カップラーメンを待つくらいの間でわかる音楽講座 モータウンビート b labo vol.65
モータウンビート
恋はあせらず(シュープリームス)が元となって定型化されたベースとドラムのコンビネーションリズムです。
日本ではダイアモンド(プリンセス・プリンセス)やホンキー・トンキー・クレイジー(BOØWY)が有名ですね。
「ド・ド・ドーン・ド・ドド・ドーン」のベースに2ビートドラムを重ねると完成です。非常にシンプルなビートですがインパクトがあって支配力が強い。
このビートを使ったら曲の7割以上はリズムに支配される。残りの3割くらいで味付けをして他との差別化をするのは大変難しいです。(私の場合95%はリズムに持っていかれるのでほとんど何の発想も沸きません)
こういうガッチガチのバッキングでもちゃんとアレンジのできる人に尊敬の念を覚えてしまいます。
Oneway Generation(本田美奈子)はモータウンビートの最高傑作だと思います。編曲家は大谷和夫さん、松田優作主演のドラマ「探偵物語」で音楽を担当していたSHŌGUNのキーボードです。
そりゃカッコいいに決まってますね。
最小限の音数で最大限の効果を生み出しています。イントロのシンセは2音ギターは3音だけ、サビあとはベース・ドラムだけにしてOneway Generationのコーラスで味付けをする。しかもこのコーラスはサビと同じメロディなので絶頂感というか高揚感がつづいていく、素晴らしい。
なんでもアリでモリモリでというのが最近の風潮です。音楽制作ソフトに「美味しい素材」がプリセットされていますので、集めてくれば「ハイ、完成」てな具合です。そういうものと大谷さんたちが作る音楽は別物だと思います。良い悪いは別として、作曲やアレンジで悩んでいる方にこのコラムが少しでも役立てば嬉しい。
あとOneway Generationのレコーディングドラマーってマーティ・ブレイシーですかね?マーティさん、もし読んでいたらコメントください!