したことも、思惑をふかめました。
 ドル円は142.664円までまた下がって発表を待ちました。
日銀の発表時間は決まっていないので、その間もドル円はうごき、正午過ぎに発表があると、一気にドル円は上昇、円安になりました。(日銀政策に変更なし)政策変更を見越して買われていた円は即売られて円安へ143.742円まで上昇します。
 そのまま143円を維持しながら、注目の植田総裁の記者会見を待ちます。
ここで、なにかしら日銀政策の変更が述べれるかもしれないからです。
午後3時半 植田和男日銀総裁、定例記者会見
植田総裁が「基調的な物価上昇率は、2%に向け上昇する角度が高まっている」と発言するとアルゴリズムが142.55円まで一気に急落させましたが、すぐにもどり、次第に円安にまた上昇をしました。会見でもほとんど変更がないことを説明しており、あの「チャレンジングな状況になる」という発言の意味も「国会での仕事への取り組みを姿勢を問われ、一段と気を引き締めてというつもりだった」と答えました。(←いや、そうじゃあないだろう、とつっこみたい)
 こうして、144.8円までドル円はドル高円安に戻ってしまいました。

 今回の日銀の発表で初心者の人は利益をあげられましたか? 実は既存のトレーダーの多くが利益を得ています。それはこの日銀会合の発表後の値動きを何度も見ているので、それに合わせることがかなり楽でした。毎回、このパターンで動く値動きにより利益を得ました。
 初心者の人は当然、初めて、または慣れていませんから、利益をとれなくて当たり前です。ただ、経験を積み重ねることがとても大事で、それにより利益を獲れるトレーダーになっていくということです。
 
その後はアメリカの金利が下がったことによりドル売りがまた始まり、ドル円はさがりました。
 21日 7-9月期四半期実質国内総生産(GDP、確定値)(前期比年率)
 22日 11月個人消費支出(PCEデフレーター)(前年同月比)

これらの重要なアメリカの経済指標は景気の悪化を示し、ドル売りを加速させています。143円台から142円台になり、一時、141円台までさがったこともあります。
 こうして今週のドル円相場は142.387円で終了しました。

今後のドル円相場はどうなるのでしょうか?
やはり、ドル安方向、円は円安のまま、(今後は円高)ですから、目線は下方向に変わりはありません。
 これからも経済指標の強い結果、アメリカ金利の上昇、戦争の悪化、という要因でドル円はあがります。しかし、やはりその後は下がります。私は高値になった時の戻り売り戦略をとるつもりです。
 さて、来週はクリスマスです。欧米の市場はお休みです。日本も年末になります。前にも書いたように12月は参加者が減り、相場の動きづらい時期です。その極端な時期がこれからの1週間です。
 私はこれからあまりトレードをしない予定です。実際、年末年始はトレードをお休みするトレーダーは多いのです。
でも、初心者はよりトレードをしてしまいます。本業がお休みになるので、よりトレードに集中したい、トレードしたいという人が多くなります。(私もそうでした)
 相場参加者が少ないといっても相場が全く動かないわけではありません。むしろ変に動きます。
 初心者のときは、トレードを休むことがなかなかできないと思います。ですから最低数のロットにして、ゲーム感覚でポジションをとることをお勧めします。この時期は負けて当たり前と思って臨むことです。勝ちたい欲が強いほど損失は必ず増えてしまいます。

少し早いですが、みなさんメリークリスマス。
そして、良い年をお迎えください。

円柔軟に頭の中を入れ替えて最新の情報を仕入れましょう、相場で生き残るためにとても必要です

<この「ひじきのFX]では経済指標のファンダメンタルを中心に、ドル円などの動き、相場の方向性をおしらせしています。相場の方向性を間違わなければ、勝ちやすくなります。なにより、短期に逆張りになり含み損を抱えても取り返すことが出来ます。この方向性を間違えると大きく損切りをして退場の憂き目をみることになります。テクニカルについては、動画をみて(ユーチューブなど)勉強した方が身に付くので、ここでは解説していません>



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